省型旧形国電の残影を求めて

戦前型旧形国電および鉄道と変褪色フィルム写真を中心とした写真補正編集の話題を扱います。他のサイトでは得られない、筆者独自開発の写真補正ツールや補正技法についても情報提供しています。写真補正技法への質問はコメント欄へどうぞ

自然色のリファレンス: 盛夏の緑

 色のリファレンスを示すシリーズですが、今回は盛夏の植物の緑を扱います。いずれもNikon D5500で撮って、RawTherapeeのトーンカーブの自動調整を掛けています。これはカメラ内現像のJpeg画像に近くなる調整方法です。まずはこちらの1枚から...

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写真1

 こちらは先日撮った写真ですが、アングルは異なりますが、場所的には以前新緑の写真を撮った場所と同じです。

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写真1-1

 同じ場所の、さらに炎天下。上の写真よりさらにB値が下がって、黄緑がかっています。GとRの差が10前後というのは、やや差が狭まっているようですがあまり変わりません。

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スキャンした青焼き書類をきれいにー 相対RGB色マスク画像作成ツールの活用例

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 若い世代の方は全くご存じないでしょうが、現在のように乾式コピー機が広く普及する以前は、書類を複写するというと、謄写版(ガリ版)か、青焼き(ジアゾ式湿式コピー機)が一般的でした。もちろん、今と同様な乾式PPC方式のコピー機はありましたが、PPC式は、1980年前後でも一枚50円、100円程度とランニングコストが高かったため (今は5~10円程度ですが...)、青焼きは、ガリ版同様1980年代ごろまで学校や事務所で広く使われいました。青焼きの場合は原稿をトレーシングペーパーに書き、その下にジアゾ式感光紙を重ねて感光させ、それを現像・定着する、という仕組みでした。謄写版で印刷するほど部数をたくさん刷る必要のない書類のコピーに多用されました。

 ただ、その当時からかなり時間が経ち、青焼きでコピーされた紙も経年変化で変色しています。これをスキャンしてもなかなかきれいにスキャンできない... と思っていましたが、拙作の相対RGB色マスク画像作成ツールを使ってGIMPで補正を試みたらかなりうまくいってしまいました。

 という訳で、青焼きをスキャンしたいという需要がどの程度あるのか分かりませんが、ここでその手順を公開します。

 サンプルは、先日公開した飯田線の車両運用図です。70年代末に豊橋機関区から頂いたものです。まずオリジナルのスキャン画像から...

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オリジナル

 フラットヘッドスキャナでスキャンしたときに、折り目の部分を中心に色が濃くなってしまっています。さらに青焼きの紙自体も不均等に色が濃くなったり薄くなったり... 情報を読むには差し支えない、といえばそれまでですが...

 この色の濃淡が出ているのはやはりオレンジ色が中心のようですので、RとY透過マスクを相対RGB色マスク画像作成ツールで作成してみます。

 まずR透過マスクから...

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R透過マスク
R ch. 明度範囲: 190-255 R閾値+20

 念のため相対RGB色マスク画像作成ツールにおけるパラメータ設定画面をお見せします。

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チャンネル選択画面

 R透過マスクを作るときは、Target Channnelは Cyan/Red、明度の範囲を設定するチャンネルは Red を選びます。

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パラメータ設定画面

 次にパラメータ設定画面ですが、明度範囲を190-255に設定するときは、upper thresholdを255 lower thresholdを190にスライダで設定し、Rの閾値を+20に設定するときは、Cyan (Red) Mask thresholdで20と入力、さらにR透過マスクですので、Mask invert for Red mask にチェックを入れます。入れないとCyan透過マスクになってしまいます。

 次はY透過マスクです。

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Y透過マスク
B ch. 明度範囲: 120-255 Y閾値+20

 Y透過マスクの方は、明度範囲をかなり下げないと、折り目の部分がカバーできませんでした。パラメータ設定画面は省略します。

 ここで、オリジナルファイルをGIMPに読み込みます。そしてオリジナルのレイヤーを2枚複写し、それぞれにRとY透過マスクを掛けます。

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GIMPで読み込み、マスクを掛ける

 まず、R透過マスクを掛けたレイヤーに対し、トーンカーブを使って、Rを下げ、さらに明度を上げます。写真ではなく書類なので、直線的に補正を掛けます。

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R透過マスク補正レイヤー

 だいぶオレンジが消えました。次はY透過マスクをつけたレイヤーの補正です。

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Y透過マスク補正レイヤー


 RとGを下げ、明度を上げます。Bはあまり効果がないようなので、元に戻しました。R透過マスクのレイヤーほどは効果がありませんが、それでも多少ましになりました。ただ、まだ折り目の黒々としたのが目立っています。

 ここで、どうするか思案しましたが、はたと思いついて、スクリーンモードを活用することにしました。

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Yレイヤーをスクリーンモードで重ねて、それを複数複写する

 Yレイヤーをコピーし、スクリーンモードで重ねると、狙い通り、折り目部分が薄くなります。これはもともとY透過マスクがかかっているので、折り目など色の濃い部分を中心にスクリーンモードの効果が発揮されるからです。さらにそのレイヤーを、折り目が目立たなくなるまで複数コピーしました。

 さらに地の色を薄くするためにRレイヤーも1枚コピーし、それもスクリーンモードで重ねます。

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Rレイヤーもコピーしスクリーンモードで重ねる

 まだらだらけだった青焼き画像がかなりスッキリしてきました!

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可視レイヤーのローカル補正

 ここで、可視部分をレイヤーに転換し、そのレイヤーに対して、どうしても取り切れない折り目などを消しゴムツール等を使って消していきます。その際、アルファチャンネルの削除をお忘れなく。削除しないと消えません。

 このローカル補正が終わったら、レベル補正を使って濃度やコントラストを上げます。

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レベル補正中

 終わったら、ファイルとして出力し、作業を終了します。

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終結

 自画自賛になりますが、どうです、きれいに修正できたでしょう?オリジナルを再掲しますので見比べてください。

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オリジナル

 ともあれ、拙作の相対RGB色マスク画像作成ツールが、写真に限らず、不均一、不定形の色汚れ補正に無類の効果を発揮することが明らかになったと思います。書類のヤケなどの変色や、スキャンするときの折り目による浮きなどに起因する汚れについては非常に威力を発揮します。ただ、元来汚れていたり、不鮮明な場合は、色情報で汚れをマスキングすることが困難ですので補正は難しくなります(文字、線画とノイズ部分を色で区分することができないため)。また、不均等な明るさを均一に補正するにはマスクをかけてトーンカーブやレベル補正で明るさを補正するよりも、マスクをかけてスクリーンモードでレイヤーを重ねたほうが効果が高いようです。

 

1975年3月改正 飯田線電車運用図

 前回は1983年の飯田線旧型国電置き換え計画について記事を書き、同時に1978-83年の電車運用図も掲載しました。今回は飯田線豊橋口に80系が進出する前、1975年3月改正の飯田線電車運用図を掲載します。これは豊橋機関区の戦前型旧型国電の最後の運用でもあり、1978年の80系投入まで使われました。

 

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1975年3月改正 飯田線電車運用図

 当時、飯田線の車両は豊橋機関区(静トヨ)、中部天竜機関支区(静チウ)、伊那松島機関区(静ママ)の3か所に分かれて配置されており、静トヨの運用番号は30~50代および荷、静チウは60代、静ママは70~90台となっていました。

 静トヨ31-34運用は、McTTMcの4両編成で、主に豊橋口を中心に運用されていました。流電クモハ52はこの運用に限定されて使われていました。1975年の運用改正で30台の運用が飯田線北部に入るのは、1225Mと260Mに限定され、昼間に飯田線北部でクモハ52を撮影する機会がなくなりました。41-44運用は、TpgcMcMc編成で、クハユニ56がこの運用に限定され使われ、Mcにはクモハ42または50が使われることが多かったです。典型的な40台編成は、上り方からクハユニ56+クモハ50+クモハ42で、クモハ42のパンタグラフは上り寄りだったので、パンタ側が先頭に立った写真の撮影の機会は少なかったかと思います。豊橋-辰野を通して走る1200台列車を主に担当していました。51-55運用はMcTcの2両運用で、通常は2両運用x2の4両で、閑散時は単独で、多客時は4両運用の増結として使われました。運用範囲は豊橋から辰野、茅野に至る全域でした。

 静チウの61-64運用は、McTcの2両編成で、車両配置は予備1本を含む10両でした。運用範囲は豊橋から上諏訪までで、他区の車両と併結されて運用されることが多かったです。この区には、流電第1次のサロハ66を制御車化したクハ47が配置されていました。今となってはわずか10両の車両配置で検修まで担当していたなんて考えられません。ちなみに旧型国電廃止後なぜか一時的に豊橋機関区の機関支区から単独の機関区に昇格しましたが、結局1985年に廃止され、その跡地はJR化後佐久間レールパークとなって賑わいましたが、名古屋にリニア・鉄道館が開設されることになって、開設準備のために2009年に閉館となり、車両も多くは移され、一部はそのまま解体されました。

  伊那松島機関区はMcTc 2両の71-89運用とTgcMc 2両の91-92運用がありました。71-89運用は豊橋ー茅野の全域で運用され、ご覧のように静トヨ、静チウ車と連結して運用されることも多々ありました。91-92運用はクハ55をクハニ化したクハニ67900代が使われていました。Mcには座席定員を考慮してかロングシートのクモハ61が入ることが多かったと思います。本運用は、平岡-辰野間に限定されていました。クハニ67は原則この区間で運用されましたが、たまに、Tcが検査などで足りないときは予備車として71-89運用に転用されることがありました。

 国鉄の荷扱いは1986年11月に全面廃止されてしまいましたが、飯田線中部天竜天竜峡間は、並行する道路はあるものの不便で、長野県南部から愛知県を結ぶ区間では今でも荷扱いの需要はありうるのではないでしょうか。コロナで乗客も減っていますし再検討されても良いように思いますが...

 なおこの運用図は、以前以下のサイトに掲載していました。

blog.goo.ne.jp

  ご覧になってお分かりのように、今回スキャンした結果を補正してきれいにしています。この補正方法については後日公表します。

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クモハ52001以下4連 (1878.1)

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[青焼きの汚れの除去については...]

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Bチャンネル再建法プラグインバージョンアップ

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 本日、別URLにて公開していた、Bチャンネル再建法におけるチャンネル合成をサポートするGIMPプラグインを他のBチャンネル再建法用ツールと併せてダウンロードできるように手直ししました。つまり、ImageJ用プラグイン1本と、GIMPプラグイン2種類(x 日本語版, 英語版の各2本)が同梱されている形になっています。

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Bチャンネル再建法におけるチャンネル合成プラグイン

 

 なお、プログラムの内容自体は変わっておりませんので、既に2月のバージョンアップ版および、6月公開のチャンネル合成をサポートするプラグインをダウンロードしていらっしゃる方は改めてダウンロードする必要はありません。

 以下のページのダウンロードリンクを修正して、新バージョンがダウンロードできるようになっています。

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スキャンした書類の変色を取り除くー 相対RGB色マスク画像作成ツールの活用例

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 先日バージョンアップした相対RGB色マスク画像作成ツールですが、写真の補正以外にも使えます。本日はその応用例を...

 例えば紙が変色した書類をスキャンすると、当然その変色もスキャンされてしまいます。明るくなるようにスキャンしたり、コントラストを上げることである程度改善されますが、完全に色を取り切ることはできません。

 例えば以下の画像は、先日アップした飯田線の電車運用予定表です。この書類はもともと藁半紙に印刷されたものですが年月が経過してかなり変色しています。

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無補正で取り込んだ藁半紙

 下は、それをやはりかなり明るく、かつコントラストを高くしてスキャンしていますが、補正しきれていません。折り目もはっきり出ています。

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補正を掛けてスキャンした書類

 とりあえず、変色がオレンジ色にスキャンされていますので、変色を除去するためのY透過マスクとR透過マスクを、相対RGB色マスク画像作成ツールを使って、作成します。

 これで作成したY透過マスクはこちらです。

 

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Y透過マスク/ 範囲185-255 Y閾値+20
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1983年6月 飯田線旧型国電置き換え計画 (1978.10改正運用図表付き)

 さて、先日1981年当時の身延線の旧型国電の置き換え計画を公開しましたが、今度は1983年6月の飯田線伊那松島区の旧型国電置き換え計画です。当時すでに3月改正で豊橋区の80系は119系に置き換えられていました。おそらく乗降客の多い豊橋口で、豊橋口中心に運用されていた80系のデッキ構造が乗客の乗降に遅延をもたらしていたと思われますので、一足先に置き換えられていたのだと思います。

 置き換えは計画は次の日程でした。

6/13 13025, 13026, 83101 (静トヨ) → 7/12より三河川合駅疎開

6/15 53001, 68404, 56004, 61004, 61003, 68406 → 浜松客貨車区疎開

6/16 54131, 68416, 56001, 54112, 47104, 54002 → 浜松客貨車区疎開

6/17 51029, 68042, 56011, 54106, 53007, 68400 → 浜松客貨車区疎開

6/23 43015, 68414, 56012, 53000, 53008, 68403 → 浜松客貨車区疎開

6/24 68405, 54108, 56002, 51200, 54117, 68406 → 中部天竜機関支区疎開

6/28 83102, 83103(静トヨ), 54129, 61005, 68420  → 浜松客貨車区疎開

6/29 47008, 53008, 54111, 68410 → 浜松客貨車区疎開

6/30 56003, 54006, 54125, 68418 → 浜松客貨車区疎開

   47069, 54110, 54133, 68409 → 7/4まで伊那松島区留置

   64000, 68412, 54001 → 7/19まで伊那松島区留置

 なお、5月末に問い合わせた時は、さよなら運転の予定はないということでしたが、6月に入ってから急遽 6/30に最終運用の1226Mに下記の編成でヘッドマークをつけてさよなら運転を行うことが決定されました。

1226M 辰野-豊橋間 56003+54006+54125+68418

 またその後、8月に入り、さらにさよなら運転が企画されました。

最後に1983年6月の旧型国電車両運用予定表を掲示します。

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伊那松島機関区 1986年6月前半車両運用予定表

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伊那松島機関区 1986年6月後半車両運用予定表

 後半、運用番号にリという文字がついているのは、旧型から119系移行期間用の臨時運用の番号です。また横線が入っている部分はそこから廃車前提の第二種休車にはいるという印です。

 

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1983.8.21 飯田線ゲタ電さよなら運転

 さらに、参考までに 1978年10月以降 1983年までの飯田線の運用図を掲げます(現場で写真を撮らせてもらった運用図から筆者が書き起こしたもの)。

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飯田線電車運用図 1978~1983年

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鉄道色のリファレンス(2): 横須賀線色

 さて、写真補正のための鉄道色の色のリファレンスを掲示する記事、2回目です。今回は、筆者が大好きな横須賀線色です。湘南色は、もちろん発祥の地と由来の深い蜜柑を象徴した東海道線に使われるのは構わないと思うのですが、個人的にはどこかけばけばしくて、直流区間はどこもかしこも湘南色... というのはちょっとどうかなぁ、と思っていました。しかし青15号とクリーム1号の横須賀線色は落ち着きがあって、海でも山でも日本の景色にとても良くなじむ色彩です。今は、しなの鉄道リバイバルカラーで残っている編成しか現存しておらず、その活躍も今夏までというのが非常に残念です。山スカ71一統の影響か、スカ色の70系の配属先周辺の旧型国電にも良く採用されていた(飯田線身延線、高崎周辺ローカル、日光線信越線)なじみ深い色彩です。新性能車では、横須賀・総武線113系中央東線115系に限定されていました。スカ色の70系が運用されていた路線でも、新性能車置き換え後は必ずしもスカ色が維持されませんでした。

 またスカ色の元祖70系も、80系がどこに転出しても湘南色を維持したのに対し、必ずしもスカ色を維持したわけではありませんでした。例えば京阪神緩行線に投入された70系は従来の旧型国電に合わせてチョコレート色でしたし、新潟地区は、当初チョコレート色のち新潟色に転じました。

 なお1950年に最初に登場したときは青2号とクリーム2号の組み合わせだったようで、青がもうちょっと緑がかっていたようですが、1962年の塗色標準化以降青15号+クリーム1号の組み合わせに変更になったようです。これは111系の投入とは関係なく、横須賀線に投入された111系は当初湘南色だったようですが、1965年以降塗色がスカ色に変更になったようです。また、現在の横須賀・総武線の塗色は、2007年以降に実施されたE217系の制御機器等更新(GTOIGBT)時にクリーム1号+青色20号に変えられてしまい、本来のスカ色ではなくなっています。

 

 因みに青15号のRGB値はWikipediaによると(35, 64, 89) [13.7, 25.1, 34.9%]、クリーム1号は(214, 188, 150) [83.9, 73.7, 58.8%]とされています。

 今回はWikiから写真を拾ってくるのを止め、筆者手持ちの写真からお示しします。

 

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サンプル1

 サンプル1は身延線のクモハ51850です。元々はクモハ43008でしたが横須賀線時代に3扉に改造され、さらに身延線転出時に低屋根に改造された車両です。主に4両編成の中間に挟まれて使用されていました。フィルムはエクタクロームで色にその癖が乗っていると思います。青15号に関しては、Rが多めです。GはBの7割程度ですがこれは妥当かと思われます。Bが最も高く、やや下がってG、そしてGより若干Rが低くなっている傾向で、GとRの差が詰まっている、つまりRが高めに出るのがフィルム特性のようです。線路の鉄錆色もRが高めの印象です。一方、クリーム1号はR, G, Bの差が詰まっています。これは、褪色や快晴の天候効果のためだと思われます。

 なお、先日アップした記事には、このRを若干補正した写真を載せています。やはりRを若干下げた方がナチュラルになるようです。

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