省型旧形国電の残影を求めて

戦前型旧形国電および鉄道と変褪色フィルム写真を中心とした写真補正編集の話題を扱います。他のサイトでは得られない、筆者独自開発の写真補正ツールや補正技法についても情報提供しています。写真補正技法への質問はコメント欄へどうぞ

写真

正面にサボ受けがなかった身延線のクハ47112 (蔵出し画像)

本車は43系の制御車クハ58からクハ47に編入された車両です。戦後横須賀線用として上京するものの、すぐモハ32の地方転出に伴うクハ不足で、道連れとなって身延線に転出します。その後同じ仲間は、過半数が、飯田線の4両貫通の快速運用のため貫通路付きのクハ…

関西出身 身延線 クモハ51828 (蔵出し画像)

こちらも身延線の普通のクモハ51ですが、身延線の多数派のクモハ51とは異なり生粋の関西生まれです。関西型通風器も残しています。何度か比較的良い条件で写真を撮ることができましたが、1-3位側を良い条件で撮れた写真が1枚もありません。良い条件で撮れた…

数少ない幌付きの制御車だった 身延線 クハ68019

本車はもともと、43系のクロハ59として製造されたものの、戦時中に3扉化されクハ68に編入され、さらに座席撤去を受けクハ55に編入、戦後座席整備を経てクハ68に再び編入されたグループの1両です。結局旧クロハ59のうち2扉で残った車両は1両もありませんでし…

謎の方向転換が行われていた 飯田線 クモハ61005 (蔵出し画像)

今回は飯田線の車輛を紹介します。こちらは、ロングシート車ながらも、高出力の両運転台車として伊那松島区で重宝に使われていたクモハ61の1両です。当時飯田線ではクモハ61003~005の3両のクモハ61が在籍していました。 なお今回お見せする写真のうち、モノ…

身延線 クモハ60802 (蔵出し画像)

こちらは身延線のクモハ60ですが、この車両とは比較的縁があまりなく、写真を整理したらこの2枚しか出てきませんでした。カラー写真も1枚も撮れていません。ですが、一応両サイド撮れています。 クモハ60802 (静ヌマ) 1981.6 富士電車区 クモハ60802 (静ヌマ…

車番ダブルブッキングに見舞われた 身延線 クハ55440 (蔵出し画像)

本車は身延線では少数派だったクハ55です。身延線のクハ55もオリジナルは1両もなく、すべてサハ57からの改造車です。前に掲示したクハ55301とは異なり、常磐線の分割併合運転用に改造されたのではなく、地方転出を見据えて山手線時代に改造されたようです。…

昭和初期的古典的風貌が特徴だった身延線のクハ47061 (蔵出し画像)

こちらはご覧のように正面の雨樋が直線だったのが特徴的だったクハ47です。原型の雰囲気を色濃く残している... と言いたいところですが、オリジナルのクハ47ではなくサハ48 (48009)からの改造車です。本車も室内はロングシートでしたが、これは067と同じく連…

元関西急電用サロハ46であった 身延線 クハ68109 (蔵出し画像)

さて、こちらは元クロハ59のクハ68019に似ていますが、番号が100番台になっています。これもクロハ59から改造されたクハ68ですが、経歴が異なります。そもそも最初は中間車のサロハ46として製造されました。その後、モハ52の投入により急行運用から外れるの…

身延線 クモハ51820 (蔵出し画像)

本車も普通の身延線のクモハ51ですが、Hゴム化された運転台窓がやや小さめな点がアクセントになっていました。また関東生まれのモハ51ですので、偶数車にもかかわらず、2-4位側が電気側のままになっています。 クモハ51820 (静ヌマ) 1979.5 富士駅 クモハ518…

中部天竜機関支区にいた飯田線のクモハ51019

本記事は以前「高尾山麓日記」に載せていた記事の手直し、および写真を追加したものです。 さて、1978年10月の改正で80系が導入されるまでは、豊橋機関区中部天竜機関支区 (後の佐久間レールパーク) には11輌の電車が配属されていました。その1輌は、最後ま…

身延線 クモハ51852 (蔵出し画像)

本車は元横須賀線で使われていたクモハ43で、横須賀線末期に混雑に対応するために3扉化改造されクモハ51に編入された車輌です。身延線入線にあたって低屋根化され、850番代の番号を与えらました。 本車は前面に幌を備えていたため、主に身延線10〜18番運用で…

身延線の変顔車輛ナンバーワン クハ55301 (蔵出し画像)

本車は1959年度に、常磐線の運用合理化に伴い分割併合運転を行うため、サハ57をクハに改造した車両です。おそらくあまり先頭に出ることが考慮されていなかったのか、正面扉は客用貫通路扉のままで運行灯もないという手抜き工事です。以前紹介した高崎地区に…

身延線 唯一ノーシルノーヘッダーだった クモハ60800 (蔵出し画像)

本車は1975年3月以降の身延線車両にあって、唯一ノーシルノーヘッダーだった車両です。それ以前は流電の元中間車だったクハ47がいたり、合いの子がいたりしましたが、飯田線や中央西・篠ノ井線に移り、本車が唯一となりました。 他のクモハ60は、一旦常磐線…

身延線 クモハ60816 (蔵出し画像)

こちらは右運転台窓にRがついているのがアクセントとなっていた、クモハ60816です。戸袋窓を見ると内側がモスグリーン(淡緑1号) に塗られているようですので(他の方が撮られた816の写真でも戸袋窓の内側がモスグリーンに見えます)、客室内もモスグリーンに塗…

身延線のクハ68093 (蔵出し画像)

身延線では飯田線と異なりオリジナルのクハ68は1両もおらず、すべて改造編入車のみでした。そもそもクハと言えばクハ47が最大勢力であり、それ以外の車種は補完的な勢力でしたので、そもそもあまり輌数がいませんでした。 その中で、半流のクハ68と言えばす…

登場後5か月で姿を消す相模線E131系八王子駅乗り入れ

昨(2021)年10月に相模線でE131系の営業運転が開始されましたが、その際相模線の横浜線八王子乗り入れにも当然充てられていました。しかし2022年3月12日の改正で相模線の八王子乗り入れが廃止されます。登場後わずか5か月余りでE131系の八王子乗り入れはなく…

特徴のないクハ47ナンバーワン 身延線のクハ47067 (蔵出し画像)

本車はクハ47の中でも、ロングシートだった以外は、外観に特徴のない、判別に苦慮する車ナンバーワンと言える存在でした。ロングシート化されていた理由は敗戦後連合軍専用車として代用二等車に指定されていたためです。体格の良いアメリカ人にとっては日本…

御殿場線 サハ78030 (蔵出し画像)

ここのところ身延線車両の写真のアップが続いていましたが、今回は御殿場線車輛です。こちらは変わり種のサハ78です。サハ78は本来63系の一員として製造されましたが、本車は32系の一員サロ45から改造されたサハ78です。関西では戦時中はモハ63系の直接投入…

正面幌付き非Hゴムだった 身延線 クモハ51802 (蔵出し画像)

身延線の主力だったクモハ51。本車、クモハ51802もかつての身延線の普通の電車の一両ですが、先日紹介した800と並んで正面の運転台窓がHゴム化されていなかった車両です。側面幕板のサボ受けも残っていましたが、行先表示幕表示器は撤去されていましたので80…

オリジナルの色合いを色濃く残していた身延線 クモハユニ44803 (一部蔵出し画像)

今回掲載する写真はクモハユニ44803です。おそらく身延線にいた旧形国電の中でも、最も人気のあった車両の一両かと思います。身延線にはクモハユニ44が4輌いましたが、本車は大糸線を経由して一番最後に身延線にやってきた車輌です。このため他のクモハユニ4…

身延線 クモハ60804 (蔵出し画像)

こちらは身延線を走っていたクモハ60です。運転台の左側の窓にRがついていたのがアクセントになっていました。ご覧のように2-4位側の床下機器が原型通り電気になっていましたが、これは元々クモハ60075で奇数向きだったものを身延線転用の際に偶数に転換した…

やはりあまり御縁のなかった 身延線 クモハ51806 (蔵出し画像)

やはり写真を整理してみたら、1枚しか出てこなかったのがこちらのクモハ51806です。しかもちょっとシャッタースピードが遅くてぶれています。ただ、この車、51822とは異なり、ネット上に結構写真が出ています。私がまじめに撮らなかったのか、あるいはやはり…

幌枠付きが珍しい身延線クモハ60806 (蔵出し画像)

本車はクモハ60の中では60800と共に珍しく幌枠をつけたクモハ60でした。幌枠があった理由はいずれも一度関西に転出した経歴を持っていたからです。ただ本車の方は関西にはわずか1年しかおらず、大半は関東とその周辺で過ごしました。 クモハ60806 (静ヌマ) 1…

身延線唯一のクモハ41 クモハ41850 (蔵出し画像)

本車は身延線旧形国電末期に唯一のクモハ41として活躍しました。他に一時モハニとして使用されていた41800も存在しましたが、1975年3月に上松-松本-麻績(のち聖高原)区間運転用として43800代と共に北松本運転支所に転じます。 本車は形状を見ると変わり種…

なかなか御縁のなかった身延線のクモハ51822 (蔵出し画像)

身延線はかつて住んでいた自宅から比較的行きやすかったこともあって、特に旧形国電の置き換えが決まった1981年には1両たりとも撮り逃しすまいと、たびたび通いました。それでもなかなか御縁のない車両はあるもので、後から写真を整理してみるとたった一枚し…

身延線のクモハユニ44800 (一部蔵出し画像)

何といっても身延線旧形国電時代の象徴的存在というと、クモハユニ44の存在でしょう。本車はもともと横須賀線用として製造されましたが、1950年代に身延線に移動します。1両は大糸線で使われたこともありましたが、大糸線にはクモユニ81が移ってきて、最終的…

身延線 サハ45008 (蔵出し画像)

本車はもともと横須賀線32系の2等車(後、1等車、現グリーン車)として製作された車両です。32系の大半が地方線区に追われた後も本車は70系と共に使用され続け、113系の投入で横須賀線からの70系の撤退と同時に、かつての同僚が待つ身延線に移りました。34年と…

身延線旧形国電 クモハユニ44, 平妻電動車, クハ55 車番読取不能時の車番同定

今回は、既に述べたクハ68を除く平妻車輌の車番同定です。これでアコモ改善車を除く1975-81年当時在籍した身延線全旧形国電車両の同定方法が完結します。 ■クモハユニ44 非貫通の電動車はクモハ14なき後はクモハユニ44のみでした。 まず44803は遠くから見て…

身延線のクハ47008 (蔵出し画像)

こちらは身延線の原形クハ47の1両です。この車両の正面の窓はご多分に漏れずHゴム化されています。全体を撮れた写真にはカラー写真が1枚もありませんでした。 クハ47008 (静ヌマ) 1981.5 富士電車区 クハ47008 (静ヌマ) 1981.5 富士電車区 クハ47008 (静ヌマ…

運転台窓のHゴム化を逃れた身延線クハ47003 (蔵出し画像)

こちらは身延線の原形クハ47の一両である、クハ47003です。先に43系のクハ58を47に編入した47100グループを紹介しましたが、こちらは32系の由緒正しいクハ47です。身延線のクハ47の中には運転台窓がHゴム化されていない車両も結構ありましたが、その大半はサ…