省型旧形国電の残影を求めて

戦前型旧形国電および鉄道と変褪色フィルム写真を中心とした写真補正編集の話題を扱います。他のサイトでは得られない、筆者独自開発の写真補正ツールや補正技法についても情報提供しています。写真補正技法への質問はコメント欄へどうぞ

身延線

幌枠付きが珍しい身延線クモハ60806 (蔵出し画像)

本車はクモハ60の中では60800と共に珍しく幌枠をつけたクモハ60でした。幌枠があった理由はいずれも一度関西に転出した経歴を持っていたからです。ただ本車の方は関西にはわずか1年しかおらず、大半は関東とその周辺で過ごしました。 クモハ60806 (静ヌマ) 1…

身延線唯一のクモハ41 クモハ41850 (蔵出し画像)

本車は身延線旧形国電末期に唯一のクモハ41として活躍しました。他に一時モハニとして使用されていた41800も存在しましたが、1975年3月に上松-松本-麻績(のち聖高原)区間運転用として43800代と共に北松本運転支所に転じます。 本車は形状を見ると変わり種…

なかなか御縁のなかった身延線のクモハ51822 (蔵出し画像)

身延線はかつて住んでいた自宅から比較的行きやすかったこともあって、特に旧形国電の置き換えが決まった1981年には1両たりとも撮り逃しすまいと、たびたび通いました。それでもなかなか御縁のない車両はあるもので、後から写真を整理してみるとたった一枚し…

身延線のクモハユニ44800 (一部蔵出し画像)

何といっても身延線旧形国電時代の象徴的存在というと、クモハユニ44の存在でしょう。本車はもともと横須賀線用として製造されましたが、1950年代に身延線に移動します。1両は大糸線で使われたこともありましたが、大糸線にはクモユニ81が移ってきて、最終的…

身延線 サハ45008 (蔵出し画像)

本車はもともと横須賀線32系の2等車(後、1等車、現グリーン車)として製作された車両です。32系の大半が地方線区に追われた後も本車は70系と共に使用され続け、113系の投入で横須賀線からの70系の撤退と同時に、かつての同僚が待つ身延線に移りました。34年と…

身延線旧形国電 クモハユニ44, 平妻電動車, クハ55 車番読取不能時の車番同定

今回は、既に述べたクハ68を除く平妻車輌の車番同定です。これでアコモ改善車を除く1975-81年当時在籍した身延線全旧形国電車両の同定方法が完結します。 ■クモハユニ44 非貫通の電動車はクモハ14なき後はクモハユニ44のみでした。 まず44803は遠くから見て…

身延線旧形国電クハ68同定フローチャート

身延線旧形国電同定シリーズ、今回はクハ68です。 なお、前面にジャンパ栓受けがあり、貫通路および幅のある幌枠が備わっているクハが68です。身延線のクハ55には幌枠のある車両は1両もありませんでした。原型のクハ68は一両もなく、半流のクハ68はいずれも…

身延線のクハ47008 (蔵出し画像)

こちらは身延線の原形クハ47の1両です。この車両の正面の窓はご多分に漏れずHゴム化されています。全体を撮れた写真にはカラー写真が1枚もありませんでした。 クハ47008 (静ヌマ) 1981.5 富士電車区 クハ47008 (静ヌマ) 1981.5 富士電車区 クハ47008 (静ヌマ…

身延線旧形国電クハ47100代番号同定フローチャート

身延線のクハ47100代に関しては4両しかありませんし、それぞれ違いが明確なので容易に識別可能です。なお、クハ47100代は前面にジャンパ栓のある平妻、貫通式前面を持ちかつ運転台窓が1段引っ込んでHゴム化されている車両です。なお1975~81年の状況を基にし…

運転台窓のHゴム化を逃れた身延線クハ47003 (蔵出し画像)

こちらは身延線の原形クハ47の一両である、クハ47003です。先に43系のクハ58を47に編入した47100グループを紹介しましたが、こちらは32系の由緒正しいクハ47です。身延線のクハ47の中には運転台窓がHゴム化されていない車両も結構ありましたが、その大半はサ…

京阪神間を結んだ元クハ58002 身延線クハ47100 (蔵出し画像)

さて、本車は身延線にいた、かつて京阪神間を結んだ43系の一員であるクハ58の後身、クハ47100番台のトップナンバーです。元々の番号はクハ58002でした。但し幌枠が取り去られ、顔が関東顔になっていた点、運転台正面窓が2枚ともHゴム化されていた点が惜しい…

身延線旧形国電クハ47 0, 50~60代同定フローチャート

既に身延線のクモハ51, クモハ60の同定フローチャートを公開していますが、今回は身延線制御車中、最大勢力、32系のクハ47の識別方法です。なお、前回と同様1975-81年の状態を基にフローチャートを作成しています。身延線旧形国電末期には旧32系のクハ47とし…

電車の向きと身延線旧形国電車両

以下、当ブログで電車の紹介を行う時に車両向きについて説明することがありますが、ここで車両の方向の名称について説明しておきます。旧国鉄 (そして現在のJRでも) 電車の運転台を右側に向けた時に、その右端を1位 (第1エンド) と称します。またその反対左…

身延線旧形国電 クモハ60 車番読取不能時の車番同定フローチャート

身延線の旧型国電時代末期、クモハ51に次ぐ勢力がクモハ60でした。もともとクモハ60は1967年の御殿場線電化で、首都圏各地(主に常磐線・横浜線)から御殿場線用に沼津機関区に集められたようですが、1969~70年度に掛けて17m車のクモハ14を一掃することとなり…

身延線旧形国電 クモハ51 車番読取不能時の車番同定フローチャート

身延線には、かつて旧形国電運用時代、主力としてクモハ51が活躍していました。このうち、他形式から改造された51830, 850, 852はその形態から容易に区別できますが、オリジナルのクモハ51から改造された51800~828 (偶数番のみ) の車番の同定は番号が写って…

原型を比較的維持していた身延線のクモハ51800 (蔵出し画像)

こちらは身延線のクモハ51です。身延線は当時自宅から日帰りで行ける距離だったので、ちょくちょく出かけました。本車は身延線にいたクモハ51のうち、番号上は一番若番の車輛でした。とはいえ、低屋根改造されたあとの番号付与は必ずしもオリジナルの番号順…

身延線車両運用図表 1980年3月版

昨年に引き続き、コロナに揺れた2021年も間もなく暮れようとしていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。 ところで、以前、1977年現在の身延線車両運用図表を掲載しましたが、今度は1980年3月に甲府ローカル運用がなくなってからの車両運用図表を掲載しま…

身延線電車運用図表 (1977年春現在)

こちらの電車運用図は、1977年春に沼津機関区から頂いた青焼きの運用図を、見づらいため書き直したものです。おそらく飯田線と同様1975年3月に改正されたものではないかと思います。 身延線・中央線(塩山-韮崎区間運転) 車両運用図 (1977年3月) この運用図は…

1981年7月 身延線旧型国電置き換え廃車回送計画

昔の撮影メモから... 当時富士電車区で取材した、1981年7-8月の身延線旧型国電の新性能車置き換え計画です。そういえば今年は身延線の旧型国電が置き換えられてからちょうど40周年になります。旧型を置き換えた115系ももはやなく... 1981年8月4日以降はクモ…

落成直後のワインレッドカラー クモユニ143-1 (1981年7月)

こちらは、JRで最後まで残った郵便・荷物車となったクモユニ143-1の落成・新製配置時の姿です。1981年の身延線の新性能化により、それまでクモハユニ44がになっていた郵便、荷物輸送を担当するために、斬新なワインレッドで登場しました。身延線はトンネル断…