省型旧形国電の残影を求めて

戦前型旧形国電および鉄道と変褪色フィルム写真を中心とした写真補正編集の話題を扱います。他のサイトでは得られない、筆者独自開発の写真補正ツールや補正技法についても情報提供しています。写真補正技法への質問はコメント欄へどうぞ

鉄道

身延線から大糸線にやってきた サハ45005 (蔵出し画像)

今回は大糸線の車輌を紹介しますが、身延線と御縁のあった車輌です。本車はもともと横須賀線用のサロ45として製造されましたが、横須賀線引退後身延線に移り、さらに大糸線に移った車両です。 サハ45005 (長キマ) 1977.7 北松本運転支所 写真をご覧になると…

大糸線旧形国電車両運用図表 (1978-1981)

今回は大糸線旧形国電最末期、1978年頃~1981年までの車両運用図表です。ソースは、当時北松本運転支所で写真を写させていただいた (1979.8) 運用表を基に、書き起こしたものです。本図はコピーしてファイルビュアーに貼り付けて拡大してご覧ください。 大糸…

横須賀線から飯田線経由で身延線に行った クハ47055 (蔵出し画像)

本車は、クハ47051 (改造当初は47011) 、47053 (同47012)と並んで、クロスシートだった数少ない改造クハ47の1輌です。改造クハ47の多くは連合軍専用車を経たため、多くはロングシートでした。 クハ47055 (静ヌマ) 1977.5 富士電車区 クハ47055 (静ヌマ) 1981…

クモハ51800代 第2次車トップバッター 身延線 クモハ51814 (蔵出し画像)

クモハ51804以降の800代では、本車からクモハ51の第2次車になります。つまり、当初から全室運転台車として製造された車です。そのため、第1次車とは異なり、運転台扉とその後位の窓の間隔が開いています。このグループも関東仕様の偶数車でした。 クモハ5181…

運行灯がHゴム化されていた 身延線のクモハ51812 (蔵出し画像)

こちらも元関東向けクモハ51第1次車を低屋根化した車輛で、元番号はクモハ51009でした。このグループは51系中、唯一半室運転台だったグループで、後に更新修繕の際に全室運転台に改められました。またこのグループは1960年代に運転台窓のみならず全車運行灯…

1981年6~8月 身延線旧形国電置換暫定電車運用図表

以下の図は、1981年6月10日から旧形国電の115系への置き換えが完了する8月31日まで用いられた身延線の暫定電車運用です。当時のメモから書き起こしてたものを1980年の運用に上書きする形で書いています。本図をコピーして画像ビュアーに貼り付けて拡大してご…

原形の前面通風器が残っていた 身延線 クモハ60808 (蔵出し画像)

こちらは身延線の普通のクモハ60です。正面の通風機は原型のままで、原型の雰囲気をよく残した車両でした。 クモハ60808 (静ヌマ) 1981.7 富士駅 戸袋窓を見ると、内側がモスグリーンに塗られているのが見えますので、おそらく客室内もモスグリーンのペイン…

デフロスターのなかった原形クハ47 身延線 クハ47007 (蔵出し画像)

本車は原型のクハ47の1輌で、クハ47005~7の3輌は外見が非常に似ていました。正面に設置された引出式の列車種別表示器 (もともとは1933年国電区間中央線急行運転由来)、側面腰板に設置された列車種別サボもいずれも備えていました。典型的な身延線原形クハ47…

正面貫通路脇手すりが特徴だった 身延線 クハ47106 (蔵出し画像)

本車は東海道・山陽線京阪神間用として1933年度にクハ58008として製造されました。その後、横須賀線を経由し身延線にやってきた車輌です。 クハ47106 (静ヌマ) 1976.4 富士電車区 正面貫通扉脇に、戦前の国電の後位貫通路開き戸脇にあったような大きな手摺が…

静岡ローカル運転用として豊橋区から富士区へ移った身延線のクハ47065 (蔵出し画像)

本車両は、元々連合軍専用車だったサハ48022を改造したクハ47です。連合軍専用車になったときに、既存の座席の間隔ではアメリカ人の体格では窮屈ということで、ロングシート化された車両の一両です。日本の独立回復直前に連合軍専用車指定は解除され、代用2…

身延線旧形国電最後の日まで走り続けた クモハユニ44802 (蔵出し画像)

改めて写真を整理してみると、本車に関しては随分写真を撮っていました。もちろん身延線のスター、クモハユニ44なので、一所懸命写真を撮っていたこともありますが、ご縁も多い車だったと思います。本車は44801とともに旧形国電最終運行日まで運行についてい…

元横須賀線用非電装モハユニ61だった 飯田線 クハユニ56012 (蔵出し画像)

本車は元々横須賀線用モハユニ61として製造されたものを飯田線に転用した車輌です。形態としては国鉄内部で大阪形とも呼ばれた51系に属しますが、51系の中では唯一大阪とは無縁だったグループです。 クハユニ56002 (静ママ) 1983.6 伊那松島機関区 クハユニ5…

元関東向けクハ55をセミクロス化した 身延線 クハ68103 (蔵出し画像)

本車は3両いた元半流クハ55をクロスシート化してクハ68に編入した車の1両です。形態的にはさほど変わったところはありませんが、本車が特異なのは、元々関東向けクハ55だったことです。クハ55をクハ68に改造した車の大半は元々関西向けクハ55でしたが、出身…

1975年3月~1977年8月 中央西線・篠ノ井線区間ローカル運転と車両運用図

当ブログの身延線旧形国電関連記事等で触れていますように、1973年3, 5月の篠ノ井線松本-長野間、および中央西線中津川ー塩尻間の電化による松本周辺短距離区間ローカル列車の電車化は、身延線等から旧形国電等を捻出し、松本運転所北松本運転支所に転属させ…

モハ51第1次車を低屋根改造した 身延線のクモハ51808

こちらは、身延線のクモハ51808です。元々はクモハ51007で、身延線入線時に低屋根化され808に改番されました。当初は関東向けモハ51で戦後関西に行った車両です。しかも第1次車なので、当初は半室運転台で登場しました。おそらく更新修繕の際に全室運転台に…

クモハ60の中ではご縁のあった、身延線 クモハ60810 (蔵出し画像)

本車は、クモハ60の中では結構御縁のあった車両です。何度も撮影できる機会がありました。 クモハ60810 (静ヌマ) 1981.7 富士電車区 2-4位側の客用扉は桟入りで揃っていました。なお通風器は防寒対策で通風孔が塞がれています。本車は御殿場線経由で身延線に…

身延線富士電車区担当運行区間と1950年代車両配置の変遷

身延線の車輛を管理していた富士電車区 (現在は国鉄富士運転区を経てJR東海富士運輸区) は、元々は身延線の前身、富士身延鉄道の車両基地でした。しかし、身延線だけではなく、東海道線静岡地区ローカル運転や、中央東線甲府地区ローカル運転も担当していた…

御殿場線 旧形国電 電車運用図表 (1977)

既に身延線の旧形国電電車運用図表は公開していますが、やはり同時に沼津機関区から頂いた青焼きから、御殿場線の運用図表を掲載します。やはり元の青焼きが読みづらいので、原図から改めて書き起こしました。 御殿場線電車運用図 沼津機関区の御殿場線73系…

数少ないクロスシートのサハ48改造車 身延線 クハ47053 (蔵出し画像)

身延線にはサハ48を改造したクハ47が多数いましたが、大半は連合軍専用車指定を受けてロングシート化されたサハ48から改造したもので、クロスシートのままの改造車は3両しかいませんでした。本車はその少数派の1両です。 クハ47053 (静ヌマ) 1977.9 富士電車…

主に中間車として使用され、お顔の拝顔が困難だった 身延線 クモハ51850 (蔵出し画像)

こちらはクモハ51852と同様、クモハ43から改造されたクモハ51です。横須賀線時代に混雑緩和の目的で43008を改造し51202になり、さらに低屋根改造され51850になりました。なお、以前書いたように身延線車両の中では唯一側面サボ受けがヘッダーの上についてい…

運転台後部の窓が潰されていたのが特徴的な 身延線のクモハ51810 (蔵出し画像)

こちらは、モハ51の第1次車、関東向けのモハ51008を低屋根化した車両です。1935年度に製造された第1次車 モハ51001~010の特徴は、半室運転台だったことですが、これは大阪に移った後更新修繕で全室運転台に改修されました。しかしこの車はその改修の際、1-3…

飯田線を経由してやってきた 身延線 サハ45012 (蔵出し画像)

本車は、身延線にいたもう1両のサハ45です。1975年3月までは5両のサハ45が揃っていましたが、アコモ改造車の配備で、3両は大糸線に転出しました。本車は横須賀線退役後、他のサハ45とは離れ一人飯田線に行きました。しかし1969年他の仲間と合流しました。 サ…

幌枠が残っていた身延線のクハ47110 (蔵出し画像)

本車は元クハ58のグループの内、身延線では唯一幌枠が残っていた車両です。クハ58は1950年に上京して横須賀線に配備されましたが、1951年からの70系の投入でモハ32(後のクモハ14)を静鉄に転出させるにあたり、足りないクハの補充として全車モハ32のお供で静…

やはり変顔の 身延線 クハ55319 (蔵出し画像)

本車は55301と並んでやはり変顔だった車両です。55301は何枚も写真を撮る機会がありましたが、本車は探してみたらこの1枚しか写真がなく、なぜか、なかなか御縁がありませんでした。55301は、運転台のHゴム窓が、両方とも同じサイズでしたが、本車は右側の窓…

押込み式通風機が特徴だった飯田線クモハ54007 (一部蔵出し画像)

今回の車両は、飯田線で唯一押込み式ベンチレータを備えていたクモハ54007です。押込みベンチレータを備えていた... ということは一時仙石線で使われていたということです。仙石線使用後、飯田線に転属してきました。しかしクモハ54であったにもかかわらず、…

旧形国電のサボ受けその他いろいろ

ここのところ身延線を中心に旧形国電の写真を紹介していますが、行先表示や列車種別表示などの目的でいろいろなサボ受けが存在します。中には謎のサボ受けもあると思いますので、それらについて紹介してみたいと思います。因みにサボとは、サイドボードを略…

低屋根化されながら身延線に行かず仕舞いだったクモハ51804 (蔵出し画像)

今回紹介する車輌は、中央西線や大糸線で使われたクモハ51804です。身延線では使われませんでしたが、身延線とは、ちょっと掠る程度のかかわりはありました。元々はクモハ51004でしたが、身延線で使われることを前提として低屋根化され改番された車両です。…

当初飯田線用にクハ化された 身延線 クハ47059 (蔵出し画像)

先日サハ48001をクハ化したクハ47057を紹介しましたが、本車はサハ48002をクハ化した車輌です。本車の経歴もクハ47059と非常に似ており、戦後連合軍専用車に指定されたあと、クハ化され飯田線に配置された経歴も同じです。ただサハ48001は山手線に配置されま…

元々はモハ42だった変わり種 身延線 クモハ51830

今回は身延線の珍車の中の一両、クモハ51830です。長年阪和線の異端児 (アイドル?) として活躍した車両ですが、京阪神緩行線103系投入の余波を受けて身延線に押し出されてきた車両です。元々は、モハ42を片運化 & 3扉化し、しかもMT-30へ出力増強まで行って…

こちらは幌なし もう1両の元関西急電サロハ46 身延線 クハ68107 (蔵出し画像)

さて、先日元サロハ46だったクハ68109を紹介しましたが、こちらも同じサロハ46→クロハ59→クハ55→クハ68と複雑な経緯を経てきた車両です。なお、関西向け43系のサロハ46は4両いましたが、その後身のうち2両が身延線にいたことになります。後の1両(クハ68111)…