省型旧形国電の残影を求めて

戦前型旧形国電および鉄道と変褪色フィルム写真を中心とした写真補正編集の話題を扱います。他のサイトでは得られない、筆者独自開発の写真補正ツールや補正技法についても情報提供しています。写真補正技法への質問はコメント欄へどうぞ

ImageJ用光被り補正ツールバージョンアップ

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  以前発表したImageJ用、フィルム光被り補正ツールをバージョンアップしました。多分ほとんど利用者はいないと思いますが、今回、パラメータを入れるとプレビュー画面に反映できるようにしました。使用方法は下記のとおりです。

・使用準備

 こちらからファイルをダウンロードし、解凍して、ImageJ用プラグインをImageJ (Fiji distribution) のプラグインフォルダにコピーする。

・使い方

プラグインメニューから Light_Fogging_Correction_v0.05 を起動すると、補正対象ファイル選択ダイアログが開くので、ファイルを選択します。

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図1

 

・するとファイルが読み込まれ、最初のパラメータ指定ダイアログが開きます。ここでは、以下のパラメータを指定します。

[Max Mixing Ratio of G Value] は Rチャンネルに Gチャンネルの情報を混入する最大値を0.0 ~ 1.0の範囲で指定します。これはあくまで最大値なので、常にこの比率で混入されるわけではありません。デフォルトは1.0にしていますが、過剰補正になるようなら値を下げてみてください。

[Number of Y Dividing Zone]: 補正値計算時の縦方向のゾーン分割数を指定します (デフォルトは25) 。

[Display Working wondows]: 作業ウィンドウの表示/非表示を指定します。

 

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図2

・次に最初の補正範囲指定ダイアログが開きます。

 補正範囲の左端を Start Point (x)で、右端を End Point (x)で、上端を Start Point (y)で、下端を End Point (y) で座標値で指定します。イメージサイズは入力欄の一番上に示されますので、それを参考に指定してください。

[Preview ROI]にチェックをつけると上で指定した範囲が黄色い線でプレビュー画面に反映されます(図4)。値を変更した場合は、一旦チェックを外し、再度チェックすると変更が反映されます。

[Gamma Correction Value for G]は、ミックスするGチャンネルに対し補正を掛けるガンマ値を指定します。デフォルトはガンマ1.0 (補正なし) です。1以下の値だと明るく補正し、1以上の値を指定すると暗く補正します。

[Define Sampling Normal Region] は、補正量の計算のもとになる正常なサンプリング領域をオプションで指定します。ここを 0 のままにしておくと、補正領域の直前の、画像全幅の1.5%の領域を自動的にサンプリング領域として採択します。それではまずい場合のみ、ここで指定します。

[Define Next ROI?] は、同じイメージファイルの中で、次のもう一か所を補正範囲として定義するかどうかを指定します。

 

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図3

 

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図4

 上のダイアログで、[Define Sampling Normal Region]をYesにしておくと、次のサンプリング領域指定ダイアログが開きます。補正領域と同様にサンプリングする領域を指定します。

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図5

[Define Sampling Normal Region]をYesにしておくと、このダイアログを閉じた後、2番目の補正領域指定ダイアログが開きます。Noですとそのまま、ファイル補正に入ります。2番目の補正領域指定ダイアログ方法は一番目と同じです。

 最大3つの補正領域を指定できます。

ファイルを作成し終わったら以下のページの2-2.へ飛んでください。なお作成されるファイル名等は、以前のバージョンと変わりません。

yasuo-ssi.hatenablog.com