ここのところ何回か、GチャンネルにRチャンネルデータをミキシングする方法による、マゼンタがかったネガカラーフィルムの補正の試みについて記事を書いてみました。ただこの方法だと、赤みの強い部分は色が濁る傾向にあります。そのため補正の際赤みの強い部分はマスクでカバーして影響を与えないようにしてきました。
他の方はどうしているのでしょうか。
以前触れた以下の記事では...
この方は、Pythonで補正プログラムを作られたということですが、ソースコードを見ると結局、Librawで現像したあと、ImageMagickを使って、normalize, equalization, CLAHE などをやらせているようです。
別の方がこれらの ImageMagickのコマンドや処理について説明されています。
この中で、色味を変えずにヒストグラム平坦化を行う方法について解説されていますが、マゼンタの補正にはむしろ色味を変える、つまりR, G, Bばらばらに平坦化した方が良いように思います。
結局、ヒストグラム平坦化がネガフィルムのマゼンタがかり改善に有効だとすれば、以下の記事で触れたAlexi Maschas氏の仮説が正しいということではないでしょうか。
つまり、以下のようになってしまうものを
ヒストグラム平坦化を行うことで以下のような過程と同等の処理を行っていると考えられます。
ただし、Alexi Maschas氏の指摘によれば、この過程はリニアな色空間で行うべきということになります。
なお、GIMPの平滑化(equalization)は、ここで言うヒストグラム平坦化と同じ処理です(Photoshopの平滑化はこれとは異なります)。