以前、ドイツの方が作成した選択範囲を新規レイヤーとしてコピーするプラグインを紹介し、その日本語化の仕方もご紹介しました。内容的にはその時紹介したプラグインとかぶりますが、今回、ロシア(おそらく)の方が作った同機能の別のプラグインを発見しました。複写だけでなく、選択範囲を今のレイヤーから切り抜いて新規レイヤーに複写する機能もあります。また動作スピードが、ドイツの方が作成したものよりもきびきびして速いです。一方コードの行数は長いです。また、レイヤー名を指定することもできず、常に layer via copy になります。
Dmitry Dubyaga氏が作成した、layer-via-copy-cut.py というプラグインです。サイトは以下です。
このサイトにあるコードをコピーしてエディタに貼り付け、layer-via-copy-cut.py という名前で保存し、GIMPのプラグインフォルダに入れると動作します。メニュー上で日本語化するには、236行目の "Layer via Copy" と 252行目の "Layer via Cut" をそれぞれ
"選択範囲を新規レイヤーにコピー" , "選択範囲を新規レイヤーに切抜き" に書き換えて、文字コードを UTF-8に、改行コードを LF にして保存し、プラグインフォルダに放り込めばOKです。以下、メニュー上日本語化した画面です。メニュー上の位置は、[レイヤー]の下になります。
余談ですが、Dmitry Dubyaga氏は、GIMPをPhotoshopの外観に近くする GIMPshop reloaded (マルウェアまみれになったと言われるオリジナルのGIMPshopとは異なる) の開発者のようで、以下のページからGIMPshop reloaded がダウンロードできます。
LinuxだとGIMP2.8 と 2.10対応版の2つありますが、Windowsは版が一つしかありません。このプラグインも GIMPshop reloadedプロジェクトの一環のようです。
で、Windows版はここに書かれている設定(2.8用)で2.10でも動くのか試してみました。そうしたら動きました。
まず起動画面です。
起動ロゴがPhotoshop風です。
要は、GIMPのダイアログの配置がちょっとPhotoshop風になるという穏当なもので、さほど劇的な変化はありません。メニューが大幅に変わったりもしません。日本語メニューも維持されます。ただ layer-via-copy-cut.py は導入されます (やはり、選択範囲をすぐ新規レイヤーに貼り付けられないところにイラっとくる人が多いということですね) 。これがGIMPShop reloadedによって導入される唯一のプラグインのようです。また、ショートカットキーがPhotoshop風に変わるというような変化はないようです。但し、これもひょっとすると2.8用を2.10に適用しているからかもしれません。2.8に適用すればもっと大きな変化があるのかもしれません。
ユーザごとの導入ができるので、たまに使いたいというときはGIMPShop reloaded用のアカウントを作って、それでGIMPを動かせば、そのアカウントだけGIMPShop reloadedが有効になります。
ちなみにこのプラグインを見つけたのは以下の記事がきっかけでした。この記事も有用です。個人的にはGIMPに慣れてきたので、全くPhotoshopそっくりにしようとは思いませんが、ここに掲載されている、GIMPのちょっとイラっとする点を改善するノウハウはなかなか有益でした。ショートカットキーをPhotoshop風に割り付ける方法も載っています。
もっと徹底的にPhotoshopに近づけたいという方は、例えば以下のような記事をどうぞ (未検証)。