省型旧形国電の残影を求めて

戦前型旧形国電および鉄道と変褪色フィルム写真を中心とした写真補正編集の話題を扱います。他のサイトでは得られない、筆者独自開発の写真補正ツールや補正技法についても情報提供しています。写真補正技法への質問はコメント欄へどうぞ

2021-09-01から1ヶ月間の記事一覧

darktable 3.6.1でbase curveを使わずNX Studioに現像結果を似せる

ここのところNX Studioの現像内容を検討してきて、NikonカメラのRawファイルは、やはりNX Studioで現像するのが基本だな、という思いを強くしてきました。デフォルトでカメラ設定を反映してくれること、そしてやはり梅レンズが松レンズになる色収差補正能力…

Olympus Workspaceを使ってみる

さて、今メインで使っているカメラはNikonですが、以前はOlympusの4/3のカメラを使っていました。今も家には4/3のE-5とm4/3のE-P3が転がっており、サブとして使うこともあります。いずれも10年前の機種で、あまり性能のよろしくない、と言われていたパナソニ…

ART / RawTherapeeとカメラプロファイル

さて、ART1.9.3のカメラプロファイルの扱いですが、RawTherapee5.8と違っている点に最初に気づいたのは、カメラ固有プロファイルを適用したときのトーンカーブの自動調整の扱いです。前にも述べましたが、本家5.8だとカメラのDCPプロファイルを指定し、トー…

ART / RawTherapee 機能紹介 - メタデータ編集

今回は、ART / RawTherapeeにおけるメタデータ編集機能に関して紹介します。メタデータ編集機能に関して、RawTherapee本家と大きく違うのはメタデータ編集エンジンにExiftoolを使っている点です。このため、RawTherapeeに比べて、編集できる余地が大きく増え…

Raw現像ソフトが利用可能なカメラプロファイルの形式

一般に、Raw現像ソフトはカメラRawの発色やトーンの割り付けをコントロールするカメラプロファイル情報を使っています。 yasuo-ssi.hatenablog.com 代表的なカメラプロファイルとしては、Adobeが規格を決めたDCP (DNG Camera Profile) プロファイルがありま…

darktable3.6.1で、高ISOノイジー画像のノイズ低減効果が劇的改善

バージョンが3.6.1になって、ようやくWindows環境でdarktable3.6が使い物になるようになりました。そこで今動作確認中です。まず、すでに指摘したと思いますが、3.4から3.6に変わって、デフォルトのワークフローが、ディスプレイ参照ワークフローから、darkt…

GIMP 2.10.28がリリース

GIMP安定版、2.10.28が18日にリリースされたようです。 www.gimp.org 大きな機能追加はなく、大半はバグ修正ということです。

NX Studioの超優秀な色収差補正 現像済みTIFFファイルでも有効

先日、NX Studioの色収差補正が非常に優秀だということを指摘しました。ふと思って現像済みのファイル、あるいは他社カメラで撮ったファイルではどうだろうと思って試してみると... これ、有効ですね! しかも他社カメラで撮ったファイルでも相変わらず非常に…

Raw現像ソフトにおけるカメラプロファイルとは

Raw現像ソフトの多くは、Raw現像を行う際にカメラプロファイルというデータを参照して現像を行います。つまり、単純にRaw現像ソフトがそのカメラのRawファイルを読めるかどうかということが問題なのではなく、読んだ後もそのカメラに対応したプロファイルデ…

ART / RawTherapee 機能紹介 - スムージング関連

すでに、Raw現像ソフトのノイズ低減処理の比較検証を行ったときに紹介していますが、ART(1.9.3)では、RawTherapee5.8にない、スムージングというモジュールが増設されています。目的は名前から分かるように、画像の粒子の荒れを抑えて(荒れをぼかして)画面を…

ART / RawTherapee 機能紹介 - カラー/トーン補正

[2023.2 補訂] Ver. 1.12 (2021.12) 以降のユーザインターフェース改善に合わせて画面キャプチャを更新しました。また一部記述を補訂しました。 ----------- 今回はART / RawTherapeeのカラー/トーン補正について説明します。このモジュールは、色相を調整す…

darktable 3.6のバグフィックス版 3.6.1がリリース

darktable3.6ではかなりバグが多いということを以前報告しましたが、昨日 (現地時間では9/15) darktable3.6のバグフィックス版3.6.1がリリースされたようです。 github.com とりあえず、サブ機にインストールしてバグ修正状況を見ましたが、Windows版の日本…

GIMP 写真補正テクニック / 影-ハイライトモジュール

今回は、GIMPの影-ハイライトモジュールを取り上げます。シャドウ部を明るくしたり、ハイライト部を暗くしたり、ということが可能です。例えば、ハイライト部とシャドウ部のコントラストがありすぎるばあい、シャドウ部を引き上げるというような補正に使えま…

富士急行自社発注の車両たち - 蔵出し画像

現在の富士急行はすっかり他社中古車両の天下となってしまいました。205系の、しかも初期タイプを含んだ車両がいまだ活躍するのがみられるのはうれしいことですが... しかし、かつては自社発注の車両も活躍していました。 まずこちらは5000形です。手前のパ…

ART / RawTherapeeはCanon EOS R5, 6等に対応しています

今、Adobe Lightroom / Camera Rawが、Canonの EOS R5, 6, 1DX MarkIIIに対応したカメラ固有プロファイルがなく (これらのカメラに対応したAdobe Standardプロファイルはある)、これらのカメラのRawファイルを読み込むと色がおかしくなってしまうことが問題…

埋め込みヘッドライトのクハ55403 (1975.10) - 蔵出し画像

先日埋め込みヘッドライトであったクモハ41044を紹介しましたが、やはり新前橋区にいた、埋め込みヘッドライトのクハ55を紹介します。これも新規に作成した補正ツールで日の目を見た画像です。実はもう一両新前橋区には埋め込みヘッドライトのクハ55がいまし…

ART / RawTherapee 機能紹介 - トーンイコライザ

トーンイコライザもやはりRawTherapee5.8に登載されていない機能です。因みに、これはdarktableで先行して採用されていて、darktableのシーン参照ワークフローではトーンカーブの代わりに、フィルミックRGBやトーンイコライザを使うことを推奨しています。い…

ART / RawTherapee 機能紹介 - 対数トーンマッピング

[お知らせ] 本記事は、2022.12に一部記述(トーンマッピングを使った割り付けをめぐる ART とdarktable の差に関する情報)を補訂しました。 ------------ ARTの対数トーンマッピング(log tone mapping / 露出タブにあり)も、RawTherapee本家5.8には搭載されて…

田園風景 - Expeed3 /6 / Adobe Standard 相当処理の違い

さて、先日芝生の緑における Expeed3 /6 / Adobe Standard の違いを見ましたが、緑のある風景ではどうでしょう。という訳で簡単に結果を見ていきます。カメラはNikon D3200です。 NX Studio Expeed3互換 NX Studio Expeed6相当 NX Studioで、最新のピクチャ…

芝生の緑 - Expeed3 /6 / Adobe Standard 相当処理の違い

先日D5500のRawファイルを使って、水田の緑の各処理の違いを比較検討しました。今回はD3200のRawファイルを使って、芝生の緑の処理の違いを比較検討します。要はExpeed3の植物の緑表現を検証しようという訳です。この前の検証では、青空に関しては、Expeed3…

冬の森林 - Expeed3 / 6 / Adobe Standard 処理比較

今まで、NX Studioのピクチャーコントロールを変えた処理と、Adobe Standardを使った処理を比較してきましたが、次は冬の森林の写真の処理を比較したいと思います。 冬の森林の写真は茶色や灰色が多く、人工物を写した写真に似ています。従ってあまり色相の…

鉄道写真の事例 - Expeed4 / 6 / Adobe Standard 処理比較

ここまで、NX StudioやAdobe Standard DCPファイルによる現像処理の比較事例をお見せしてきておりますが、今回は鉄道写真です。以前お見せした、人工物の多い食堂の室内写真でも色相の差自体は少ないのが確認されました。今回もほぼ人工物オンリーなので色相…

darkable3.4 - フィルミック RGBモジュール解説

darktableの目玉機能であるフィルミックRGBモジュールのレファレンスです。デフォルトのグラフには、緩いS字カーブが示されますが、これはトーンカーブです。但し、他の現像ソフトやフォトレタッチソフト等のトーンカーブとは異なりカーブを直接いじれません…

ART / RawTherapee 情報インデックス

[ART の最新バージョンは、 2024.4.10にリリースされた1.21.3です。また Ver.1.11 より (2021.11.30リリース) Raw読み込みエンジンがLibRawとなり、対応カメラ数は、フリーウェアRaw現像ソフト中最強となりました] [New! 2024.4] ・2024.4.10 に Ver. 1.21.3…

ART / RawTherapeeのマスク編集方法

ART / RawTherapeeには、本家5.8にはない、ローカル編集タブが追加されています。ローカル編集タブは本家5.9開発版には搭載されているようですが、5.9の安定リリース版はまだ出ていないので、先取りして搭載されています*1。 このローカル編集タブにあるモジ…

決定版! 不均等黄変・褪色ネガ写真のデジタル補正術・チュートリアルビデオ

不均等黄変ネガ写真のBチャンネル再建法による補正術に関する解説ページを開設していますが、分かりにくいと感じられる方もおられるようです。たしかに、徐々にアイディアを膨らませて、解説もどんどん旅館の増築のように増やしていますので、マニュアルとし…

ART / RawTherapeeによるネガフィルム画像のネガポジ反転編集 (付スポット除去編集の方法)

[お知らせ] ART Ver. 1.17 (2022年11月リリース) 以降、ネガフィルムモジュールが刷新されました。新しいネガフィルムモジュールの解説は以下の記事をご覧ください。なおスポット除去編集に関する当記事の記述は依然有効です。 yasuo-ssi.hatenablog.com ---…

夕焼け写真のカラー差 - Expeed3 / 6 / Adobe Standard 処理比較

さて、NX Studioを使って画像処理エンジンの違いをいろいろ検討してきましたが、次は夕焼けの写真を扱ってみます。なお、夕焼けを撮る時にカメラでオートホワイトバランスを使うと、色被りを取ろうとするので白っぽくなってしまいます。そこで晴天に設定して…

ART / RawTherapeeの日本語ファイル大半を訳し終わりました

先日応急日本語訳を公表したART用のJapanese Languageファイルですが、未翻訳の部分の大半を訳し終わって公開しています。と言っても全体の2/3以上は、本家RawTherapeeのJapaneseファイルを利用させていただいて、本家とは異なる残りを翻訳しただけですが...…

埋め込みヘッドライトが残されていた新前橋区のクモハ41044 (1975.10)

今回取り上げるのは、新前橋電車区にいたクモハ41044です。更新修繕の際、ヘッドライトの大型化(250W化)が実施されているにもかかわらず、なぜか埋め込みのままだったという珍車です。実は今回取り上げる車、以前のブログで取り上げていました。 blog.goo.ne…