省型旧形国電の残影を求めて

戦前型旧形国電および鉄道と変褪色フィルム写真を中心とした写真補正編集の話題を扱います。他のサイトでは得られない、筆者独自開発の写真補正ツールや補正技法についても情報提供しています。写真補正技法への質問はコメント欄へどうぞ

旧形国電

「我が心の飯田線」サイト 新アドレスで復活

旧形国電の資料の宝庫として知られた、故芝生將行さんのウェブサイト「我が心の飯田線!」は、本年2月頃より、ドメイン名の失効に伴い見られなくなっていましたが、新たに、http://kokuden.org というアドレスで公開が再開されたとのことです。 kokuden.org…

福塩線 府中電車区に憩うクモハ51066 (蔵出し画像)

最近すっかり GIMP3 用 Python プラグインのプログラミングで忙しく、すっかり電車の写真のアップはご無沙汰になってしまいましたが、本日は 5/1、クモハ51 の日ということで、久々に旧形国電の写真をアップします。 こちらは新幹線ブルーの一色塗りで異彩を…

飯田線の荷電 クモニ13026 (蔵出し画像)

今回は飯田線の荷電、クモニ13026です。 クモニ13026 (静トヨ) 1977.12 豊橋機関区 クモニ13026 (静トヨ) 1976.5 豊橋機関区 クモニ13026 (静トヨ) 1983.6 辰野 パンタグラフを上げている写真です。PS-11 がついていたことがはっきり分かります。 本車の車歴…

泰阜発電所前を通過するクモハユニ64000 (飯田線)

こちらは、飯田線、門島駅近くにある泰阜発電所前を行くクモハユニ64000 です。 泰阜発電所前を行くクモハユニ64000 (静ママ) 1982.6 おそらくクモハユニ64 の後ろは良く相棒を務めていたクハ68412ではないかと思います。 実はこの画像、お気に入りの写真が…

国鉄最後の木造電車 飯田線中部天竜支区の サエ9320

2025年あけましておめでとうございます。 昨年は新年早々、能登半島地震と羽田空港 JAL 機と海保機衝突事故で、先の思いやられるスタートでした。最近この事故報告書の内容が報道されましたが、報道内容を見る限り、あの事故が韓国務安空港のような大惨事に…

阪和線の救援車 元鶴見臨港モハ131のクエ9423 (蔵出し画像)

本日ご紹介するのは阪和線の救援車だったクエ9423です。1形式1輛の車輛です。大概救援車は電車区の片隅に押し込められていて、なかなかきれいな写真を撮ることができません。とは言えこれも記録ということで... クエ9423 (天オト) 1976.3 鳳電車区 もとも…

63系の面影を色濃く残す横浜線 サハ78181 (蔵出し画像)

今回は、73系の付随車サハ78181です。 サハ78181 (南ヒナ) 1979.4 東神奈川 個人的には 73系はあまり好きではなかったのと、輌数が多かったこと、あとはフィルム代の関係から、あまり撮影していなかった 73系ですが、これは非常に 63系のイメージを残してい…

元東京向けモハ51 大糸線のクモハ51025 (蔵出し画像)

今回ご紹介する車輛は大糸線のクモハ51025です。1981年の旧形国電廃止まで活躍した車輛ですが、写真を撮っていたのはこの時だけでした。一応両サイド写真を撮っています。前に幌があるので、これ以外は出会っても中間に挟まっていたのかもしれません。 クモ…

吹田工場用配給車 クモル24052 + クモル24053 (蔵出し画像)

今回は初めて配給車の写真を投稿します。大阪地区吹田工場用として使われていたクモル24052 + クモル24053 のコンビです。 クモル24の50番代は、クモハ11の400番代、つまり木造車を鋼体化した旧モハ50から改造されたグループです。関東には、クモル24051 が…

PS-13を搭載していた唯一のクモハ43だった 飯田線 クモハ43007 (再スキャン)

この車輌は当時残存していたクモハ43の内、もっとも若い番号を付した車輌でしたが、残念ながらパンタグラフがPS-13に交換されていました。パンタグラフの色は灰色です。写真は辰野駅('78.1)で撮ったのですが、早朝、逆光気味の露出不足であまり良い写真では…

元進駐軍専用車 阪和線のクハ55806

こちらは元京浜東北線用進駐軍専用車のクロハだったクハ55806です。旧2等室と、3等室の間にあった仕切りの部分でベンチレータが欠けているのが特徴です。また関西の国電としては非常に珍しく、運転台右側窓がなぜか原形のまま残っていました。通常は、右側の…

3輌しかなかった関西向け半流モハ41の後身、片町線のクモハ60163 (蔵出し画像)

本車は 1939年日本車輛で製造されました。モハ41の最初のグループは関西に配備されましたが、そのあと半流のモハ41の大半は関東向きでした。唯一モハ41で最後に新製された41053~55のみ関西に配備されましたが本車はその後身です。これらの車輛は溶接で組み…

やはり新潟国電第1弾としてやってきた、クハ68015 (蔵出し画像)

以前紹介したクハ68021とともに新潟地区にやってきたクハ68015です。つらら切り、正面に突き出た独特なタイフォンカバー、スノープラウといった耐寒耐雪装備を備えるとともに、正面のジャンパ栓は3線、そして幌は両支持形の横須賀線仕様に改造されています。…

やはり阪和線の日常を支えた東京出身の クモハ60081 (蔵出し画像)

こちらもやはり阪和線の通勤輸送を地道に担っていた、常磐線経由でやってきたクモハ60の1輌です。なお、戦前型国電の写真データベース的な存在である「わが心の飯田線」サイトでも、本車の写真はなかったので、貴重な記録になっていると思います。残念なが…

元帝国車輛製クハ55 信越線のクハ68102 (蔵出し画像)

こちらは信越線にいた関西向け準戦時設計クハ55改造のクハ68です。スノープラウが設置された以外はほぼ京阪神緩行線時代のままの姿です。なお、本車は元々偶数車でしたが、信越線入線時に、トイレなしクハ68は原則奇数向きで使われていましたので、方向転換…

大糸・中央西線で活躍した数少ない原形 クハ55049 (蔵出し画像)

ここのところ関西のオレンジ色の電車の紹介が続いたので、今回はスカイブルーの中央西線・大糸線から。 大糸線は17m車を淘汰した際、主として首都圏から捻出された40系が投入されました。その後クモハ41は後により出力の大きいクモハ60か、あるいはセミクロ…

唯一の半流クハ58を4扉化した 片町線クハ79055 (一部蔵出し画像)

今回ご紹介する車はモハ43系の珍車中の珍車、狭窓43系中唯一の半流線型、クハ58025の後身であるクハ79055 (大ヨト)です。写真は1976年3月、片町線 (今は通称学研都市線となり、終着の片町駅もなくなってしまいましたが...) で最後の活躍を続けるクハ79055の…

阪和線の日常を支えていた普通のクモハ60 クモハ60053 (蔵出し画像)

こちらは、1970年前後から新性能化完了まで阪和線の日常を支えていた普通のクモハ60、クモハ60053 です。 1960年代前半の阪和線では、快速用の70系を除くと、阪和社型のクモハ20、クハ25が主流でした。例えば 1961年の鳳電車区の配置輌数を見ると、モハ70、 …

関西国電始源の1輌、41005を出力強化した阪和線 クモハ60153 (蔵出し画像)

こちらは阪和線で活躍していたクモハ60153です。関西国電始源の元モハ41の1輌で、元番号は41005でした。残念ながら中間に挟まれていたので正面を撮ることはできませんでした。依然ご紹介したクハ55071 とコンビを組んでいました。 クモハ60153 (天オト) 197…

青梅、五日市線の増結用だったクモハ40073 (蔵出し画像)

青梅線の旧形国電がなくなるという情報を鉄道誌で知って、慌てて駆け付けた青梅線での撮影です。クモハ40は青梅線では青梅以西には入らず、青梅ー立川間および五日市線の朝夕の増結に限定され運用されていました。青梅線では 17m 車時代は、17m 車も奥多摩ま…

珍しく PS-11 をつけていた飯田線のクモニ13025 (蔵出し画像)

本日ご紹介するのは、飯田線にいたクモニ13です。クモニ13は主として荷3運用に就いていて、クモニ83と連れ立って運用されることが多かったように思います。 クモニ13にはいくつかのグループがあり、大阪にいたクモニ53を改番したもの (写真は撮れませんでし…

改造後前面貫通路引き戸が改修しなおされた阪和線のクハ55303 (蔵出し画像)

本日ご紹介するのは、阪和線で使われていたクハ55303です。クハ55300代車はサハ57から改造されたものですが、そのうち初期の300~319 までは常磐線の分割併合用に改造されたもので、正面貫通扉はオリジナルの客用引き戸貫通扉を転用するなどの特徴がありまし…

大糸線のトイレ付サハ57改造車 クハ55432 (蔵出し画像)

大糸線には、17m車を20m車に置き換えるために、1960年代後半、関東から多数の40系が転入してきました。後にその際に電動車の主流だったクモハ41はより出力の高いクモハ60、もしくは同じ出力でも乗客サービス向上につながるセミクロスシートのクモハ51、さら…

1980年前後の国鉄車輛 フ 表記のナゾ

以前、当ブログで大糸線の車輛について謎の フ という表記があると書き込んだところ、読者の原口様から、それは塗料に関する表記であるとのご教示を頂きました。 yasuo-ssi.hatenablog.com 当時、長野工場と浜松工場全検施工車の特徴であり、フは車輛塗装に…

ヘッドライトが埋め込み式だった新潟地区で活躍した クハ68084 (蔵出し画像)

本車は新潟地区で活躍した元クハ55のクハ68です。ちょっと分かりにくいかもしれませんが、前照灯 250W 化後も、一応埋め込みヘッドライトが維持されていた車輛です。おそらく新潟地区のクハ68の中では唯一の存在だったかと思われます。 1962年の新潟地区電車…

東京配備後すぐ関西にやってきた 信越線クハ68099 (蔵出し画像)

本車は元クハ55 をセミクロス化したクハ68です。ちょっと珍しいのは前面運転台窓が H ゴム化されていないのに、側面の戸袋窓が H ゴム化されています。普通はまず運転台窓を H ゴム化しても側面戸袋窓までは H ゴム化されていないケースが多いのですが、本車…

1976年度 片町線新性能化計画に伴う旧形国電廃車計画

1976年に、片町線が新性能化されることを知って当時片町線を担当していた淀川電車区に問い合わせていただいた資料です。 84輌の冷房つき 103系を新製し、半分を大阪環状線 (森ノ宮区) に、半数を首都圏に投入し、新製の冷房つき 103系と 首都圏から捻出した…

余剰サロ85を70系用制御車に改造した クハ77003 (蔵出し画像)

戦前形旧形国電を主として紹介してきましたが、今回は戦後製の旧形国電です。新前橋区にいたクハ77003です。本車は元々 サロ85 でしたが、80系の地方転出に伴い余剰になった サロ85 を、地方転出に伴い不足していた 70系用制御車として転用した変わり種です…

凍てつく冬の辰野駅に佇む飯田線クモハ54127

下の写真は、凍てつく厳冬の辰野駅に進入するクモハ54127 です。茅野発平岡行き238Mとして6 輛編成でやってきました。以前掲げたことのある写真ですが再編集しました。 クモハ54127 (静トヨ) 1978.1 辰野 この日クモハ54127は豊橋機関区53運用についていまし…

運転台が全室に改造されていた元クロハ59 長岡運転所の クハ68005 (蔵出し画像)

本車は既にご紹介したクハ68021 と同じく元43系の一員クロハ59を改造したクハ68です。戦前に既に3扉化改造されています。本車はクハ68021よりやや遅れて新潟に来たため、運転台窓が両方とも H ゴム化されています。運行灯窓もおそらく Hゴム化されたものと…