省型旧形国電の残影を求めて

戦前型旧形国電および鉄道と変褪色フィルム写真を中心とした写真補正編集の話題を扱います。他のサイトでは得られない、筆者独自開発の写真補正ツールや補正技法についても情報提供しています。写真補正技法への質問はコメント欄へどうぞ

2022-10-01から1ヶ月間の記事一覧

電池食いのカメラばかりで良いのか...?

カメラの売れ筋ランキングというと、kakaku.com と BCNのランキング、ほかにヨドバシ、bigcamera、amazonなども出していますが、kakaku.com の方がどちらかというとマニアックなのに対し、BCNの方が全体的な実売に近いような気がします。 BCNの週間ランキン…

GimpFu Ver. 3をめぐる議論

以前GIMP Ver. 3 にGimpFu を移植する試みがあることを記事にしましたが、これに関連する議論を見つけました。 gitlab.gnome.org とりあえず、今GimpFu Ver. 3 プロジェクトが正式なプロジェクトとして取り上げられないのは、一つはメンテナンスする人手が不…

RawTherapee 5.9 (rc1) のローカル編集を概観する

RawTherapee 5.9 rc1 のローカル編集が開発版に登場したのは2020年の秋のようですが、その間ずっと正規リリースがなかったためずっと開発版のみで継続してきました。おそらく熱心な RawTherapee ファンの方は既に開発版を使用されていると思いますので、何を…

黄変ネガ写真 Bチャンネル再建法 (ハイブリッドアルゴリズム) 補正過程事例 (8-2)【Ver. 4.7対応】

[敢えて補正量を抑制する (続)] 前回からの続きです。今回は追加補正の過程です。 Bチャンネル再建法の結果は下記になりました。 Bチャンネル再建法 適用後 (補正1) 下から 1/3 は敢えて全く補正していません。この画像を基に追加補正を行っていきます。 ま…

黄変ネガ写真 Bチャンネル再建法 (ハイブリッドアルゴリズム) 補正過程事例 (8-1)【Ver. 4.7対応】

[敢えて補正量を抑制する] Bチャンネル再建法を適用すると、黄変は消え去っても、著しく色が単調になって、その後追加補正を行ってもどうにもならない画像があります。それが以下の画像です。 オリジナル これに、Bチャンネル補正法を適用すると... Bチャン…

上田交通の丸窓電車 モハ5251 現役時代

こちらは有名な上田交通の丸窓電車、モハ5251です。大正時代に流行った丸窓電車ですが、撮影当時まで残っていたケースは非常に少なく、丸窓電車は上田交通のアイデンティティシンボルになっていました。現在上田交通を走る電車(元東急1000形)も丸窓の意匠を…

画像編集には、8bit 画像ではなく16bit TIFFファイルを使おう

フィルムをスキャンした画像ファイルの補正を行う場合、オリジナルファイルが jpeg (形式上 8bit 固定) だったり、8bit TIFFファイルである場合もあるかと思います。ところで、そのような場合でも一旦画像を 16bit TIFFファイルに変換してから補正を行うこと…

RawTherapee 5.9 rc1、ファーストインプレッション

先日 RawTherapee 次バージョン 5.9 の rc1が出たとお伝えしましたが、動かしてみました。ロゴに5.9と出てきます。でも詳細バージョンは 5.8-3166です。なお、だいぶコードが増えたようで、5.8に比べて起動に時間がかかるようになりました。 Raw Therapee 5.…

ARTをコンパイルしてバージョンアップしようとしてみたら... (Ubuntu)

Ubuntu 20.04 を入れていたマシンですが、8月に 22.04 にアップデートしますか、という表示が出て、果たしてアップデートして大丈夫だろうかとしばらく迷っていましたが、えいやっ、とアップデートしてしまいました。すると予想通り Wayland では ART は動か…

E217系 Y-1編成が廃車回送されたようです

ここ数日、当ブログの E217系トップナンバー Y-1編成を紹介した記事のアクセスが増えていたので、ひょっとしたら... と検索してみたら、10.19に鎌倉車両センターから長野総合車両センターに向けて廃車回送されたようです。 皆さんのネット上の記事の情報をま…

GIMPデベロッパーサイト開設

今週末、GIMPデベロッパーサイトを再開するとのアナウンスがありましたが、下記のように再開されたようです。 developer.gimp.org

GIMP 編集操作ガイド インデックス

GIMPカテゴリーのタグをつけた記事がかなり雑多になってきました。そこで、ここで整理を兼ねて、GIMPの編集操作・設定方法の解説、およびその背景となる技術解説の記事インデックスを作成しました。GIMP / Python のプログラミング関連記事やGIMPのリリース…

Windows用 GIMP 2.10.x メニューのデフォルトフォントを変更する

Windows版 Gimp は、Windowsのシステムフォントがラスターフォントのため、メニュー等の表示文字があまりきれいではありません。Linux や Mac OS ではシステムフォントがベクターフォントのため、気にならないと思いますが。この文字のフォントを変更する方…

RawTherapee Ver. 5.9 RC1 が出ています

長らく次バージョンのリリースが待たれていた、フリーの Raw現像ソフト、RawTherapee の 次バージョン Ver. 5.9 の rc1 (リリース候補 Ver. 1) が5日前に出ました。但し、Github のアカウントを持っている人しかバイナリーはダウンロードできません。サイト…

やはり長野電鉄からやってきた、上田交通 クハ271 (蔵出し画像)

こちらは、モハ5271と同じく長野電鉄からやってきた車両です。かつての上田交通は、日中はモハの単行で運行され、クハは朝夕の多客時の増結用としてのみ使われていました。そのため、あまり写真がありません。 上田交通 クハ271 Wikipediaで調べた車歴は、下…

GIMP 補正テクニック / 色域選択系の範囲選択方法の違いについて

GIMPの範囲選択方法の中には、色情報に基づいて範囲選択を行うものがありますが、その機能の違いについてまとめてみます。 ■色域の選択 色域を選択 指定したピクセルと類似した色域を、予め指定しておいた閾値に基づいて、画像全域にわたって選択範囲とする…

GIMP 補正テクニック / 選択範囲<>レイヤーマスク 相互変換の方法について

GIMPにおいて選択範囲とレイヤーマスクを相互に変換する方法について説明します。サンプルは以下の画像で、点線で囲まれた部分が範囲選択されています。 選択範囲 なお、選択範囲とレイヤーの関係に関する模式図を下に掲げます。 選択範囲とレイヤーの関連 …

関西からやってきた幌付きセミクロス車 大糸線 クモハ51014 (蔵出し画像)

本日は10/14鉄道記念日です。というわけで、1014の数字が入っており、かつ鉄道開業150周年に掛けて 1,5,0 の数字が入っている車両という理由で、クモハ51014を本日はご紹介します。 この車両は大糸線のクモハ51です。1972年に関西から大糸線にやってきました…

GIMP写真補正テクニック / ファジー選択

ファジー選択は先日紹介した色域選択のバリエーションです。色域選択は、デフォルトの状態では全画面のピクセルを踏査して、マウスで指定したピクセルの類似色の範囲をすべて選択しようとします。一方ファジー選択は、全画面のピクセルを踏査せず、マウスで…

黄変ネガ写真 Bチャンネル再建法 (ハイブリッドアルゴリズム) 補正過程事例 (7)【Ver. 4.7対応】

[補正量を測定して補正値をマニュアル調整する 事例2] 補正量を測定して補正値をマニュアル調整するもう1例を掲げます。以下のサンプルは以前にも補正事例として取り上げましたが、追加補正で若干手こずりました。黄変、マゼンタ変を空から取るのにちょっと…

GIMP写真補正テクニック / 色域選択の使用手順と、そのポイント

本稿では、GIMPで色域選択 (類似色を選択範囲とする) を行って、次の編集につなげる手順について説明します。この機能はPhotoshopの色域指定 or 自動選択機能とほぼ同等です。但しGIMPでの色域選択機能は、Photoshopに比べて動作が遅いようです。このため画…

Bチャンネル再建法の各補正レイヤー、マスクの役割のまとめ

[お知らせ (2023.2.14)] Bチャンネル再建法ツールの Ver. 5 へのバージョンアップに合わせて、一部記述を改訂しました。 -------------- Bチャンネル再建法のレイヤーの機能についてご質問を頂いたこともあり、ここに改めて、各レイヤーの機能や位置づけにつ…

【GIMP初心者向け】Bチャンネル再建法でよく使うレイヤー関連操作の説明

GIMP初心者向けに、Bチャンネル再建法において、GIMPでよく使いそうなレイヤー関連操作について、説明します。 ■レイヤーダイアログの表示 レイヤーダイアログが表示されていない場合は、メニューの[ウィンドウ] → [ドッキング可能なダイアログ] → [レイヤー…

拡張疑似フラットフィールドアルゴリズムを用いて、輪郭・テクスチャ情報を他チャンネルに流用する

先日紹介した Photoshop を使った黄変画像の補正チュートリアルビデオの中で、画像の補正のために L*a*b*チャンネル分解モードを使っていました。これは、この紹介記事の中で触れたように、輪郭やテクスチャ情報 (detail) と色情報を分離して扱うためです。…

大糸線で八面六臂の活躍をしたクモハ40077 (蔵出し画像)

こちらは大糸線末期に、クモユニ81を除くと唯一の両運転台車だったクモハ40077です。この車は大糸線ロングシート車中、唯一運転台側に幌枠がつけられていた車両です。両運転台の上幌付きということで、かなり重宝されて、八面六臂の大活躍をしました。車両の…

飯田線 クモハ54006 とクモハ54偶数車の謎 (蔵出し画像)

本車は飯田線で活躍したオリジナルのクモハ54です。飯田線では当初豊橋機関区に所属していましたが、1978年の80系投入以降も伊那松島機関区に移って1983年の旧形国電終焉まで活躍した車両です。 クモハ54006 (静トヨ) 1977.12 豊橋駅 ご覧のように客用扉脇の…

Bチャンネル再建法補正 Tips: 青い部分の黄変を補正するためのマスクの作成の仕方

今回 Bチャンネル再建法ツールによるバージョンアップから、青い部分に黄変がかかっている部分の補正のためにユーザ作成のマスクを読み込むオプションをつけました。 この作成ですが、基本的にはGIMP等で元画像を見ながら作って頂く、ということになります。…

黄変ネガ写真 Bチャンネル再建法 ユーザ作成マスク利用手順【Ver. 4.7対応】

[ユーザ作成マスクを使い、青い部分にEPFFcアルゴリズムを適用する手順] 先日のバージョンアップ(Ver. 4.7)から、Bチャンネル補正法ツールに、ユーザ作成マスクを読み込ませる、青色部の補正強化オプションをつけました。これにより、従来できなかった青い部…

拡張疑似フラットフィールドアルゴリズムにおける、パラメータ設定による青色部分黄変推計量の違い

今回黄変補正ツールの Ver. 4.7 へのバージョンアップに伴い、青色部分に黄変がかかっている場合の黄変補正量の改善を図りました。青色部分の黄変対策として、マニュアルによる補正値の調整および、ユーザ作成マスクの読み込みの2機能を用意しましたが、ど…

黄変ネガ写真 Bチャンネル再建法 (ハイブリッドアルゴリズム) 補正過程事例 (6)【Ver. 4.7対応】

[補正量を測定して補正値をマニュアル調整する] Bチャンネル再建法補正ツールは、今回、Ver. 4.7へのバージョンアップを機に、補正の難しい、ダメージの大きい画像や、青色部分に黄変が広がったフィルムの補正可能性を広げるため、エキスパートモードのパラ…