省型旧形国電の残影を求めて

戦前型旧形国電および鉄道と変褪色フィルム写真を中心とした写真補正編集の話題を扱います。他のサイトでは得られない、筆者独自開発の写真補正ツールや補正技法についても情報提供しています。写真補正技法への質問はコメント欄へどうぞ

2021-08-01から1ヶ月間の記事一覧

肌のカラー差 - Expeed4 / 6 / Adobe Standard 処理比較

Raw現像を処理エンジンを変えて検討してみるシリーズの次は、肌の色です。おそらく空の青、植物の緑と並ぶ、写真の3大自然色要素の一角です。以下のサンプルはNikon D5500で撮影しています。 肌の色 左: Expeed6相当 / 右: 4相当

室内写真のカラー差 - Expeed3 / 6 / Adobe Standard 処理比較

さて、青空と、植物の緑の処理で、NX Studioのピクチャーコントロールや、Adobe Standardとの差が結構見られましたが、他の画像ではどうでしょう。以下食堂の室内を写した何の変哲もないスナップ写真ですが、こちらで処理の違いを見てみます。 なお、Luminar…

フリーの現像ソフト ART / RawTherapeeの応急日本語化ファイル

2021.12追記 ART Ver. 1.11~12対応の日本語翻訳ファイルのアップデートに関しては、以下のページからダウンロードして下さい。 yasuo-ssi.hatenablog.com 2021.10追記 ART Ver. 1.10対応の日本語ファイルに関しては、以下のページからダウンロードして下さ…

フリーのRaw現像ソフト ART - a folk of RawTherapee

[最新版情報: ART の最新バージョンは、 2024.4.10にリリースされた1.21.3です。またRaw読み込みエンジンが2021.11アップデートのVer. 1.11より LibRaw となり、対応カメラ数は、フリーウェアRaw現像ソフト中最強となりました] ARTの特徴 ・darktable と同様…

水田のカラー差 - NX Studio Expeed4 / 6相当処理の違い

さて、今まで青空表現を中心にNX StudioのExpeed4相当処理と、6相当処理の違いを見てきましたが、今回は植物の緑を代表する、水田の表現を見ます。下に左半分が4相当、右半分が6相当の画像を掲げます。撮影はNikon D5500です。 左半分: Expeed4相当 右半分: …

Raw現像の比較検証 インデックスページ

・Nikon NX Studio を導入する (2021.8.11) ・同一のRawファイルをプロファイルを変えたりソフトを変えて現像してみると... (2021.8.15) ・darktable3.6で、NikonのRawファイルをExpeed4, 6処理に近づけてみる (2021.8.17) ・Nikon NX StudioでExpeed3, 4, 6…

高崎-横川間専用で運用されたクハニ67900 (1975.10)

こちらは信越本線、高崎-横川間専用に運用されていたクハニ67です。とはいえ原型ではなくクハ55から改造されたグループです。元々は伊東線用にクハ55から改造されたようですが、後に伊東線の新性能化および信越ローカルの電車化で新前橋に転属したようです。…

R成分の少ない青空 - NX Studioでの処理の違い

さて、先日見た青空ですが、比較的R成分が少ないように肉眼で見えましたので、Nikon D5500で撮ってみました。それをNX Studioを使い、Expeed4相当と6相当で現像してみます。 左: Expeed4相当 / 右: Expeed6相当 左: Expeed4相当 / 右: Expeed6相当 やはり、E…

カメラメーカー純正現像ソフトだとノイズ低減処理はダメというのは本当か?

Nikon純正現像ソフトをNX Studioに変えてから、いろいろと比較現像などを行っていますが、どうも最近のCapture NX-DやNX Studioは思った以上に高性能なのではないか、という気がしてきました。そこで、次は、ネットなどに書かれているカメラメーカー純正ソフ…

色収差補正 Raw現像ソフト間比較 / Nikon NX Studio, darktable, RawTherapee, Luminar3

先日、Nikon D5500のRawファイルを使い、Raw現像ソフトの間で空の色がどう異なって処理されるかを検証しました。その際、デフォルトで色収差の補正が掛かったりかからなかったりしました。 今回、Raw現像ソフトの色収差補正機能がどうなのかを調べてみます。…

Gチャンネル再建補正法 最近固まってきた定番補正手続き

ここのところ、Gチャンネルがおかしくなっている(Gチャンネルの暗部飽和を起こすとともに、全体的にマゼンタがかる画像)ファイルを立て続けに補正してきて、大体定番となる補正手続きが固まってきました。 因みにこのようなGチャンネルの異常は、どうも露光…

Nikon NX StudioでExpeed3, 4, 6相当処理の差

さて、先日D5500でExpeed4と6相当の処理の差を調べてみましたが、Expeed3との差はどうでしょうか。ということでいまサブ機になっているD3200を使って調べてみました。先日空の写真を撮ったときと同時に同じレンズを使って撮ってみました。 D3200による Expee…

Bチャンネル再建法を使った画像の補正メモ

以下、Bチャンネル再建法 (+汎用色チャンネルマスク作成ツールによる追加補正) を使ったファイル補正の記録です。個人的な備忘録ですが、他の方の参考になるかもしれませんので、公開します。 飯田線 クモハ53003画像 オリジナル画像 空~駅ビル部分に黄変が…

darktable 3.6から3.4へバージョンダウンしました。ところが...

darktableを3.6にバージョンアップしてみましたが、不便なので3.4に戻しました。一番困ったのは、ファイルの取り込みです (なお、Windows上で使っています)。ファイル取り込みには、add to libraryとcopy & import という二つの選択肢があるのですが、add to…

darktable3.6で、NikonのRawファイルをExpeed4, 6処理に近づけてみる

先日の検証で、darktable3.6のデフォルト設定が、Expeed4と同様、かなりニュートラル志向であることが分かりました。ここでdarktable3.6で、NikonのD5500のRawファイルを読み込んで、Expeed4, 6に近づける設定を試してみます。たぶんD5600もセンサー等は同じ…

飯田線旧形国電 辰野→豊橋直通 1230M 6時間半の行程 全録音

以下のyoutube URLにて、飯田線旧形国電辰野→豊橋直通 1230M 6時間半の旅程の全録音動画を限定公開しました。この録音は飯田線旧形国電置き換え直前の1983年6月10日に録音したものです。限定公開のためyoutube上から検索はできません。 現在飯田線には全線を…

同一のRawファイルをプロファイルを変えたりソフトを変えて現像してみると...

先日、NX Studioを使ってピクチャーコントロールを変えた現像の比較検証を行いました。今回それに引き続き、梅雨明け後しばらくして非常に空が青かったので、ちょっと撮ってみた写真を使って、現像ソフトを変えたり、プロファイルを変えて現像してみるとどう…

写真のカラーがうまく出ないという時に考えるべきこと (2)

ここで、カラーマネジメントと、カラーキャリブレーションがしっかりできているという前提で、Raw現像ソフトやフォトレタッチソフトで補正ツールをフル活用しても、どうも微妙に色が違うという場合、どういう対策がありうるかを考えてみましょう。 特定メー…

1975年3月改正 飯田線電気機関車運用図

先日1975年改正飯田線電車運用図を掲載しましたが、次は電気機関車運用図です。 まず豊橋機関区のEF10の運用から... 豊橋機関区EF10機関車運用表 豊橋機関区 EF10 運用ダイヤ (豊橋-中部天竜間) 二番目の資料は、豊橋-中部天竜間昼間ダイヤと題されています…

Nikon NX Studio を導入する

ところで今更ですが、最近NikonのCapture NX-DがNX Studioに代わっているのに気づきました。3月にリリースされたようです。View NX-i と Capture NX-Dを統合したということで、今後のバージョンアップはNX Studioで行われるということです*1。 という訳で、…

汎用色チャンネル再構成ツールの活用例: Gチャンネル再建補正の事例2

引き続き、汎用色チャンネル再構成ツールによる補正の事例です。先日掲示したモハ30のもう一枚の方の写真の補正例です。こちらの写真のオリジナルは下記のようでした。 オリジナル 今回RGB分解を掛けた図はお示ししませんが、Gチャンネルで暗部飽和が起こっ…

写真のカラーがうまく出ない時に考えるべきこと (1)

例えば、自分が取った写真をWebに載せた時に、どうも思ったような色が出ないということがあります。そこであれこれRaw現像ソフトをいじってみるかと思いますが、なかなか納得がいかないことが多々あります。 しかし、「正しい」色を写真で実現するのは実は考…

汎用色チャンネル再構成ツールの活用例: Gチャンネル再建補正の事例

さて、以下の写真は、先日モハ30001を紹介する記事で使った写真のオリジナルです。ピーカンの時に撮っています。よくありがちなことですが、暗部が真っ暗になってしまって何も見えません。本来は、ネガフィルムでもあることですし、もっと絞りを開けて暗部を…

サハ57を制御車化した高崎地区のクハ55431 - 蔵出し画像

こちらは、高崎近郊で使われたクハ55431です。一見して分かるように特異な顔立ちをしていますが。これはもともと中間車(サハ57)を制御車化したためです。今もそうですが、大都市圏で使われた車両を地方に転出するときに、中間車の過剰と制御車不足が起こりま…

汎用色チャンネル再構成ツール 公開

[お知らせ] 本ツールの 32-bit 画像ならびに ImageJ Ver. 1.54 (2023.7以降自動アップデート開始) 対応バージョンを以下に公開しております。今後は、以下のページにあるバージョンをダウンロードしてください。 yasuo-ssi.hatenablog.com------------------…

身延線電車運用図表 (1977年春現在)

こちらの電車運用図は、1977年春に沼津機関区から頂いた青焼きの運用図を、見づらいため書き直したものです。おそらく飯田線と同様1975年3月に改正されたものではないかと思います。 身延線・中央線(塩山-韮崎区間運転) 車両運用図 (1977年3月) この運用図は…

NikonのRawファイルをRawTherapeeで読み込んで、Capture NX-Dの現像結果により近づける

現在メインのデジタル一眼カメラとして、Nikon D5500を使っています。Nikon D5500での撮影は、空の色などが若干薄めに見える傾向にありますが、色に関してはかなり肉眼で見る結果に近いように思います*1 しかし、サードパーティー製のRaw現像ソフトで読み込…

モハ40を中間電動車化したモハ30001 (1975.10)

さて、本日ご紹介するのは、クモハ40を中間電動車化したモハ30です。但しトップナンバーは30000だったので、本車は2番目に若い番号となります。浅原信彦さんが書かれた国鉄電車ガイドブック 旧性能電車編(上) によりますと、1953年に桜木町事件対策として中…