省型旧形国電の残影を求めて

戦前型旧形国電および鉄道と変褪色フィルム写真を中心とした写真補正編集の話題を扱います。他のサイトでは得られない、筆者独自開発の写真補正ツールや補正技法についても情報提供しています。写真補正技法への質問はコメント欄へどうぞ

2022-06-01から1ヶ月間の記事一覧

ImageJ スクリプトエディタでのエラーの思わぬ原因 - ImageJ / Pythonプログラミング Tips

先日、ImageJ用のPython (Jython)プラグインスクリプトの開発を、ImageJのスクリプトエディタ上で行っていたら、突然以下のようなエラーが出てちゃんと動作しません。 java.lang.IllegalArgumentException: Cannot create PyString with non-byte value 今ま…

辞書型変数を戻り値に使用しようとして失敗 - Python Tips

Pythonでは辞書型変数を関数の引数に使用することができます。 例えば、次のような関数を設定します def routine1(x, dic1): 中身 return a.... この時、dic1 は辞書型変数だとします。 これをメインでdic1の中身を定義し(例えば dic1 = {"Key1":1, "Key2":2…

A Fiji Scripting Tutorial インデックス翻訳

ImageJ / Fiji cookbook と並んで ImageJプログラミングの重要な参考サイトである、イギリス MRC分子生物学研究所サイトで公開している A Fiji Scripting Tutorial に関しても、インデックスを翻訳しておきます。 Index 始めよう スクリプト・エディタを開く…

元関西向けモハ60をセミクロス化した 飯田線 クモハ54125 (蔵出し画像)

こちらは飯田線、旧形国電末期の旅客輸送を地道に担った、多数派のクモハ54の1両です。80系投入後、旧形国電末期の飯田線の輸送の主力だった1両です。飯田線に行くには泊りがけで行かなければなりませんので、なかなか訪問することができず、今見ても納得の…

ART と GIMPの連携

ARTのディスカッションフォーラムに、ARTをGIMPのRaw現像プラグインとして動かせるか、という質問が載っていました。 discuss.pixls.us RawTherapeeとは異なり、GIMP側からARTをRaw現像のプラグインとして呼び出すことはできないということは明らかになりま…

Gimp 3 でも既存のPython プラグインが多少の手直しで走る? - GimpFu Version 3 プロジェクト

以前、GIMP Version 3 で大幅にPythonの仕様が変わると書きました。 yasuo-ssi.hatenablog.com 現在の GIMP.org の立場では、既存のPython-fuスクリプトの仕様をサポートする考えはないようです。現状のPythonスクリプトは、gimpfu というPython用のGimp対応…

室内はペイント塗潰しだった 身延線 クモハ51824

いよいよ身延線戦前型旧形国電中、未掲載の車輛も残り少なくなってきました。未紹介車輛は本車を含め残り3輌です。 本車は身延線用モハ51800代の内、元関東向けモハ51の最終番号車です(元モハ51024)。それとともに、室内がモスグリーンに塗られていた車両と…

Python - ImageJ/Fiji Cookbook サンプルへのリンクの翻訳

ImageJでPythonを使ったときにプログラミングを行う際に、非常に役立つサンプル集であり、neubias (network of european bioimage analysts) によって維持されていると思われる、Python - ImageJ/Fiji Cookbook ですが、サンプルへのリンクの翻訳を作ってお…

身延線から大糸線にやってきた サハ45005 (蔵出し画像)

今回は大糸線の車輌を紹介しますが、身延線と御縁のあった車輌です。本車はもともと横須賀線用のサロ45として製造されましたが、横須賀線引退後身延線に移り、さらに大糸線に移った車両です。 サハ45005 (長キマ) 1977.7 北松本運転支所 写真をご覧になると…

大糸線旧形国電車両運用図表 (1978-1981)

今回は大糸線旧形国電最末期、1978年頃~1981年までの車両運用図表です。ソースは、当時北松本運転支所で写真を写させていただいた (1979.8) 運用表を基に、書き起こしたものです。本図はコピーしてファイルビュアーに貼り付けて拡大してご覧ください。 大糸…

モノクロネガフィルム画像の光被り補正の試み

すでに、不十分ながらもカラーネガの光被り補正プログラムは作成しています。この場合、主にRチャンネルが光被りで明るくなるので、そこにGチャンネルのデータをミキシングして補正を試みるということをやってみました。 しかし、モノクロ画像に関しては1チ…

ImageJ対応 多重明度レベルイメージ作成ツール

画像ファイルの補正素材用にImageJ対応、多重明度レベルイメージ作成ツールを作成してみました。要はオリジナルファイルから、複数の、明度を引いたり足したりした画像を作成します。ダウンロードはこちらから。当然ながらImageJ Fijiディストリビューション…

GIMP (& Photoshop) の紛らわしい概念: マスクとクイックマスク、およびイメージ関連オブジェクトとの関連

今まで、GIMPを使ったフィルム写真の補正テクニックを、自分が考案したものを中心に、いろいろと紹介してきました。ところで気づかれた方もいらっしゃるかと思いますが、今まで紹介してきた技法の中で、当然出てきておかしくないはずの、クイックマスクに私…

GIMP 2.10.32 がリリースされました

そろそろ、CMYKがサポートされたGIMPの開発版がリリースされているかと、GIMPのサイトをチェックしていたら、開発版より先に、安定版 2.10.32 が2022.6.14付で新規リリースされていました。もちろんバグフィクスが主ですが、新機能も入っています。 今回はCM…

横須賀線から飯田線経由で身延線に行った クハ47055 (蔵出し画像)

本車は、クハ47051 (改造当初は47011) 、47053 (同47012)と並んで、クロスシートだった数少ない改造クハ47の1輌です。改造クハ47の多くは連合軍専用車を経たため、多くはロングシートでした。 クハ47055 (静ヌマ) 1977.5 富士電車区 クハ47055 (静ヌマ) 1981…

クモハ51800代 第2次車トップバッター 身延線 クモハ51814 (蔵出し画像)

クモハ51804以降の800代では、本車からクモハ51の第2次車になります。つまり、当初から全室運転台車として製造された車です。そのため、第1次車とは異なり、運転台扉とその後位の窓の間隔が開いています。このグループも関東仕様の偶数車でした。 クモハ5181…

Imagej / Python Tips: ROIがあるときのImagePlusの複写に注意

久しぶりの ImageJ Pythonプログラミング Tipsです。最近引っかかったのですが、ImagePlusオブジェクトを Duplicateしたものに対して、各ピクセルへの反復処理を行っていたところ、どうも配列の範囲を超えてしまうようなのです。 おかしいなと思って探ってみ…

Linux版 GIMPの日本語文字化けを直す

UbuntuでFlatpakを使って GIMPの開発版を入れたところ、日本語が文字化けします。ネットを検索したところ、下記に情報がありました。なお、現在GIMPは、Ubuntuでは、Flatpakを使ってインストールすることが公式サイトで推奨されています。 Linux flatpak版の…

運行灯がHゴム化されていた 身延線のクモハ51812 (蔵出し画像)

こちらも元関東向けクモハ51第1次車を低屋根化した車輛で、元番号はクモハ51009でした。このグループは51系中、唯一半室運転台だったグループで、後に更新修繕の際に全室運転台に改められました。またこのグループは1960年代に運転台窓のみならず全車運行灯…

カラーネガフィルム光被り補正 再考 (光被り補正ツールバージョンアップ)

既に、ImageJに対応したカラーネガフィルムの光被り補正ツールを2021年3月に下記で公開しており、さらにそのバージョンアップ(2021年10月)をその下の記事で公開しています。 yasuo-ssi.hatenablog.com yasuo-ssi.hatenablog.com しかし、とりあえず、アイデ…

1981年6~8月 身延線旧形国電置換暫定電車運用図表

以下の図は、1981年6月10日から旧形国電の115系への置き換えが完了する8月31日まで用いられた身延線の暫定電車運用です。当時のメモから書き起こしてたものを1980年の運用に上書きする形で書いています。本図をコピーして画像ビュアーに貼り付けて拡大してご…

GIMPの日本語翻訳ファイル作成法

過日 darktable の日本語翻訳ファイルの作成法について解説しましたが、その後 GIMP も Poedit を使って翻訳ファイルを作っていることが分かりました。 GIMPに関しては、Linux の Window環境である、GNOMEの日本語翻訳チームのメンバーである、sicklylife 氏…

原形の前面通風器が残っていた 身延線 クモハ60808 (蔵出し画像)

こちらは身延線の普通のクモハ60です。正面の通風機は原型のままで、原型の雰囲気をよく残した車両でした。 クモハ60808 (静ヌマ) 1981.7 富士駅 戸袋窓を見ると、内側がモスグリーンに塗られているのが見えますので、おそらく客室内もモスグリーンのペイン…

デフロスターのなかった原形クハ47 身延線 クハ47007 (蔵出し画像)

本車は原型のクハ47の1輌で、クハ47005~7の3輌は外見が非常に似ていました。正面に設置された引出式の列車種別表示器 (もともとは1933年国電区間中央線急行運転由来)、側面腰板に設置された列車種別サボもいずれも備えていました。典型的な身延線原形クハ47…

GIMPがCMYKのサポートを予告

GIMPの公式サイトで、2022/6/3付で、GIMPがCMYKを正式サポートする計画を公表しています。 www.gimp.org いままでは、GIMPの中心エンジンGEGLのアーキテクチャの問題でしっかりサポートすることが困難だったようですが、GIMP3.0に向けたアーキテクチャの改良…

正面貫通路脇手すりが特徴だった 身延線 クハ47106 (蔵出し画像)

本車は東海道・山陽線京阪神間用として1933年度にクハ58008として製造されました。その後、横須賀線を経由し身延線にやってきた車輌です。 クハ47106 (静ヌマ) 1976.4 富士電車区 正面貫通扉脇に、戦前の国電の後位貫通路開き戸脇にあったような大きな手摺が…

静岡ローカル運転用として豊橋区から富士区へ移った身延線のクハ47065 (蔵出し画像)

本車両は、元々連合軍専用車だったサハ48022を改造したクハ47です。連合軍専用車になったときに、既存の座席の間隔ではアメリカ人の体格では窮屈ということで、ロングシート化された車両の一両です。日本の独立回復直前に連合軍専用車指定は解除され、代用2…

トーンイコライザーに追加されたピボット調整機能 - ART1.14 新機能紹介

ART 1.14から新たに加わった機能は、トーンイコライザーのピボット機能です。これはどういう機能かというと、要はトーンイコライザーの明度による適用領域の明度範囲を変更する機能です。例えば以下の画像ですが... オリジナル画像 この画像の、ブラック、シ…

ImageJ対応・相対RGB色マスク作成ツール・バージョンアップ (Ver. 0.20)

お知らせ (2022.8) このプログラムのMac OS用のアップデートがあります。以下のページからダウンロードして下さい。なお、Windows, Linuxユーザは使う必要はありません。 yasuo-ssi.hatenablog.com 先日、相対RGBマスク画像作成ツールをバージョンアップしま…

身延線旧形国電最後の日まで走り続けた クモハユニ44802 (蔵出し画像)

改めて写真を整理してみると、本車に関しては随分写真を撮っていました。もちろん身延線のスター、クモハユニ44なので、一所懸命写真を撮っていたこともありますが、ご縁も多い車だったと思います。本車は44801とともに旧形国電最終運行日まで運行についてい…