省型旧形国電の残影を求めて

戦前型旧形国電および鉄道と変褪色フィルム写真を中心とした写真補正編集の話題を扱います。他のサイトでは得られない、筆者独自開発の写真補正ツールや補正技法についても情報提供しています。写真補正技法への質問はコメント欄へどうぞ

GIMP3 プラグイン: ART 編集プラグインアップデート (Ver. 0.5a)

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 2月に公開した当プラグインですが、アップデートします。改善ポイントですが、

1. Linux において ART Flatpak 版を使っている場合でも、ファイル名にスペースを含めることができるようになった。

2. もし現在編集している画像にファイル名がついていない場合でも、自動的に名前を付けるようにしてエラーを回避するようになった。

3. config.ini ファイルに誤りがあったときに、一部のエラーにおいて、正しくエラーメッセージを表示せず停止してしまうのを改善した。

 1, 2 のケースは、遭遇することはあまりないと思います。特に日本在住の方で、Flatpak 版の ART を使っている方は少ないのではないかと思います。また、ファイル名がついていない場合というのは、GIMP 上で新規作成したときに限られますが、通常はすでにあるファイルを読み込むことが多いと思いますので...

 また 3. はすでに正しく設定していれば問題になりませんので、今ちゃんと動作している場合、無理にアップデートをする必要はありません。

 アップデートされる場合はこちらからダウンロードしてください。

 また、マニュアルは引き続き以下のページをご覧ください。

yasuo-ssi.hatenablog.com

GIMP3 プラグイン: ARTによる Raw 編集・読込プラグイン Ver. 0.5a にアップデート

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 1月に公開し、2月にアップデートした当プラグインですが、再度アップデートします。ダウンロードはこちらから。

 アップデート内容ですが、Linux において ART が Flatpak 版の場合でも空白などを含むファイル名でも動作するようにしたのと 、Config.ini の設定に問題があって動かない場合、一部エラーメッセージが適切に表示されず止まってしまう場合がありましたので、この点を修正しました。

 現在使っていて問題がない場合 (ART Flatpak 版を使っていない、config.ini の設定が間違っていない) は無理にアップデートする必要はありません。使い方については以前の解説をご参照ください。

yasuo-ssi.hatenablog.com

yasuo-ssi.hatenablog.com

 

Linux における GIMP3.2 からの印刷方法について

 Linux だと、プリンタドライバの機能が Windows 版より限定されていることが多く、自分が思ったとおりに印刷しようとすると手間がかかります。GIMP からの印刷にちょっと手間取ったので、その手続きについて、自分への備忘録としてメモします。

 

1. メニューから印刷を起動

印刷コマンドのメニュー位置

2. プリンタのデバイスダイアログによる調整 (ハードウェア的調整)

 まず、起動するとすぐプリンタダイアログが出ます。

プリンタのダイアログ

 

 

設定できる項目

○プロパティ

・用紙サイズ

・用紙方向

・余白

・ページレイアウト

・用紙品質 (インクジェットの場合)

・ジョブオプションコントロール情報

 なお、Advanced タブはプリンタ固有の設定項目のようで、メーカーあるいはドライバの作者によって異なるようです。

プロパティ

○オプション

・印刷ページ範囲

・印刷部数

・ホッチキス止めの位置

オプション

 

 

3. GIMP 上での画像出力調整 (ソフトウェア的調整)

・印刷画像の拡大・縮小

・印刷画像のセンタリング位置調整

画像出力調整

 全体のワークフローとしては、まずプリントサイズや部数など、ハードウェア的設定を行い、それが確定したら、それに合わせて拡大・縮小など印刷する画像を調整する、という流れになります。

 逆に言うと、拡大・縮小などの印刷調整機能はドライバー側にはなく、アプリケーション・ソフトウェア側で対応していないと使えないということです。

4. Windows 版との違い

 なお、Windows 版の場合は、Linux 版とは異なり、印刷メニューの下にページ設定 (印刷用ページ設定) があります。

Windows 版の場合のメニュー

 したがってワークフローとしては、先に [ページ設定] で印刷の設定を行い、次に、[印刷] コマンドで印刷するという手順になります。

Windows 版 ページ設定ダイアログ

 印刷部数などは、印刷ダイアログで設定するので、ワークフローが Linux と結構違います。Windows に慣れているとワークフローが異なるので戸惑います。また印刷プレビューは印刷ダイアログでサポートしていますが、実際に可能かどうかはドライバーによるようで、たいていサポートしていません。

Windows 版 印刷ダイアログ

 [その他の設定] をクリックするとメーカー製ドライバ固有の設定ダイアログが現れます。

その他の設定で、メーカ製ドライバ固有の設定ダイアログ表示

 印刷の拡大、縮小などの機能はメーカーのプリンタドライバの機能に依存します。逆に言うと、アプリケーション側でこのような機能がなくても、ドライバーがやってくれるということになります。



 

パソコンの ATX 規格のネジ穴の位置情報が書かれたサイト

 ちょっと調べていて、ATX の各種規格 (現在主な規格は大きい順から SSI-EEB, SSI-CEB, ATX, Micro-ATX, Mini-ATX) のマザーボードの外形寸法については、情報はいっぱいありますが、ネジ穴の位置情報は意外とないのに気づきました。

 パソコンの自作を始めた頃は、AT から ATX に移行する時期だったので、間違えないようにということで、そういう情報がありましたし、また AT / ATX 兼用ケースなども売られていました。今は規格が固定されたので、丁寧な情報が却って少なくなってしまったように思います。

 ちなみに E-ATX は SSI-EEB を指すことが多いようですが、正確な規格が定まっているわけではなく、SSI-CEB を含める場合もあるようです。

 とりあえず発見した、これに関する情報が書かれたサイトです。

 

pc-info.sakura.ne.jp

 

dualsocketworld.blog.fc2.com

インターネット速度計測サイト 計測結果に結構差がある

 今、自宅の PC 環境の再整備を行っているところですが、インターネットの速度がどれぐらい出ているのか気になって計測してみました。ちなみに、我が家ではソフトバンク光と契約しており、PC からソフトバンクから借りている Wi-Fi ルータまでは Wi-Fi で接続しています。計測時間帯は平日の午前中です。すると結構サイトごとに大きな違いが出ます。

 まず、Google で検索するとすぐ上位に出る Fast.com です。これは Netflex が提供しているようです。計測サーバは東京・渋谷にあるようです。

 

Fast.com

https://fast.com/ja/

 そして、USEN です。

USEN スピードテスト

https://speedtest.gate02.ne.jp/

こちらは、Fast.com より結構下がってしまいました。

 

 なぜか大阪ガスも提供しています。

大阪ガス

https://speedcheck.osakagas.co.jp/

 おそらく、計測サイトは、東京ではなく大阪 (自宅から、より遠距離) にあると思われますが、速度が倍増以上出ています。物理的距離は関係ないのかなぁ。

 Nifty を試してみると...

Nifty インターネット計測

https://speed.nifty.com/posts/mxvnf-giy/

更に上がっています。

 

 他の方の計測結果が見られる「みん回」では...

みんなのネット回線速度

https://minsoku.net/speeds/contents/new

 このサイトでは、計測の際に、回線タイプ、契約先、自宅内での接続方法などかなり詳しく情報を入力させられます。ちなみにソフトバンク光の平均ダウロード速度なども教えてくれます。我が家は東京都の平均に比べるとちょっと遅いようです。

ソフトバンクのダウンロード速度推移

 年々平均速度は改善しているようです。

 

 計測サイトがどこにあるかによって測定結果にばらつきが出るのはやむを得ませんが、それにしても Fast.com, USEN と他の計測サイトで大きな差が出るのは不思議です。ふと思って、Wi-Fi ルータと PC を直接有線で結んでみると...

非常に早いです。さらに、ノートパソコン (Let's Note の SV9、おそらく Wi-Fi6 対応) をすぐルータの横に持ってきて、無線で接続したとしても、それだけで速度が半分以下になってしまいます。

 これから推測すると、あるいは、Fast.com や USEN は、PC と測定サイト間の速度を実測した結果を出している一方、他のサイトは、家庭内終端装置と PC 間の経路情報を取得して、その中間が Wi-Fi で繋がれている場合は、実測速度から経路情報などを参考にして、家庭内終端装置までの速度を推定して出しているのかな、とも思います。

 あるいは単に送り出しているパケットサイズの違いによるものなのか?

 また、いくらアクセスポイントから近く、電波を高い出力のまま受信できたとしても、無線 LAN 接続にしただけで、有線接続に比べ速度が半分以下になってしまうということがわかりました。このあたり、Wi-Fi 7 になると少しは速度が上がるのかもしれませんが... もっとも通常の動画像の視聴程度では、500M/pbs が 200 程度に低下しても影響はありません。しかし、大容量ファイルの転送が必要な場合 (例えば編集中の動画ファイルをオンラインでバックアップを取りたいなど) には影響が出ます。

 

鉄道模型を扱う偽通販サイト

 先日、記事としてアップした、富士急の車輌に関する情報を Google で検索していたら、ピノチオのキットを組み立てた完成品の販売サイトの情報がでてきました。ちょっと関心があったので、そこにアクセスしようとすると、uBlock Origin による警告が表示されました...

uBlock Origin による警告表示

 無視してサイトにアクセスすると、完成品を半額以下で売るという通販サイトが表示されました (下記)。

通販サイトの表示

 模型マニアでなくても、鉄道に興味がある人ならついポチりたくなる値段ですが... しかし売っているもの (並びに商品説明) は非常にマニアックなのに、横のサイドバーの商品一覧を見ると、非常に広範な商品を扱っています。

 そんなことがありうるのか、一体どういう通販サイトなのだろうと、サイト自体の説明を見ると、まともそうに見えます。

会社概要

 念の為、この「合同会社えりくち」をネットで検索すると...

偽サイト情報

 おおっ、出てきました。URL は違いますが、偽サイト情報を公表しているサイトに情報が出ています。

 しかしわざわざ偽サイトをために、こんな手の込んだことを書くでしょうか。と思って先のページに戻って、下の方を見てみると...

その下の表示は...

更に下は...

 当方鉄道模型製作工房です、とあります。どうも元々は mokeidou という名のブログの記事のようです。当然、通販会社の名称と異なります。

 で「模型堂」で検索してみると、情報窃取元? と思しきブログが出てきました。ただ富士急のこの車輌の記事自体は見当たりませんでした。

mokeidou.blog.fc2.com

 やはり、どうもクレジットカードなどの情報を搾取するための偽サイトのようです。他の通販サイトなどの記事をクローラーか何かで集めてきて偽サイトを構築している模様です。

 いやぁ、危ない危ない。しかしこんなマニアックな商品を掲載する偽サイトがあるのですね。いや、マニアックな商品だから、偽サイトではないだろうという思い込みを利用しようとしているのでしょう。

 しかしまぁ、人を騙すのであるなら、ここまで考える人がいるんですねぇ。

 それと uBlock Origin やはり優秀です。私は Firefox で使っていますが、FIrefox とuBlock Origin とののコンビネーション、強力に推薦します。

GIMP3 プラグイン: GIMP から RawForge を使って Raw ファイルのノイズ削減を行う exec_raw_forge_g3

 今年の1月、高 ISO 時などに発生する写真ノイズの低減を行う、ニューラルネットワーク (AI) を使ったフリーのNIND denoize というツールを GIMP3 用のプラグインとして動くようにした、NIND ノイズ低減プラグインを作成・公開しました

 その後、NIND デノイズ以外にも、別の方が、新たに RawRefinery という Python ベースの ニューラルネットワークベースのノイズ削減ツールを公表しました。このツールは NIND ノイズ低減とは異なり、Raw ファイルのみ読み込んで dng ファイルに変換します。現在アルファ・バージョン状態です。さらにこれをコマンドライン・インターフェース化した RawForge も公表されました。

 そして、現在 RawRefinery は、Linux および Mac OS のみの対応ですが、RawForge は Windows でも動くバージョンが公表されています。作者はいずれ、RawRefinery も Windows バージョンを作る意向はあるようですが、現状非対応です。

 RawForge に関しては、先日 ART から使う方法について紹介しました。ただ RawForge 自体は Windows にも対応していますが、先日紹介した ART から使う方法は、シェルスクリプトをユーザコマンドとして走らせるので、Windows で使えないのが難点です。 

 そこで、先日紹介した ART から RawForge を使うスクリプトを、GIMP で動くように移植した GIMP3 プラグインを開発してみました。このプラグインは、GIMP3 をプラットフォームにして、Raw ファイルを RawForge で変換した結果を ART に読み込み、ART で編集を終えると、そのまま GIMP に読み込むという仕組みになっています。OS に関しては、Linux, Windows, Mac OS のいずれでも動きます。扱えるのは Bayer 配列の Raw ファイルです。フジの X-trans に関しては開発中で開発ブランチが立っていますが、当プラグインで利用可能かどうかは試していません。すくなくとも pip install でかんたんにインストールできるような状態にはなっていません。

 従って、このプラグインを動かすには、GIMP3、ART、そして RawForge のインストールが必要です。GIMP3, ART に関しては、Flatpak 版にも対応しています。

 

インストール

1. 準備作業

 まず当然ですが、GIMP3 (Ver. 3.2 を推奨します)、ART をインストールしておいてください。

 それ以外に、インストールしていなければ、uv、Git for Windows などをインストールする必要がありますが、それについては以下のページの準備作業の項を見てください。

yasuo-ssi.hatenablog.com

2. RawForge のインストール

 次に RawForge をインストールします。これに関する情報は以下にあります。

github.com

・RawForge のどのバージョンを使うか

 RawForge に関してはいろいろバージョンがあるのですが、環境に応じて以下のバージョンをインストールすることを推奨します。

・NVIDIA の GPU がインストールされていて cuda が利用できる環境になっている、もしくは、Mac OS の ARM チップ環境

 → RawForge 通常版 (PyTorch 使用)

・NVIDIA 以外の GPU (CPU 内臓 GPU を含む) がインストールされている Windows 環境もしくは、NVIDIA の GPU がインストールされていても cuda がセットアップされていない Windows 環境 (DirectX を使っているので Windows 環境以外では動作不可)

 → RawForge Onnx directml (Direct X 12)バージョン

※ Onnx directml 版は、Windows 上でかなり高速に走りますので、cuda 環境をセットアップする手間を考えると NVIDIA GPU をインストールしていても、Windows 上ではこちらを使うのをおすすめします。Direct X なら特別なセットアップも必要ありません。

・GPU はあるが、cuda が使えない (NVIDIA 以外の GPU もしくは、NVIDIA の GPU があっても cuda が使えるようにセットアップされていないなど) Linux 環境、もしくは、まったく GPU がインストールされていない各 OS 環境

 → RawForge Onnx cpu バージョン 

 

 Rawforge Onnx の cuda バージョンもあるのですが、PyTorch の cuda バージョンを使う通常版より実行時間が 2 倍程度かかります。また Mac OS ARM チップ環境では、やはり Onnx cpu バージョンは、PyTorch バージョンより、1.5 倍程度時間がかかります。ただし、後述の ART をスキップするモードでは、PyTorch 版 rawforge が使えないので Onnx 版を使う必要があります。

 また Mac OS ARM チップ環境を除く、非 NVIDIA GPU 環境で、通常版を使うと、バックエンドとして PyTorch CPU 版がインストールされてしまいますが、これだとめちゃめちゃ処理時間がかかります (数十分から 1 時間以上)。この場合、Onnx 版の使用を強く推奨します。

 以上、推奨するものを OS + ハードウェア順にまとめ直すと、

Linux + NVIDIA + cuda 利用可能環境

 通常版 (ただし、ART をスキップするなら Onnx [cuda] 版)

Linux + NVIDIA + cuda 利用不可環境

 Onnx [cpu] 版

Linux + 非NVIDIA GPU または GPU なし環境

 Onnx [cpu] 版

Windows + GPU (外付け / cpu 内蔵問わず) 環境

 Onnx [directml] 版

Windows + GPU 皆無環境

 Onnx [cpu] 版

Mac OS + ARM チップ環境

 通常版

Mac OS intel 版 + NVIDIA GPU環境

 通常版

Mac OS intel 版 + 非NVIDIA GPU環境

 Onnx [cpu] 版

 

・インストール手順

 以下、$HOME/scripts という下に、RawForge 用にディレクトリを作成し、uv で仮想環境を作ることを前提としてインストール過程を説明します。

 まずカレントディレクトリが $HOME になっているのを確認したうえで、その下に scripts ディレクトリがなければ、

$ mkdir scripts

で作成します。そして

$ cd scripts

で scripts にカレントディレクトリを移動します。

 次に、RawForge 用ディレクトリをその下に作ります。

RawForge 通常 (PyTorch) 版

$ mkdir rawforge

RawForge Onnx 版

$ mkdir rawforgeonnx

Onnx 版を使用するときはディレクトリ名に "onnx" という文字列を含めてください。PyTorch 版なら含めないでください。

 次に以下のコマンドで今作成したディレクトリに移動します。

$ cd rawforge (または rawforgeonnx)

 次に、uv で仮想環境を作ります。

$ uv venv

 次に仮想環境を有効化します。

$ source .venv/bin/activate (Windows の場合は、 .venv/Scripts/activate )

 次に以下のコマンドで、RawForge をインストールします

RawForge 通常版 (バックエンドとして PyTorch を使用)

(.venv)$ uv pip install rawforge

RawForge Onnx directml 版 (Windows のみ)

(.venv)$ uv pip install rawforgeonnx[directml]

RawForge Onnx cpu 版

(.venv)$ uv pip install rawforgeonnx[cpu]

ただし、Mac OS で Onnx 版を使う場合は、以下の2本のコマンドを使ってください

(.venv)$ uv pip install onnxruntime

(.venv)$ uv pip install rawforgeonnx

 

 この状態で、RawForge ディレクトリに、適当な Raw ファイルを置き (仮に TEST.NEF とします)、その状態で以下のコマンドを入れて動作するかどうか確認してください。以下のコマンドは、カレントディレクトリが RawForge ディレクトリであることが前提です。

(.venv)$ rawforge TreeNetDenoiseSuperLight TEST.NEF test.dng --cfa

もしくは (Onnx 版の場合)

(.venv)$ rawforgeonnx TreeNetDenoiseSuperLight TEST.NEF test.dng --cfa

 動作したらインストールは OK です。これでエラーが出るようなら、インストールが失敗しています。

 

3. その他ヘルパープログラムのインストール

 当プラグインは、Nikon の HE Compress Raw ファイルを扱えますが、そのためには Adobe DNG Converter と Exiftool (ただし Mac OS のみ) のインストールが必要になります。Mac OS に Exiftool をインストールするには、Homebrew を使うのが良いでしょう。インストールしたら、後で config.ini に設定するために、インストールパスを控えておいてください。

  Linux では DNG Converter は Wine を使ってインストールしてください。Bottlesなども使えるかもしれませんが、試していません。もし試した方がいればご報告いただけると幸いです。

 

4. 当プラグインのインストール

 こちらからダウンロードし解凍します。

 インストールは以下の記事を参考に行ってください。

yasuo-ssi.hatenablog.com GIMP3 の plug-in ディレクトリにインストール出来たら、インストールディレクトリにある config.ini を自分の環境に合わせて編集します。デフォルトは以下のようになっています。頭に #  がついているのはコメントアウトされている行です。

    
[ART directory path on Windows]
COMMAND_NT;C:\\Program Files\\ART\\1.26.1
# Do not add ".exe" for COMMAND_NT

[ART directory path on Linux]
COMMAND_LINUX;/home/username/Programs/ART
# If your ART is Flatpak version...
#COMMAND_LINUX;flatpak run us.pixls.art.ART

[ART directory path on Mac OS]
COMMAND_DARWIN;/Applications/ART.app/Contents/MacOS

[Python path for rawforge]
# for Linux
PYTHON;/home/username/scripts/rawforge/.venv/bin/python
# for Linux onnx version
#PYTHON;/home/username/scripts/rawforgeonnx/.venv/bin/python
# for Windows
#PYTHON;C:\\Users\\username\\scripts\\rawforge\\.venv\\scripts\\python.exe
# for Windows onnx version
#PYTHON;C:\\Users\\username\\scripts\\rawforgeonnx\\.venv\\scripts\\python.exe
# Attention! When you use onnx version, python path name must contain the string "onnx". 


[model for rawforge]
MODEL;TreeNetDenoise
#Deblur,DeepSharpen,TreeNetDenoise,TreeNetDenoiseHeavy,TreeNetDenoiseLight,TreeNetDenoiseSuperLight

[device for rawforge]
DEVICE;cuda
# cuda, mps, cpu

[lumi noise for rawforge]
LUMI;0.0
# 0.0 - 1.0

[chroma noise for rawforge]
CHROMA;0.0
# 0.0 - 1.0

[Temp file format]
TMP_FILE_FORMAT;png
# The value of TMP_FILE_FORMAT must be tiff or png

[Temp file bit depth]
TMP_FILE_BITDEPTH;16
# The value of TMP_FILE_BITDEPTH must be 8, 16 or 32

[Acceptable file extensions]
EXTENSIONS;.dng .DNG .cr .CR .nef .NEF .nrf .NRF .arw .ARW .sr .SR .raf .RAF .orf .ORF .rw2 .RW2 .rwl .RWL .pef .PEF .x3f .X3F

[Editing with ART]
USEART;True
# If you set this False, rawforge exports edited image directly to GIMP
# However it is only available when you use onnx version.


[Decode Nikon HE Raw]
NIKON_HE;False
# The value of NIKON_HE must be True or False

# Following parameters are needed if only NIKON_HE=True
[Exiftool path on Mac OS]
EXIF_DARWIN;/opt/homebrew/bin/exiftool

[DNG Converter path on Windows]
DNG_NT;C:\\Program Files\\Adobe\\Adobe DNG Converter\\Adobe DNG Converter.exe

[DNG Converter path on Linux]
DNG_LINUX;/home/username/.wine/drive_c/Program Files/Adobe/Adobe DNG Converter/Adobe DNG Converter.exe

[DNG Converter path on Mac OS]
DNG_DARWIN;/Applications/Adobe DNG Converter.app/Contents/MacOS/Adobe DNG Converter

[Delete temp. dng file]
DELETE_DNG;True
# The value of DELETE_DNG must be True or False
    

 少なくとも仮想環境下の Python インタプリタのパスと、ART のインストールパスの設定は必要です。仮想環境に関しては、そもそもホームディレクトリのユーザ名が必ず異なりますし、また、Windows では、ART のインストールディレクトリがバージョンごとに異なっていることが多いと思いますので。またモデル名もデフォルトを変更するなら変更が必要です。デバイス名は、cuda (NVIDIA GPU で cuda が使える場合), cpu, mps (Mac ARM チップ) のどれかから選択します。

 lumi noise, chroma noise は、結果がなめらかすぎてプラスチッキーになるのを避けるため、ノイズを加えたい場合に指定します。作者は 0.2 ずつを指定することを推奨していますが、この辺りはお好みで。ここをゼロのままにして、ART 上でフィルム粒状ノイズを加えるという方法もあると思います。

 [Decode Nikon HE Raw] 以下の項目は、Nikon の HE 圧縮ファイルを扱うかどうかです。ここを True にした場合、その下の DNG コンバーターなどのインストールパスなどを設定する必要があります。Exiftool は Mac OS 以外は ART インストールディレクトリ傘下のものを使う前提となっていますので、Mac OS 以外はインストールパスを設定する必要はありません。

 [Editing with ART] は、デフォルトで True になっていますが、これはデノイズした画像を一旦 ART に読み込んで編集したあと GIMP にエクスポートする設定です。これを False にすると、デノイズ済み画像を ART を経由せず GIMP に直送します。ただし、ART をスキップするには、rawforge Onnx 版を使う必要があります。通常の PyTorch 版だと、ここを False に設定しても ART の起動は無効になりません。これは PyTorch 版だと TIFF 出力した時に正しい画像が出力されないためです。この点改善されれば将来見直す可能性があります。

 なお、ART を Linux 上の Flatpak 版を使っている場合は、[ART directory path on Linux] パラメータで、Flatpak 版用の記述をコメントアウトを取り消し、デフォルト値はコメントアウトしてください。

 

実行

 ここまで終われば、インストールは終了です。メニューのファイルから起動できます。なお、Linux で Flatpak インストール版の GIMP を使っている場合は、GIMP を起動する際に、 --socket=session-bus オプションをつけて起動しないと、RawForge や ART と通信ができず実行に失敗します。

メニュー位置

 なお、ART を使用しないモードにするとメニュー上の表記が変わります。

ART 不使用モードのメニュー

 起動するとファイル選択画面です。

ファイル選択

 ダブルクリックで選択を終了し、OK を押します。

ファイル選択後

 すると RawForge でノイズ削減を実行中と表示され...

ノイズ削減中 (プログレスバーが進行します)

 終わると ART が立ち上がり削減された画像が読み込まれます。なお、ART スキップモードで使うと、下の GIMP 読み込み画面に直行します。

ART で読み込み

 ART での編集を終え、ART を閉じると GIMP に読み込まれます。

GIMP で読み込み

実行結果

 再掲になりますが...

実行前

実行後

使ってみて

 同じ GPU であるならば、Windows + Direct X 環境と、Linux (Kubuntu) + cuda 環境よがほぼ互角というのは意外でした。OS自体としては最近の Windows はいろいろ持っていてもっさりしつつあるのに対し、Linux は軽いというイメージですので。24M の Nikon NEF ファイルを処理すると、TreeNetDenoise モデルと GTX1650 環境で rowforge[directml] 版だと、25 sec.、Linux rawforge PyTorch cuda オプションで 26 sec. でした。また、RTX3050 のモデルでは、rowforge[directml] 版で、12 sec. PyTorch cuda 版では、10 sec. でした。ニューラルネットワーク処理 (AI) では cuda がもてはやされていますが、Direct X はひょっとすると cuda に勝るとも劣らないのかもしれません。これは Onnx と PyTorch のどちらが効率的にプログラミングできているかという問題なのかもしれませんし、よりハードウェア的に高性能な GPU だと変わるかもしれませんが、Linux における cuda 版の Onnx と PyTorch では、Onnx 版が2倍程度遅いのを考えるとやはりそもそも Direct X と cuda の差のような気がします。

 ちなみに、Windows + Onnx 版において NDIVIA GPU + Direct X 環境は、外付け GPU を使わない cpu 版に対し、5 倍程度早いです。先の GTX1650 + Windows 環境では、Direct X 使用で 25 sec. cpu 版使用で 75 sec. でした。 RTX3050 + Windows 環境では、12 sec. vs 61 sec. 程度でした。 

 Mac OS に関しては ARM M2 の MacBook Air (メモリ 16G) で検証していますが使用実感としては、エントリークラスの GPU の GTX1650 よりも遅いので (PyTorch 版 mps オプション使用で、同じファイルで 39 sec. 程度、Onnx 版で 65 sec. 程度)、Mac の記事では、Mac のパフォーマンスはすごいという話がかなり出ていますが、話はかなり盛っているのではと思わされます。ARM M2 チップの内蔵 GPU のハードウェア的能力が、NVIDIA の GPU に比べてどの程度の差があるかはわかりませんが。ただ、消費電力はかなり少ないのかもしれません。Mac は画像処理に優れているという話もありますが、Windows でもカラーマネジメントをしっかりやっていれば、もはやそれも神話のような気がします。Air だからしょぼくて、Pro だともっと高性能だという話なのかもしれませんが。ただ Mac OS はカラーマネジメントを OS レベルで行っていますので、カラーマネジメントって何、という人にとっては、お勉強しなくても、変な結果が出にくいということはあるとは思います。

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[RawForge GitHub サイト]

github.com

github.com