省型旧形国電の残影を求めて

戦前型旧形国電および鉄道と変褪色フィルム写真を中心とした写真補正編集の話題を扱います。他のサイトでは得られない、筆者独自開発の写真補正ツールや補正技法についても情報提供しています。写真補正技法への質問はコメント欄へどうぞ

GIMP 開発版 2.99.8リリース

 GIMPの公式サイトを覗いてみたところ、10.20に次期 3.00に向けた、2.99.8がリリースされたようです。

www.gimp.org

 改良事項としてClone-type(スタンプで描画)が複数のレイヤーで実行できるようになったこと、Windowsでファイル入力元がより広い範囲から選べるようになったこと、新しいファイルフォーマットのサポートなどが挙げられています。

 プラグインスクリプトの開発環境がどの程度改善されているのかによって、ダウンロードしてみようかとは思っていますが、ただPython Script開発周りがあまり改善しているようには思えませんので...

Nikon D3200 カメラモニタと実ファイル

 先日Nikon D3200を使ってやや陰った状態でバラの花を撮ってみましたが、カメラ背面モニタを見るとかなり青白くなってしまいます。ところが、家へ帰ってRaw内蔵Jpeg画像を見てみると、比較的印象色に近い色合いに...

 一応、下に写真を掲げますが、上の方は、モニタの色合いに似せてARTで現像したもの、下は、NX Studio デフォルト状態で現像したものです。

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ARTを使い、カメラモニタに似せて現像

 上の写真は色合いは、写したコマをカメラモニタに写して見ながら、ART上で色合いを似せてみましたが、バラの芯の近くはもうちょっと暗く明暗がはっきりしています。カメラモニタに似せるのも一苦労です。いずれにせよモニタで覗いてみるとかなり青っぽい状態でした。D5500はこれほど差がないように思います。

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NX Studio デフォルト設定で現像

 こちらはNX Studioのデフォルト設定で現像しましたが、かなり目で見た印象色に近い感じです。

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NX Studio Expeed6相当で現像

 さらに、NX StudioでExpeed6相当のピクチャーコントロールを掛けて現像してみました。バラの花の赤の部分はトーンが変わっていますが、色相はあまり変わらない感じです。しかし、バラの花の葉の色がかなり変わり、より緑が鮮やかになる方向です。こちらの方が印象色にひょっとしたら近いかもしれません。バックにあるヤツデの濃緑色の葉はあまり色が変わりません。やや日陰で撮影してB値がかなり高めなせいか(時に植物の葉の上で、R値並み、あるいは時にR値を超す場合あり)、Expeed3互換で現像しても、黄色味が強まるという印象はありません。

 D3200の場合カメラのバックのモニタはあまり正確ではなく、色の目安を表示するという感じです。あまりモニタにこだわりすぎると、陥穽にはまる気がします。

Olympus Workspace と他Raw現像ソフトにおけるノイズ低減効果の比較

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 今まで、NX Studioの現像について多く検証してきましたが、今回、Olympus Workspaceに関して検証したいと思います。とはいえカメラが最新ではありませんのでちょっと割り引いて考える必要があるかとは思います。

 手持ちのオリンパスE-5はフォーサーズ最後のフラッグシップ機でした。ただE-5に採用されていたパナソニックのセンサーは性能的に今一つと言われていましたし、また画素数も現在のm4/3のカメラに比べて少ないです(約4000 x 3000、約1200万画素。最新のm4/3機種では、約2030万画素 / 1605万画素)。NikonD3200に比べ半分の画素数です。

 ところで、先日サンプルとして上げていた画像、実はうっかりISO1600のまま撮っていました。4/3は、画素数も少なく、センサー面積も小さいので、ISOは極力下げて撮るのが原則なのですが。そのためかなり盛大にノイズが出てしまっています。

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ARTを使い、ニュートラルで現像
(デモザイク: LMMSE使用)

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ニュートラル(拡大)

 次はOlympus Workplaceで現像した結果です。

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Olympus Workspaceデフォルト
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フラットフィールド - RawTherapee & ARTの特徴的機能

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 RawTherapeeおよびARTにはRawタブにフラットフィールドというモジュールがあります。

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フラットフィールド

 これもなんだか名前を聞いただけでは、何の機能やらさっぱりですが、調べてみると、Nikonの現像ソフトでは「イメージダストオフ」、Canonでは「ダストデリートデータ適用」、Capture Oneでは「LCC (レンズ・キャスト・キャリブレーション) 補正」という名で呼ばれる機能です。

 この機能は、周辺光量の低下等、カメラとレンズの組み合わせに起因する、画像に不均一が発生した場合やセンサーにゴミがついた場合、その影響を低減するものです。予め白い艶消しのアクリル板などを用い、リファレンス用画像ファイルをピンボケ状態で撮影して用意しておき、その画像に写ったゴミや周辺光量低下状態を、個別に撮影した画像から差し引いて、センサーについたゴミや周辺光量の低下の影響をキャンセルするというものです。

 ただこの機能を搭載しているRaw現像ソフトは少ないようで、Lightroomにはないはずです。また同じ機能でもソフトウェアによって名称がまちまちで混乱します。

RawPediaのマニュアルはこちらです。

https://rawpedia.rawtherapee.com/Flat_Field/jp

パラメータの意味は上のマニュアルをご覧ください。

試された方のブログを紹介しておきます。

tasnote.at.webry.info

Nikonの、イメージダストオフデータの取得に関するマニュアルも紹介しておきます。

onlinemanual.nikonimglib.com

 上の指示に従って作ったイメージダストオフデータ画像は、おそらくフラットフィールドに使えるはずです。

 Canonのダストデリートデータは、Rawファイルに内蔵されるようなので、こちらはCanonのDPP専用のはずです。RT系のフラットフィールド補正に使うにはカメラ内蔵のダストデリートデータ作成機能とは別途、補正用データ画像をRawPediaのマニュアルに従って撮らなければならないはずです。

 ただ、こちらでも、[メタデータに埋め込み]というオプションがあり、ひょっとするとこれを使うと、Canonのダストデリートデータが使えるのかもしれません。どなたか試してみられた方がおられましたら、ご報告いただけると幸いです。

 

 なお、分かりにくいので、ART 1.10.1用の新訳では、ダークフレーム (これも名称からは機能が分かりにくい) 共々、次のように表示させるようにしました。

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 もし表示が上記のようになっていなければ、以下のページからART用日本語ファイルをダウンロードして適用してください。

yasuo-ssi.hatenablog.com

 

フィルムシミュレーション - RawTherapee & ARTの機能

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 RawTherapee & ARTの特徴の一つとしてフィルムシミュレーション機能があります。2014年7月のバージョン4.1.49から使えるようになっており、当時無料でフィルムシミュレーション機能が使えるソフトウェアはほとんどありませんでした。Photoshopは 2013年のCS6から3d lutを搭載し、Lightroomでもフィルムシミュレーションを実現するプリセットやDCPプロファイルが存在しますが、いずれも有償ソフトであり、またこれらのプロファイル、プリセットファイルさえも有償であったりしました。このフィルムシミュレーションを無料で使えるというのが、RawTherapeeの一つの特徴でした。今は、darktableもVer. 3から3d lutを備え、また無償で配布されるプロファイル、プリセットファイルも増え、逆に有償だった Lightroom用のVSCO Film などは販売を停止しているぐらいですが、一応特徴的機能として取り上げます。

 

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フィルムシミュレーション ダイアログ (ART)

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フィルムを選択する状態

 RTではカラータブ、ARTでは特殊効果タブにあります。

 但し、これを使うには、フィルムシミュレーション用のPNG形式のカラールックアップテーブル(CLUT)データ、つまりHaldCLUTファイルをあらかじめ入手し、環境設定でHaldCLUTファイルの置き場所をあらかじめ指定しておく必要があります。指定しておかないと、選択することができません。このデータは、入力した色をどのように変換するかが指定されています。

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客室内がクリーム色にペイント塗りされていたクハ55402 (1977.5)

 こちらは、新前橋区にいた、クハ55402です。残念ながら新前橋区にいるところしか撮れなかったので、全景写真がありません。しかし内部がクリーム色にペイント塗されていた室内写真が鮮明に撮れていますので、当時の記録資料としてアップします。

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クハ55402 (高シマ)

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クハ55402客室内 (前方からトイレ方面を望む)

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クモハ55402客室内 (後方から運転台方面を望む)

最後に本車の車歴です。

1936.12.5 新潟鉄工所新製 (クハ55038) 東鉄配属 → (1947.3現在 東チタ) → (1954.11現在 千ツヌ) → 1967.3.6 改造 大井工 高シマ → 1978.6.28 廃車

本車は、1936年12月に新潟鐵工所(→現 新潟トランシス)にて製造され東鉄に配属されました。おそらく当初配置区とは異なると思いますが、1947年には田町電車区にいました。横須賀線の、被災した32系の不足を補うために一時的に配置されていたと思われますが、70系の増備で、戦後首都圏の40系の拠点の一つだった、津田沼に移ったと考えられます。総武線の新性能化および長野原線の電化で、トイレ付に改造され改番の上新前橋に移りました。あくまでも推測ですが、総武線時代に室内が既にモスグリーンに塗られていたものを、トイレ付に改造した際に、やや寒冷な地を通る長野原線で主に使われることが想定されていたため、暖かめに見えるクリーム色に塗り替えたのではないかと思います。その後11年間長野原線及び両毛線で活躍し1978年に廃車になっています。ずっと関東地区を離れずに活躍した車両でした。

Olympus E-5 高ISOノイジー画像の現像比較

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 さて、先日 darktable3.6.1のノイズ低減が劇的に改善したという報告をしました。では今回カメラを変え、Olympus E-5の高ISOノイジー画像の現像を比較してみます。ISOはE-5の最大値であるISO6400です。

 以下100%拡大画像で検討していきます。まずニュートラルかつ一切カメラプロファイルなしで現像したものです。いわばセンサーの感度の歪みも全く補正せずデモザイクを掛けた画像です。ART / RawTherapeeを使って現像しています。

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ニュートラル カメラプロファイル一切なし

 ノイジーなのは当然ですが、かなり赤っぽくなってしまっています。これはベーステーブルも適用されていないため、センサーの感度の歪みをそのまま反映しているものと思われます。

 そこで、まずはOlympus純正ソフトによる現像結果です。

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Olympus Workspace 現像結果

 ノイズ低減はかけていますが、まだ結構粒子が残っています。

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