省型旧形国電の残影を求めて

戦前型旧形国電および鉄道と変褪色フィルム写真を中心とした写真補正編集の話題を扱います。他のサイトでは得られない、筆者独自開発の写真補正ツールや補正技法についても情報提供しています。写真補正技法への質問はコメント欄へどうぞ

ART / RawTherapee

ART 1.16.3 がリリースされています

ARTのマイナーバージョンアップ、1.16.3が、2022.9.27付でリリースされています。バグフィックスやコンパイル時のオプションの追加、トーンカーブ動作の安定化、フィルムシミュレーターのパイプラインの位置の変更等、細かい変更です。 詳細は下記をご参照く…

ART のカラー/トーン補正LUTモードで ARRI Alexa 用のLUTをダウンロードして使ってみた (Windows)

ARTのカラー/トーン補正にVer. 1.16から LUT モードと clf形式のLUTのサポートが追加されましたので、試してみました。Griggio 氏は映像業界で使われている高精度のLUT (ルックアップテーブル) が使えると強調していたので、ARRI の業務用ビデオカメラ、Alex…

ART トラブルシューティング: ダークフレームを使うと画像がおかしくなる?

ARTのオンラインディスカッションに以下のような質問が上がっていました。 discuss.pixls.us 要は、ARTでダークフレームを適用したら画像がおかしくなった、という質問です。答えは、画像ファイルと、そこからノイズを消すためのダークフレーム画像のブラッ…

ARTのホームページから、OpenColorIOのバイナリーがダウンロードできるようになりました

前回、ARTで使うための OpenColorIOのインストール方法について説明しましたが、ARTのホームページで、OpenColorIOの ociomakeclf.exe のバイナリーファイル (Windows & Linux) がダウンロードできるようになりました。 bitbucket.org 上のページの下の方の …

ARTにおけるCLF形式LUT対応 並びに WindowsにおけるOpenColorIOのインストール

ARTの今回 (1.16) のバージョンアップで OpenColorIO Ver. 2に対応した、CLF形式の LUT (ルックアップテーブル) ファイルへの対応をアナウンスしています。それとともに、カラー/トーン補正にLUTモードが新設されました。簡単に言うと、カラー/トーン補正で…

ARTで、すべてのメタデータを編集後のファイルに出力する

pixls.upの ART ディスカッショングループに、次のような質問が掲載されました。 discuss.pixls.us 要は、ARTのデフォルトでは、編集後のファイルに一部のメタデータ (Exif等)しか出力されないが、いつもすべてのメタデータを出力させるにはどうすべきか、と…

ARTをファイルを指定してコンテキストメニューから開けるようにする (Windows)

darktable の windows版はインストールすると、ファイルを指定して右クリックによるコンテキストメニューから開くことができるようになります。しかし、ARTはデフォルトではコンテキストメニューに出て来ません。 ここでは取り敢えず、コンテキストメニュー…

ARTのカスタムプロファイルを旧バージョンから新バージョンへコピーする (Windows)

ART はかなり頻繁なアップデートがあり、また、デフォルトでは、新バージョンを入れると、旧バージョンを上書きするのではなく、各バージョンごとに別々のフォルダにインストールします。これは新バージョンでトラブルが起こったときにすぐ旧バージョンに戻…

ART 1.16がもうすぐリリースされます (→されました)

() フリーの Raw現像ソフト ART の次バージョン、1.16 が間もなくリリースされます。 主な変更点は下記の通りです。 ・トーンカーブの動作の改善・フィルムシミュレーションおよびカラー/トーン補正で、OpenColorIOv2 を使ったLUTファイルのサポート。これに…

Wine を使って Mac OS に ART をインストールする

ARTのディスカッショングループに Mac OSでのコンパイルやバイナリーファイルが上がっています。しかし、アップロードされているバイナリーをインストールしても、エラーメッセージが出て正常に動きません。 コンパイルするにも動いた、動かなかった、CMake…

ART : Ver. 1.15における、iccプロファイルクリエーターの移動について

先日(2022.7.18)、ARTが1.15にバージョンアップされました。これに伴い、icc プロファイルクリエーターが移動され、ART-cli.exeから実行するようになりました。端的に言うと、GUIでiccプロファイルを作ることができなくなり、コマンドラインからiccプロファ…

ART と Google Pixel 3a 搭載のカメラアプリのRawファイル

以下のページで、Googleのスマホ Pixel 3a 搭載のカメラアプリのDNGファイルをARTで開くと良い結果が得られないという相談が寄せられていました。 bitbucket.org 結局、自動トーンカーブがうまくカメラの表示を再現できないという問題のようです。Griggio氏…

ART 1.15がもうすぐリリース (→されました)

間もなく、ARTの新バージョン 1.15がリリースされます。 大きな機能追加はなく、一部細かなオプションの追加や動作の改善、バグフィックスが主です。 例えば... iccプロファイルクリエーターの移動および単純化ニュートラルトーンカーブの動作の改善ローカル…

ART 1.14 でUnicodeを使ったメタデータの扱いに不具合

ARTのディスカッショングループの中で、ウムラウトを含むファイル名のファイルを開こうとするとクラッシュする、あるいはメタデータ情報が正しく表示されないという不具合が報告されています。 discuss.pixls.us 原因は、Griggio氏が、exiv2をリビルドする際…

ART と GIMPの連携

ARTのディスカッションフォーラムに、ARTをGIMPのRaw現像プラグインとして動かせるか、という質問が載っていました。 discuss.pixls.us RawTherapeeとは異なり、GIMP側からARTをRaw現像のプラグインとして呼び出すことはできないということは明らかになりま…

トーンイコライザーに追加されたピボット調整機能 - ART1.14 新機能紹介

ART 1.14から新たに加わった機能は、トーンイコライザーのピボット機能です。これはどういう機能かというと、要はトーンイコライザーの明度による適用領域の明度範囲を変更する機能です。例えば以下の画像ですが... オリジナル画像 この画像の、ブラック、シ…

Ubuntu 22.04においてARTが動かない問題について

ARTを配布している bitbucket.org サイトに、Ubuntu 22.04(2022.4.21リリース)においてARTをインストールすると、GLib-GIO-ERRORが出て動かないという問題が報告されています。 bitbucket.org 全く同じ問題が、日本語のUbuntu22.04を使ってみたというPC Watc…

ART Ver. 1.14 が間もなくリリースされます

ARTのバージョンアップ、1.14が間もなくリリースされます。修正の内容ですが、トーンイコライザーへのピボット機能の追加、および、変形タブで レンズ/ジオメトリ となっていたのを、レンズ補正機能とジオメトリ補正機能を分けて表示します。あとはバグフィ…

ARTでフジフィルム Velviaをエミュレートした編集を行う

ARTのフォーラムに、フジのVelviaをエミュレートした S. Sowerby氏作成のLUT(ルックアップテーブル)ファイルを使った画像と、LUTを使わずにARTの編集機能のみでVelviaをエミュレートしてみた結果の比較を載せた記事があります。 discuss.pixls.us また、この…

ARTを使ったネガカラーフィルム画像のポジ化過程 スクリーンキャプチャ動画

ARTのオンラインフォーラムの以下のページに、ARTを使って、デジタルカメラでネガフィルムを撮ったRawファイルをポジ転換しホワイトバランス調整まで行っていく編集過程の、作者である A. Griggio氏によるスクリーンキャプチャ動画が掲載されています。ポジ…

ART (およびdarktable) において一部CANON RFカメラのレンズ情報が不正確になる問題

ARTのフォーラムで、CANONのRFカメラにおいてレンズ情報が不正確になる問題が報告されています。すべて不正確なのではなくレンズの組み合わせによって正しかったり、正しくなかったりするようです。ここで報告されているのは Canon R5を使ったケースですが、…

ART 遠近歪み(パースペクティブ)補正の使い方 - ARTの基本編集操作

今回はARTの遠近歪み (パースペクティブ) 補正の基本的な使い方について説明します。なお翻訳は以前はパースペクティブ補正としていましたが、日本語としてより分かりやすいかと、Ver. 1.12.1から遠近歪み補正に改めました。原語は Perspective correction …

ARTの設定保存ファイルの場所

ARTの設定保存ファイルの場所ですが、Windowsの場合は以下にあります。 C:\Users\%USERNAME%\AppData\Local\ART このフォルダにOptionsというファイルがありますがここに環境設定等で指定した内容や、前回実行したときの設定(最後に参照したディレクトリ等)…

ARTの編集プレビュー画面表示 - ARTの基本編集操作

今回はARTの編集プレビュー画面のいくつかの機能について見ていきます。今回紹介する機能は、基本的にはRawTherapeeと共通です。 ■補正前 / 補正後を画面で比較しながら編集する プレビュー画面の左上に、補正前/後比較モードを切り替えるアイコンがあります…

もうすぐ ART 1.13 がリリースされます (→されました)

間もなく、ART バージョン 1.13 がリリースされます。新しい追加機能ですが、先日以下の記事で書いた通りです。なお以下の記事からちょっと翻訳を見直しています。 yasuo-ssi.hatenablog.com 他に、ダイナミックプロファイルの動作の若干の見直し、OM-1への…

トーン編集 darktable vs. ART

darktableのオンラインディスカッションに以下のような議論が出ていました。 discuss.pixls.us 4年ほど前にdarktableの開発チームに参加し、現在 Ver. 3以降のシーン参照ワークフローの設計を主導している Aurélien Pierre氏の「ベースカーブは良くない」と…

トーンカーブを使ってコントラストやトーンを調整する - ARTの基本編集操作

フリーソフトのRaw現像ソフトの中で世界的に最もユーザの多い darktable では、現在力を入れているシーン参照ワークフローにおいて、伝統的なトーンカーブの使用を推奨しなくなりました。トーンカーブで行っていたような調整はフィルミックRGBを使ったり、ト…

ARTの次期追加機能 - カラー/トーン補正の圧縮 & スムージングのノイズ追加モード 

現在ARTの最新開発版に2つの追加機能がつけられています。 一つは、カラー/トーン補正の圧縮 (原語 compression) スライダーです。 要は、ハイライトとシャドーの差の大きい画像においてその差を縮める機能です。 圧縮スライダー使用前 圧縮スライダー上昇後…

ARTの MacOS用バイナリーファイル

Mac OS版のバイナリーファイルが Ver. 1.5代しかない、ARTですが、ボランティアで1.12.1のバイナリーファイルを公開された方が現れました。以下のpixls.us のディスカッションに、ダウンロード先リンクが公開されています。 discuss.pixls.us 現在、Intel版…

ARTで露出を補正する - ARTの基本編集操作

今回は、ARTで撮った写真の露出を補正する方法です。と言っても難しくありません。すぐわかるかと思います。以下、今回補正する写真をARTに読み込んだところです。 オリジナルRawファイル まず、ハイライトクリッピングしていないか確認してみましょう。クリ…