省型旧形国電の残影を求めて

戦前型旧形国電および鉄道と変褪色フィルム写真を中心とした写真補正編集の話題を扱います。他のサイトでは得られない、筆者独自開発の写真補正ツールや補正技法についても情報提供しています。写真補正技法への質問はコメント欄へどうぞ

ART / RawTherapee

ART / RawTherapee 機能紹介: ロック式カラーピッカー

ART (および RawTherapee) には、ロック式カラーピッカーが装備されており、複数箇所のピクセルの RGB 値を計測できるので便利です。編集画面の上部からロック式カラーピッカーのアイコンをクリックし、プレビュー画面上でクリックするだけで複数の計測点を…

ART 編集 Tips: 対数トーンマッピング vs. シグモイド・トーンマッパー

ART Ver. 1.21 より darktable から移植されたシグモイド・トーンマッパーが追加されました。これは、フィルム・シミュレーションから選択して使うことができます。既に機能紹介を行っていますが、対数トーンマッピングと比較しながら違いを探っていきます。…

ART でタムロンのレンズが認識されない

ART のオンラインディスカッションで Canon EFマウントのタムロン 18-200mm f/3.5-6.3 Di II VC が認識されない (Canon の90mm レンズとして認識されてしまう) という問題が指摘されています。 discuss.pixls.us これは Exif データにおいて同じ レンズID 番…

ART対応 相対色領域補正 CTL スクリプト アップデート版

昨年末にリリースしました ART用相対色領域補正 CTL スクリプトを今回アップデートします。 今回のアップデート内容ですが、 1) ダイアログ上のパラメータ調整項目の配置の見直し 2) 補正量に対するガンマ調整の新設 ([ガンマ補正] メニュー、従来はガンマ 2…

CTL プログラミング Tips: 行列を扱う組み込み関数

CTL は C / C++ のサブセットになっていますが、仕様が拡張されている部分もあります。C / C++ の標準ではない組み込み関数が用意されています。今回は行列を計算する組み込み関数を紹介します。 https://ampasctl.sourceforge.net/CtlManual.pdf ■行列を計…

CTLスクリプトでツールチップをサポート

ART の新バージョン、1.21.1 から CTL スクリプトでツールチップがサポートされます。 discuss.pixls.us 基本的には今までのスライダーやチェックボックス等のアイテムの定義の最後の引数として、ツールチップの文章を入れるとツールチップとして表示できま…

CTL プログラミング Tips: モジュールに配置する UI 要素の順番指定

ART の CTL プログラミングでは UI 要素として、 // @ART-param: [... コントロール文で、モジュールのコントロール要素を配置することができます。このコントロール要素を配置する順番ですが、プログラム上の // @ART-param: [... コントロール文 の順番で…

CTL プログラミング Tips: CTL の仕様の制約

CTL は基本的に C / C++ 言語のサブセットになっているようです。当然ながら C 言語で使える仕様がすべて使えるわけではなく、かなり限定されたものになっています。既に文字型変数は使えないという指摘はしておきましたが、詳しい説明は以下の説明書にあり…

ART Ver. 1.21.1 が近くリリース (→ されました)

12月に Ver. 1.21 がリリースされたばかりですが、近いうちに、ART の次バージョン、1.21.1 がリリースされる予定です。 主な内容としては、 ・富士フィルム、xtrans センサーの Raw ファイルへの対応の改善 ・テクスチャ増幅のスライダーの範囲を拡大 ・CTL…

相対RGB色マスク画像作成ツール ART 移植版 ("相対色領域補正" CTL スクリプト)

さて、本年も余すところあとわずかとなりましたが、皆さまにとって今年はどんな年だったでしょうか。 ところで、ImageJ プラグインとして相対RGB色マスク画像作成ツールを本サイトで公開していますが、今回、ART Ver. 1.21 で新たにサポートされた CTL を使…

ARTの機能紹介: シグモイド・トーンマッパー

2023.12.7 に公開された ART Ver. 1.21 からシグモイド・トーンマッパーが導入されました。基本的には darktable で採用されているものを若干簡略化して移植したものです。 シグモイドは既に darktable に filmicRGB とは別のトーンマッパーとして導入されて…

ART 機能紹介: Tetrahedral Color Warping (RGB) - 変褪色したフィルムスキャン画像補正に使えるか

今回 ART のバージョンアップと前後して、作者の A. Griggio 氏が ART で使えるようアレンジした CTL (カラー変換言語) スクリプトを何点か公開しました。ダウンロード先はこちらです。 この中に、Tetrahedral Color Warping (RGB) (三角錐 (四面体) 色変換)…

ART Ver. 1.21 新機能: CTL スクリプトサポート

ART Ver. 1.21 から搭載された CTL に関して、公式サイトの以下に説明があります。 bitbucket.org 本記事では、上記記事の日本語訳を掲載します。 ----------- CTL スクリプト CTL(the Color Transformation Language)は、カスタムピクセルレベルの画像変…

12/10 朝、ARTのダウンロードができなくなる予定です

ART のダウンロードサイトである、Bitbucket は UTC で 12/9 土曜日 18:00 から 5時間程度メンテナンスのためサービスを停止します。このため、ART のダウンロードもこの間できません。日本時間では 12/10 午前 3 時から午前 8 時ごろまでです。ご注意くださ…

近く、ART Ver. 1.21 がリリース (→ されました)

近いうちに、ART の Ver. 1.21 がリリースされます。今回の ART のバージョンアップの大きな目玉は、映画芸術科学アカデミーから提供されている CTL 言語のサポートです。CTL (カラー変換言語) とは、C や C++ に似たスクリプト言語で、この言語を使って書い…

ART 画像編集 Tips: 画像出力オプションをどうやって指定するか

ARTのファイル出力時のオプション設定ですが、RawTherapee になれている方は戸惑うことはないと思いますが、他のソフトウェアから移って来た方は、ちょっと戸惑うかもしれません。ちょっとここで解説しておきたいと思います。 ART からの出力ですが、プレビ…

ART 編集 Tips: カラー / トーン補正によるカラーグレーディング編集でシャドウ部の効果を相対的に弱める

ART のカラーグレーディング編集の中核となるカラー / トーン補正モジュールは、ART がシーン参照ワークフローを採用しているため、リニア RGB で動作します。このことは様々なカラー編集計算においてアーティファクトを生みにくいというメリットもあります…

ART の設定ファイルの場所を指定する環境変数の設定 (Windows)

ARTのオンラインディスカッションで、Windows上で、E. Gautier 氏がコンパイルした CPU ごとに最適化されたバイナリーを使ったところ、既存のART の設定ファイルを読み込んでくれないという質問が出されました。 これについては Windows の環境変数で、ART_S…

ART 1.21 が近くリリースされます (9/12 に1.20.2 としてリリースされました)

ここのところ、2か月おきにバージョンアップされている ART ですが、ちかく Ver. 1.21 がリリースされます。→ 2023.9.12 に 1.20.2 としてリリースされました。 主な内容ですが、1つは、キャプチャ・シャープニング (回析補正) が追加されます。絞りを絞り…

ART トラブルシューティング: ホワイトバランスで、Pentax K-3 II のカメラプリセットが有効にならない

ART のオンラインディスカッションで、Pentax K-5 の Rawファイルでは、ホワイトバランス・モジュールで、カメラプリセットの設定を選択することができるのに、K-3 II の Rawファイルでは、カメラプリセットの設定を選択することができない、という相談が出…

ART における Android スマホの DNG ファイルの扱い

ART のオンラインディスカッションに、Android スマホ (Google Pixel 7) から得た DNG ファイルを現像すると、色が薄くなってしまうので何とかならないか、との質問が出されました。 ※ pixls.us のオンラインディスカッションは 2023.7.15頃から落ちています…

Raw 現像の比較: OM-D E-M1 iii 色収差補正 darktable vs. ART vs. NX-Studio

darktable は2022年末のバージョンアップ 4.2.0 から 一部カメラ機種の Raw ファイルから、Exif データに記録されたレンズ補正データを読み込んだレンズ補正に対応しています。 4/3 およびマイクロ 4/3 規格のカメラは早くから、レンズ補正プロファイルデー…

ART 編集 Tips: カメラで設定したクロップを ART 上で再現する

以下の ART 配布サイトへの機能追加依頼に以下のようなものがありました。 bitbucket.org この方の場合、自分のカメラに対し、デフォルトでクロップ (画像切り取り) 設定を行っているものの、Lightroom やさらに darktable でさえ、カメラ設定のクロップを自…

ARTは、10bitモニタ出力に対応しているか?

先日、ARTのオンラインディスカッションに、Linux上のARTは10bit画像表示出力に対応しているか、という質問が掲載されました。 discuss.pixls.us 最近、10bit出力に対応したモニタやビデオカードが発売されています。 例えば... acube-corp.com これに対して…

ART の機能解説: L*a*b* 調整 (省略された機能をどう代替するか)

RawTherapee から引き継いだ、L*a*b* 色空間でカラー調整を行う編集モジュールです。L*a*b* 色空間は 原色によってチャンネル分割する RGB 色空間とは異なり輝度と色をチャンネルとして分離しているので、輝度を調整しても色に影響を与えにくいという特徴が…

ART トラブルシューティング: Canon PowerShot Pro 70 の Rawファイルが読めない

ART のオンラインディスカッションに以下のようなスレッドが立ちました。 discuss.pixls.us Canon Poershot Pro 70 の Rawファイルを開こうとすると ART がクラッシュするというのです。結局結論としては ART ではこのファイルを扱えないということです (な…

デジタルカメラによるカラーネガフィルムスキャンを ART, RawTherapee で行うノウハウ

Ilya Palopezhentsev 氏による、以下のブログに、RawTherapee とデジタル一眼カメラを使ってフィルムスキャニングを行う方法に関する解説が掲載されています。 ipalopezhentsev.github.io なお、 Ilya Palopezhentsev 氏の説明は、2020年の RawTherapee 開発…

Raw現像ソフト 色収差補正比較 再び: AF-P Nikkor 70-300mm F4.5-6.3 による画像を使って (付 NX Studio で色収差補正を行う際の注意点)

レンズが光学的補正よりもデジタル的補正を前提とするようになってきた、というお話を先日紹介しましたが、それもあって再度レンズの色収差補正の比較を行ってみたいと思います。今回は、Nikon の AF-P Nikkor 70-300mm F4.5-6.3を使ってみます。ワイド端の7…

ART用 ネガカラースキャン画像のマゼンタ被りを補正するプロファイル

先日、さほど褪色していないネガカラースキャン画像のマゼンタ被りを補正する記事を書きました。その最後に、「補正レシピを保存できない GIMP を使うよりは、補正レシピを保存できる ART や darktable を使って補正を行ったほうが良いかもしれません」と書…

フィルム写真補正に役立ちそうな ARRI LUT 適用例 - ART

以前、ARTにおける、ARRI の LUT の使い方について紹介しました。 yasuo-ssi.hatenablog.com 今回は、フィルムをスキャンした写真に対して、ARRI の LUT を当ててみた事例を紹介します。デジタルカメラデータとフィルムスキャンデータではかなり異なりますの…