省型旧形国電の残影を求めて

戦前型旧形国電および鉄道と変褪色フィルム写真を中心とした写真補正編集の話題を扱います。他のサイトでは得られない、筆者独自開発の写真補正ツールや補正技法についても情報提供しています。写真補正技法への質問はコメント欄へどうぞ

ART で32bit 浮動小数点形式 TIFF で保存すると値はどうなるか?

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 ARTの画像出力オプションには、TIFF形式で出力する際に、32bit 浮動小数点形式で出力できるオプションがあります(下図)。

ART の32bit浮動小数点出力オプション

 先日、ImageJ の 32bit 浮動小数点画像はどのような値を取るのかを調べてみたところ、定まった値の範囲はなく、様々な値を取りうることが分かりました。

 そこで、ART の場合 32bit 浮動小数点画像を出力すると、値はどうなるかを、ImageJ上で調べてみました。というのは、32bit 浮動小数点画像のヒストグラムをとったときにオリジナルの値を使って表示してくれるソフトウェアは、ImageJ ぐらいしか見当たらないためです。それ以外だと、手持ちのソフトでは、0~255で表示するか、0.0~1.0 もしくは 0~100% 表示になってしまいます。

 ただ、現状 ImageJ の bio-format importer は 一般的な、32bit フルカラー画像 TIFF ファイルの入力に対応していません (ImageJ 固有形式の TIFF による32bit フルカラー画像の入力は可)。そこで ART で出力した画像を、GIMPでチャンネル分解し、チャンネルごとにTIFFファイルとして保存します。それを ImageJ で読み込ませました。すると下記のようになりました。

ヒストグラムを取ってみたところ

 この結果から、0.0~1.0 の値が使われているということが分かりました。