省型旧形国電の残影を求めて

戦前型旧形国電および鉄道と変褪色フィルム写真を中心とした写真補正編集の話題を扱います。他のサイトでは得られない、筆者独自開発の写真補正ツールや補正技法についても情報提供しています。写真補正技法への質問はコメント欄へどうぞ

終焉迫る JR東海 211系 日常の記録: クモハ211-5610 (SS4 編成) 他

 2025年3月改正で引退が予告されていた JR 東海の 211系ですが、どうやら本年 (2025年) 2月7日限りで、JR 東海の 211系の定期運行が終了したようです。

 というわけで、昨年9月に私が撮影した、JR 東海の 211系の姿です。313系とコンビを組んで6輌編成で東海道本線運用に就いていました。トイレ位置の関係から常に下り寄りに連結されていたため、クモハ211 の正面は拝めませんでした。

クモハ211-5610 (静シス) 2024.9 沼津 山側

モハ210-5058 (静シス) 2024.9 沼津 山側

クハ210-5031 (静シス) 2024.9 沼津

本車の車歴です。

クモハ211 + モハ210
1989.6 川崎重工製造 静シス →  2024.12 廃車 (静シス)

クハ210-5031
1989.2 近畿車輛製造 (海シン) → 1989.6 静シス → 2024.12 廃車 (静シス)

 この編成は Tc と MMc ユニットで出自が異なります。クモハ211-5610 + モハ210-5058 は、川崎重工製で、1989.6に製造されてからずっと静岡地区一筋でした。5600番台は身延線入線を可能にするためにパンタグラフ部分の屋根高を下げた静岡地区用の番台です。

 一方、クハ210-5031 は当初、中央西線名古屋口用に製造され、一緒に組んでいたのは、クモハ211-5031 + モハ210-5031 + サハ211-5013 + 本車でした。しかし、3か月後すぐ静岡地区にコンバートされ、新製された McM ユニットと組みます。当初は高蔵寺までの近距離区間で限定運用されていた 103 系の置換え用として、ロングシートトイレなしで製造されたものの、おそらくトイレがなく運用が限定されることが中央線で問題となり、静岡地区に飛ばされたものと思われます。元々の編成には、トイレ付クハ210-5310 が川崎重工で製造され、充当されました。こちらの編成は、最後まで中央線運用に充当されました。

 本編成は既に廃車となっており、2024.12.6 に運用を離脱し西浜松に回送されたようです。三岐鉄道譲渡にも選ばれなかったようです。