ART のオンラインディスカッションに、Android スマホ (Google Pixel 7) から得た DNG ファイルを現像すると、色が薄くなってしまうので何とかならないか、との質問が出されました。
※ pixls.us のオンラインディスカッションは 2023.7.15頃から落ちています。→ 7.26に復帰しました。
A. Griggio 氏によると、スマホの場合、結構複雑なトーンカーブ処理を行っているので、Adobe から公開されている、そのスマホの機種にあった DCP プロファイルを適用し(フロントとバックのカメラでもプロファイルが異なる場合がある)、さらに DCP トーンカーブをオンにする必要がある、ということです。
なお、Adobe の DCP プロファイルは Adobe が無償で配布している DNG コンバータを入手するとそれに付属してきます。
また別の方の指摘では、スマホカメラはかなり激しい周辺光量の減退が見られるので、Rawタブのフラットフィールド補正で [メタデータに埋め込み] をチェックする必要があるとのことです。つまり、スマホの DNG ファイルには周辺光量の減退を補正するフラットフィールドの補正データがあらかじめ埋め込まれているので、それを読み込むように指定する必要があるわけです。
さらに、カメラ内でローカルトーンマッピングを行っている場合は、トーンカーブの自動調整はうまく行かないという情報も上がっています。スマホ画像の場合かなり複雑な処理を行っていることが多いので、要注意です。この場合、スタンダード・フィルム・カーブを使うべきだということです。