そろそろ、CMYKがサポートされたGIMPの開発版がリリースされているかと、GIMPのサイトをチェックしていたら、開発版より先に、安定版 2.10.32 が2022.6.14付で新規リリースされていました。もちろんバグフィクスが主ですが、新機能も入っています。
今回はCMYK TIFFのサポート及び、Big TIFFフォーマットのサポートが新機能として入りました。開発版より先に安定版で CMYK TIFFがサポートされたのは特筆ものです。またTIFFファイルで今まで読み込みにエラーが出たケースでも、多くのケースで大丈夫になっているようです。
このほか、Jpeg XL、DDS形式が新規にサポートされ、さらにPSDファイルのメタデータの対応も改善されたということです。なお、Jpeg XLは、今までサードパーティでのプラグインでサポートされていましたが、今回ネイティブ対応となっています。他の形式でも改善、バグ修正が行われています。
またテキストツールで、新たに一部の言語でのグリフのバリエーションがサポートされています。
さらにテーマとアイコンで、ユーザビリティが改善され、Windows版のスクリーンショットで、他のバージョンと同じようにマウスポインターが含めることができるようになりました。
それに開発版2.99.10でテストされていた内部エンジンGEGL, Bablの新バージョンが採用されています。但しGEGL, Bablの新バージョンの一部機能は2.10では直ちに実装されず、後で実装される予定です。
GIMP2.10のアップデートはバグフィックスが主、とされていましたが、機能的改善も着実に行われています。率直に言って GIMP Ver.3に向けて現状ではGIMP開発チームはPython scriptの仕様を維持する気がないようなので、Ver. 3にはあまり期待は持てません。従って、安定版でのこのような仕様の改善は歓迎です。
詳しいリリースノートは以下にあります。
www.gimp.org またダウンロードサイトは以下です。
なお、今回GIMPの翻訳者から日本人の名前がなくなっており、日本語翻訳のアップデートもありません。なお、GIMPの翻訳チームは、GNOMEの翻訳チームがかねており、日本語の翻訳に参加したい場合は、日本語GNOMEの翻訳チームにコンタクトを取る必要があるようです。連絡先は以下です。
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