省型旧形国電の残影を求めて

戦前型旧形国電および鉄道と変褪色フィルム写真を中心とした写真補正編集の話題を扱います。他のサイトでは得られない、筆者独自開発の写真補正ツールや補正技法についても情報提供しています。写真補正技法への質問はコメント欄へどうぞ

沼津区にいた牽引車クモヤ22202 (蔵出し画像)

 本日は2/2ということで 2 の数字が連続する車輛を紹介します。しかも最初に製造されてから今年で100年目です。

 こちらは沼津機関区に牽引車として在籍していた クモヤ22202 です。といってもクモニ13 を改番しただけで外観上は全くオリジナルのクモニ13と区別がつきません。もともとは木造であったクモニを鋼体化した車輛です。

 因みにこの車の次位にいるのは、やはり牽引車代用として使われていた クモハ12001 です。

クモヤ22202 (静ヌマ) 1977.5 沼津機関区

本車の車歴です。

1924年 日本車輛製造 (モニ13021) 大ミハ → 1953.6.1 改番 (モニ3417) → 1953.10.21 日本車輛東京支店 改造 (クモニ13034) → 1956.3.1 大タツ → 1957.9.30 大ミハ → 1957.11.6 静トヨ → 1968.10.25 静ヌマ → 1970.2.5 改番 (クモヤ22202) → 1984.6.28 廃車 (静ヌマ)

※車歴データは『関西国電50年』『旧形国電台帳』『鉄道ピクトリアル』誌を参照しています。

 本車は、元々木造の荷物電車として大正13年に製造されました。今年は製造から100周年ということになります。車歴を見ると長らく関西で使われていたことが分かります。戦後鋼体化され、その後も、一時高槻区にいたことはありましたが、基本宮原区に鋼体化前も含めると、30年以上ずっといたようです。その後飯田線で10年ほど使われた後、おそらくクモニ83100代の転入のためでしょうか、沼津区に移り、1970年にほぼ荷物車として使われていない実態に合わせてクモヤ22に改番 (名目上は浜松工場で改造) されたようです。その後は、沼津区の戦前型旧形国電廃止後もしばらく生き残って、アコモ改造車 62系の廃車に合わせて本車も廃車になったようです。