[Raw]タブ機能一覧
デモザイクの方式が選べる。通常ベイヤー配列の場合は AMaZEもしくはAMaZE+VNG4 、X-Trans配列の場合は3-passが良い。但し、高ISO画像では、ベイヤーセンサーの場合、LMMSE, IGVが良い。
デモザイク方式に関して解説しているサイト。
ブラック・ポイントの値がおかしい場合に修正する。例えば黒いはずの部分が暗いグリーンに見えたり、画像全体にマゼンタの色被りが見られたりする場合など。通常は、画像診断以外には使わない
■前処理
ベイヤーセンサー用の前処理と、汎用に使える前処理がある。
●ベイヤーセンサー用前処理
像面位相差フォーカスを採用したカメラ(Sony αシリーズ またはNikon Zシリーズ)に発生する線状のノイズを低減する。あるいはベイヤーセンサーを採用したカメラで2つのグリーン素子のフィルターを変えている一部のカメラ(例えば、オリンパス製、パナソニック製、キャノンの7D、一部の中判カメラ)の、グリーンのフィルター効果の平均を取って処理する。
●汎用前処理
ホット/デッドピクセル(英語)を周りのピクセルの平均値で置き換え抑制する。
レンズの色収差によって、主に画像の輪郭部分が、青味がかった緑や、マゼンタ色になる歪みを補正。この機能はベイヤーセンサーRawファイル専用。他のセンサーの場合は変形タブにあるレンズ/ジオメトリの下にある色収差補正を使う。通常は自動補正で良い。
RawTherapeeのRawデコーダーが誤ったホワイトレベルを設定する場合 (新しいカメラや特殊なカメラなど)、あるいはフラットフィールド補正の副作用で、白抜き部分がピンク色がかるような場合、ホワイトレベルを修正するために使う。
長い露出時間で撮影した場合発生する熱雑音(ノイズ)を低減する機能
周辺光量の低下等、カメラとレンズの組み合わせに起因する、画像に不均一が発生した場合やセンサーにゴミがついた場合、その影響を低減する処理。他のRaw現像ソフトで、LCC補正と言われるもの。予め白い艶消しのアクリル板などを用い、リファレンス用画像ファイルを撮影して用意しておき、その画像に写ったゴミや周辺光量低下状態を、個別に撮影した画像から差し引いて、センサーについたゴミや周辺光量の低下の影響をキャンセルする。
他社のRaw現像ソフトだと、例えばNikonの現像ソフトでは「イメージダストオフ」、Canonでは「ダストデリートデータ適用」などの名称が使われ同等機能が存在しているが、しかし一般にRaw現像ソフトでこの機能が採用されているケースは少ない。Lightroom, Luminar3, SILKYPIXではこれに相当する機能はない様である。
使用例を紹介したブログ。センサーのゴミの処理や周辺光量不足に使用している。
tasnote.at.webry.info顕微鏡写真のノイズ取りに使用した例。
デジタルカメラでネガデュープした画像をポジ反転する機能。RawPediaの記述には誤訳があるので、以下の記事参照。
カメラに起因する“ぼけ”、 回折やアンチエイリアシングフィルタ、或いは ガウシアンぼかし、によって失われたシャープネスを回復する機能。他のシャープニング機能と併用可能。