省型旧形国電の残影を求めて

戦前型旧形国電および鉄道と変褪色フィルム写真を中心とした写真補正編集の話題を扱います。他のサイトでは得られない、筆者独自開発の写真補正ツールや補正技法についても情報提供しています。写真補正技法への質問はコメント欄へどうぞ

モノクロフィルム画像 光被り補正サポートツール 適用サンプル (2)

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 前回のケースはボヤっとした光被りでしたが、今回は比較的鋭い線状の光被りです。以下の黄色い範囲を補正範囲にしてみます。

事例1 オリジナル

 サンプリング領域は、すぐ右隣りに取ってみました。

事例1 サンプリング領域

 その結果は下記です。

事例1 結果

 

 下のほうはある程度うまくいっているようですが、上のほうはまだ白っぽい部分が残っています。そこで、調整係数を1.2に上げるとともに、計算時の列幅を狭めてみました。

事例1 結果2
Factor of mixing adjustment amout: 1.2
Columns width 1

 改善しましたが、まだ不十分です。調整係数を1.4に上げるとともに、計算時の列幅を0にしてみました。

事例1 結果3
Factor of mixing adjustment amout: 1.4
Columns width 0

 しかし、改善しません。分割ブロック数を50に増やしてみたのが下記の結果です。

事例1 結果4
Factor of mixing adjustment amout: 1.4
Columns width 0
Number of Y Dividing zone: 50

 そこで、サンプリング領域を変えてみました。さらに、ブロックの分割も100 に増やしてみました。

事例1 補正領域 2450-2550
サンプリング領域 2350-2450

 結果は下記ですが、改善したようです。ただ空の部分はかなり濃くなっています。

事例1 結果5
Factor of mixing adjustment amout: 1.0
Columns width 0
Number of Y Dividing zone: 100

 ただ、やや濃いようですので、薄くしてみました。

事例1 結果6
Factor of mixing adjustment amout: 0.8
Columns width 0
Number of Y Dividing zone: 100

 まずまずなようなので、補正領域を拡大してみました。それが下図です。

事例1 結果7
補正領域 2450-2650
その他パラメータは結果6に同じ

 このように部分部分によって適正なパラメータやサンプリング領域は異なりますので、うまくいった部分をパッチワークのように集めて、補正をかけることになります。この試行錯誤に結構時間がとられます。

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