省型旧形国電の残影を求めて

戦前型旧形国電および鉄道と変褪色フィルム写真を中心とした写真補正編集の話題を扱います。他のサイトでは得られない、筆者独自開発の写真補正ツールや補正技法についても情報提供しています。写真補正技法への質問はコメント欄へどうぞ

FOSS の Raw 現像ソフトにおいて複数のレンズで同じレンズ ID が利用される問題について

 以前、ART においてタムロンのレンズがちゃんと認識されないという問題について報告したことがありました。

yasuo-ssi.hatenablog.com

 この問題は、基本的には exif データにおいて複数のメーカーのレンズで同じレンズ ID 番号が共用されていることにありました。上の記事には、正しいレンズ名が返されない場合に応急的に、別のレンズ名を割り当てるという応急処置を紹介しています。

 しかしその後、どうやら exif データを読むライブラリ exif2 のバージョン 0.28.x において一応解決策が実装されたようです。ただ、このバージョンは UTF-8 に対応していないという問題があります。従って、先日報告したように Ver. 0.28.x を Windows バイナリーに実装すると、日本語 および非ラテン文字 Windows において実行にトラブルが生じます。

 このため、ART Ver. 1.22.1.2 および darktable 4.8.0 の Windows 版バイナリでは Exif2 の UTF-8 に対応した最新バージョン 0.27.7 を使わざるを得ず、この問題が解決していません。なお、RawTherapee に関しては昨年末にアップデートされているので、おそらく未だ 0.27.x を使っていると思われます。

 ART に関しては応急処置を紹介しておきましたが、この問題は根本的には、Exif2 Ver. 0.28.x が UTF-8 に対応しない限り解決しないので、この点ご留意ください。但し、Linux 版バイナリーは Exif2 を0.28.x にアップデートできればこの問題は解決するはずです。

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[参考記事]

discuss.pixls.us