省型旧形国電の残影を求めて

戦前型旧形国電および鉄道と変褪色フィルム写真を中心とした写真補正編集の話題を扱います。他のサイトでは得られない、筆者独自開発の写真補正ツールや補正技法についても情報提供しています。写真補正技法への質問はコメント欄へどうぞ

ART / RawTherapee 機能紹介 - メタデータ編集

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 今回は、ART / RawTherapeeにおけるメタデータ編集機能に関して紹介します。メタデータ編集機能に関して、RawTherapee本家と大きく違うのはメタデータ編集エンジンにExiftoolを使っている点です。このため、RawTherapeeに比べて、編集できる余地が大きく増えています。

 そもそもメタデータ(Exifデータ、およびIPTCデータ、つまり画像ファイルに対するコメントや撮影情報データ)を編集するフリーソフトに関してですが、少なくとも日本語が扱える、GUI対応のメタデータ編集ソフトだと、扱える画像形式が限られるなど制約の大きいものばかりです。これに対してコマンドライン(CUI)対応のExiftoolは、現状、最も様々な形式のファイルを扱え、また編集できるデータの範囲も最も広いですが、コマンドラインからでしか扱えず、コンピュータに詳しくない方にはちょっとハードルが高いのが難点です。

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 これに対して、Exiftoolを使いやすいようにGUI化するツール(GUIフロントエンドソフト)も存在しますが、いずれも海外製で日本語データ(UTF8)を扱うのに難があります。

 ARTの良い点は、ARTのメタデータ編集機能のエンジンとしてExiftoolを使っているため、Exiftoolの日本語対応フロントエンドソフトとして使えるという点です。

 以下、本家とARTのダイアログの違いを比較します。

Exifデータ

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Exifデータダイアログ

 ダイアログの形式が若干違いますが、Exifデータの閲覧に関しては両者に機能差はありません。しかし編集できる範囲が異なります。ARTでは編集が可能なのは、デフォルトでチェックが付く、ベーシックのすべてが編集可能です(それ以外は編集不可)。しかし、RawTherapee本家では、次の4項目しか編集できません。

 なお日本語を使う場合はImageDescriptionをcharset=Unicodeにしてください(UTF-8だと受け付けてくれません)。無効なパラメータを書きこもうとすると、受け付けません。Exifデータに無効なパラメータを指定すると、そもそも画像ファイルが読み取れなくなることがあるので、好ましい設定です。

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RawTherapeeで編集可能なExifタグ

IPTCデータ

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IPTCダイアログ

 こちらはARTでどれほど編集可能な項目が増えているか自明です。

 なお、メタデータ編集で項目を編集しても、オリジナル画像ファイルのメタデータが変更されるわけではありません。あくまでも、この情報を基に出力した画像ファイルのメタデータがオリジナル画像のメタデータから変更されるという点にご注意ください。

 ただ、ここで編集した内容は現像設定ファイル(サイドカーファイル)に保存されるので、再びオリジナルファイルを開いたときに変更された内容はそのまま出てきますが、決してオリジナル画像ファイルのメタデータが変更されているわけではないので誤解のありませんように。

 なお、Linux版の場合ExiftoolとARTは別々にインストールしなければなりませので、ARTとExiftoolのバージョンの不整合があると、Raw画像の読み込みに支障が起こる場合があります。Windows版ではARTインストールの際に、ExiftoolもARTのディレクトリ内にインストールされますので、問題は起こりません。