このページでは、今まで黄変ネガ写真補正 Bチャンネル再建法 に関して寄せられた質問に関して、主要なものを掲載します。今後、更に質問が寄せられましたら、このページに内容を追加していきます。
■ 遠景補正レイヤーの位置づけがよく分からない
端的に言うと、2022年7月のバージョンアップ以降は、必ずしも遠景に使わなければならないわけではありません。画像に応じて効果があるようなら使ってください。
基本的には遠景補正レイヤーは近景補正レイヤーにガンマ補正をかけて明るさを明るくしたレイヤーです。したがって、このレイヤーをBチャンネルの再構成に使うと、より青みが増すことになります。一般的には、近景より遠景(および空)のほうが青みが増しますので、この部分を担当させるために設置しているレイヤーです。
しかし、2022年7月のバージョンアップから、近景補正レイヤーに対して、元画像のピクセルが近景補正レイヤーより、より青い(B値がより高い)場合、補正レイヤーのピクセルを無効にして元画像のピクセルを活かすマスクをデフォルトでかけるようにしています。このため、元画像のダメージが比較的軽いケースでは、遠景補正レイヤーを使わないほうが良いケースが出てきています(遠景補正レイヤーであってもB値へのG値の影響があるので)。但し、元画像のダメージが大きい場合(空などで黄色い変色が激しい場合)は、依然として、遠景補正レイヤーを使ったほうが良い場合が多いと思います。
したがって、遠景補正レイヤーをBチャンネルの再構成に使うか使わないかは、画像ごとに、オン/オフしてみて、効果を確認してから決定してください。
■ マニュアルの(5-3)で紹介されているサンプルにおける、遠景補正レイヤーのマスク編集で、車両の車体の一部にマスクを白抜きしている部分がある理由が分からない
上で述べたように、遠景補正レイヤーは近景補正レイヤーの青みを強くしたレイヤーです。マニュアル(5-3)の事例では、通常なら車体も含めて、近景をすべて黒で塗りつぶすところですが、このケースでは、車体の青い部分の青みを強くしたいので、遠景だけではなく、車体の青い部分もマスクを白抜きにして、遠景補正レイヤーを活かすようにしています。