省型旧形国電の残影を求めて

戦前型旧形国電および鉄道と変褪色フィルム写真を中心とした写真補正編集の話題を扱います。他のサイトでは得られない、筆者独自開発の写真補正ツールや補正技法についても情報提供しています。写真補正技法への質問はコメント欄へどうぞ

東北本線で転用されている E531系 3000番台 トップナンバー

 こちらは 2015 年に増備された E531系3000番台のトップナンバー(K551編成)です。この系列は、茨城県北部で運用されていた 415系 1500番台の置き換えを目的に作られた、準耐寒耐雪構造で作られたグループで、閑散地区での運用と、首都圏での付属編成としての利用を考慮して全車5輌付属編成として製造されたようです。

 なお、2018年に黒磯駅の交直流地上切替え装置廃止に伴い、黒磯駅構内が直流化され、それまで仙台電車区の E701系などで運用されていた新白河ー黒磯間に本系列が転用されることになりました。それまで2両のワンマンカーで運用されていたものが、本系列が入ることで5両編成、運転士+車掌の二人体制となりました。そのためか2018年3月のダイヤ改正では、それまで日中1時間に1本運転されていたものが2時間に1本と大幅運転本数削減になったようです。新白河ー黒磯間は20分強ですので、E701系時代は新白河まで来たついでに黒磯まで足を伸ばせば良かったものが、わざわざ E531系を送り込み、二人乗務体制となることになり、運用コスト上昇分本数大幅削減となったものと思われます。なお、現在 3000代は東京口への増結運用はなく、常磐線北部、水戸線東北線の運用に限定されているようです。

 さらに2020年にはこの区間ワンマン運転化に伴い、安全確認カメラやホーム検知装置追加の改造が行われました。ただ、写真を撮ったときは、ワンマン運転になったとはいえ、日中は検札や車内清算のため車掌が乗務しているようでした。おそらく早朝夜間は完全に運転士だけになるのではないかと思われます。

 なお、黒磯ー小山間は営業運用がなく、回送のみとなっているようですが、もったいないです。

 

クハE530-5001 (水カツ) 2023.3 新白河 (北寄り/奇数向き)
ロングシート

同上

 こちらはロングシートのクハE530-5001です。常磐線で付属編成として入るときは、いわき寄りに連結される増結の一番東京寄りにくる車両ですが、水戸線経由で東北線に入ると逆になります。

 

モハE530-4001 (水カツ) 2023.3 新白河
ロングシート

 その次位に就くモハE530-4001です。ところで、この車の場合第1、第2エンドが黒磯寄りになっています。これは常磐線では下り寄りになるということですが.... 東海道線を基準に考えると、上りが第1,2エンド、下りが第3,4エンドになりますが、常磐線は東京より東になるので、上りが第3,4エンド、下りが第1,2エンドと、逆になります。それが東北線では再度逆転ということになります。

モハE531-3001 (水カツ) 2023.3 新白河
セミクロスシート

同上

 この車からセミクロスシートになります。

サハE531-3001 (水カツ) 2023.3 新白河
セミクロスシート

 その次はサハです。本車もセミクロスシートです。

総合車両製作所の製造シール

 総合車両製作所横浜事業所の製造シールです。元の東急車両です。平成27年=2015年製ですね。

クハE531-4001 (水カツ) 2023.3 新白河 (南寄り / 奇数向き)
セミクロスシート

クハE531-4001 (水カツ) 2023.3 黒磯

 一番黒磯寄りのクハE531-4001です。常磐線では一番下り向きになるはずです。

 なお、現在の運用ですが、大半が新白河で分断されていますが、朝の上り初電のみ白河発となっています。

 

本編成の車歴です。

 2015 総合車両製作所横浜製造 → 2015.10 使用開始 水カツ → 現在に至る