省型旧形国電の残影を求めて

戦前型旧形国電および鉄道と変褪色フィルム写真を中心とした写真補正編集の話題を扱います。他のサイトでは得られない、筆者独自開発の写真補正ツールや補正技法についても情報提供しています。写真補正技法への質問はコメント欄へどうぞ

10年以上前の古い技術を使った Kodak ブランドのカメラが日本市場を席捲

 アメリカのカメラ批評などを掲載している PetaPixel でこんな記事が...

petapixel.com

訳すと「10年以上前の技術を使った Kodak カメラが日本の他のカメラの売り上げを圧倒」

 そもそも今も売られている Kodak ブランドのカメラは、Kodak が生産しているのではなく、Kodak のブランドライセンス事業として、JK imaging が製造販売しているカメラにブランド名をライセンスしているということですが、その 10 年以上前の技術を使った、Kodak ブランドの 3 機種が BCN+R のカメラ売り上げトップ10にランキングしており、日本のコンパクトカメラ市場でトップのシェアを占めている、ということが記事になっています。

 そのうち売り上げトップの FZ55 は、センサーサイズは16Mピクセル、広角端が 28 mm の 5 倍ズームで小型で安価で 2010年代初期の Sony の CyberShot にそっくりであり、その低価格からその当時の古い技術が使われていると思われる、と指摘しています。

 結局その理由は、他の日本のメーカーがコンパクトカメラ市場から撤退し、高級ミラーレスカメラにシフトしている一方で、依然取り扱いが容易で軽量なカメラへの需要が残っており、特に TikTok を中心とした SNS がこのようなカメラへの需要を後押ししており、その空白域に、これらのカメラがうまくマッチした、と分析しています。

 そして、富士フィルムの X100VI やリコーの GR III への人気と同列であるが、これらの Kodak ブランドカメラは、それらへのエントリーの最も容易な機種として人気を集めていると結論付けています。

 

 今日本のカメラメーカーは猫も杓子も高級路線に走っていて、とにかく価格を上げることばかり考えていますが (しかも価格を上げるために、闇雲に重厚長大路線に皆走っているように思われますが)、もうちょっと多様化の道を考えるべきではないのでしょうか?

 

 あるいは円安で購買力のなくなった日本のカメラ市場の末期症状状態を表している、ということなのでしょうか...