省型旧型国電の残影を求めて

戦前型旧型国電および鉄道と変褪色フィルム写真を中心とした写真補正編集の話題を扱います。写真補正技法への質問はコメント欄へどうぞ

サハ57058 岡オカ (1975.8) 蔵出し画像

 写真のネガスキャンや補正の話ばかりでしたが、久しぶりに旧型国電の写真を掲載します。

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サハ57058 (岡オカ)

 

 かつて、岡山ローカルに使われていた戦前型旧型国電の基本編成は、Mc T T Mc という編成で、Mcには主に京阪神緩行線から都落ちしてきたクモハ51が使われていましたが、間にTが挟まっていたため、戦前型サハの宝庫でした。サハは電動車とは異なり、関東出身が多く、中には関東→阪和線→岡山という経歴を経た車両もありましたが、ダイレクトに岡山に配転になったものもありました。本車は1982年に鉄道史資料保存会から出版された『関西国電50年』に記載がないので、ダイレクトに岡山に来た車両と思われます。

 窓配置を見ると、通常のサハ57とは異なる特異な配置になっているのが見て取れると思います。これはもともと京浜東北線用として製作されたサロハ56の格下げ車です。当初の配置区は東カマか東モセであったと思われます。このグループは1948年頃、全車常磐線に転用されたようです*1。このグループで最後まで残った車両は大糸線のサハ57402でしたが、トイレ付改造を受けなかった車両では本車が最後でした。

 本車の車歴は分かる範囲では、1933.12.28 大宮工場製造 (サロハ56011) 東鉄配属... 1943.7.9 東鉄所属 サハ57058へ改造 (大井工機部) ... (1948年頃東マトへ転属?) ...1958.9 東マト→東チタ、1959.8 東チタ→千ツヌ 、1966.12.19 千ツヌ→岡オカ 1976.10.14 岡オカ 廃車 となっています。

 なお、岡山には当時同型車が、57052, 57, 59と在籍しており、他車は1976.9.11に廃車になっています。

 なお、この写真も黄変補正を掛けていますが、オリジナルは以下のような写真でした。上の補正写真は、Bチャンネル再建法による基本補正およびシャープネスのみ掛けています。

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*1:三好好三, 2014,『京浜東北線100年の軌跡』,JTBパブリッシング, p167、および、弓削進, 1955,「国電地図とうきょう」『鉄道ピクトリアル』No44-46における、1955年頃、常磐線に旧サロハ56が全車そろっていたという記述より