先日 Windows に関して、ImageJのインストール方法について説明を掲載しましたが、今回はLinux (Ubuntu) におけるインストールを説明します。
当然ながら Linux においてもまず Java 実行環境 (JRE) のインストールが必要になります。但し、FijiのインストーラーでJREを含んだバージョンを使用する場合は、別途JREをインストールする必要はありません。
因みに、JREをUbuntuのパッケージ管理システム apt を使ってインストールする方法は下記をご覧ください。
www.digitalocean.com JDKのインストールまでは必要ありません。
次に、ImageJのダウンロードサイトに移ります。以前は、aptを使って簡単にインストールできたようですが、メンテナーがいなくなって、aptを使ったインストールはできなくなりました。従って基本はWindowsと同じ方法でインストールします。
そして以下の画面の
Linuxマークの64bit (もしOSが64bitなら) をクリックしてダウンロードを開始します。
するとおそらくホームディレクトリの下のダウンロードディレクトリに fiji-linux64.zip ファイルがダウンロードされています。
このファイルをダブルクリックするとアーカイブマネージャで開かれます。そこでホームディレクトリの下の programs ディレクトリを開き、Fiji.appディレクトリを programs ディレクトリにドラッグしてコピーします。
このディレクトリにある実行ファイル (ImageJ-linux64) をダブルクリックするとすぐ実行できます。
なお、ImageJは頻繁にアップデートがあるので、スーパーユーザ (管理者アカウント) でないと書き込みができないディレクトリ (/usr/opt など) には置くべきではありません(aptで管理できれば考えなくても良い問題ですが)。
なお、私の環境の場合、ImageJを実行すると非常に表示が小さくなってしまい、メニュー等が良く読み取れません。いろいろやったのですが、 一つは、ImageJを実行するときに、画面の解像度を落とすという方法、もう一つはEdit → Options → Appearance → GUI scaleをいじる方法があります。
なお、GNOMEのディスプレイ調整で解像度を落としても、Windowsのようにぼやけた感じにならないのは流石です。
なお ImageJ はJREさえあれば、Linux, Unix いずれでも実行できるはずです。
なお、起動リンク (desktopファイル) の作成法は、以下をご参照ください。
因みに、ImageJ のメニュー等のフォントですが、今一つ気に入らなくても変更できません。これは Java の Gtk への対応の問題だということで、何年も前から未解決のまま残されているようです。またアンチエイリアスも効かないようです。
またメニューについて、以下の情報もご参照ください。
なお、Ubuntuはソフトウェアセンターから非常に簡単にGIMPもインストールできますので、画像ファイル編集環境が簡単にそろいます。また WindowsのNTSCファイル領域のアクセスも問題がありませんし、Ubuntu自体がWindowsに比べて軽いので、例えばマシンが非力で画像編集が重い、とお悩みの方は、ストレージディスクの一部のパーティションを空けてUbuntuをインストールし、Windowsとデュアルブート体制にして、画像編集はUbuntuから行う、ということも考えられてはいかがでしょうか。しかもOSもアプリも無料です。
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[追記]
現在 Fiji は flatpakを使ったインストールが試験的にサポートされています。
詳細は以下のリンクをご覧ください。
なお、Flatpak を使って FIji をインストールした場合、本体がインストールされるディレクトリは、 /var/lib/flatpak/app/sc.fiji.fiji/x86_64/master/**************************/files/fiji/ 以下になりますが ( ************************** の部分はPCごとに異なるものと思われます)、プラグインを入れるディレクトリは ~/.var/app/sc.fiji.fiji/data/plugins/ に、また 起動リンク (desktop) ファイルの場所は、~/.var/app/sc.fiji.fiji/data/ になります。ご注意ください。