前回、ARTで使うための OpenColorIOのインストール方法について説明しましたが、ARTのホームページで、OpenColorIOの ociomakeclf.exe のバイナリーファイル (Windows & Linux) がダウンロードできるようになりました。
上のページの下の方の Downloads からダウンロードして下さい。
これで、苦労してインストールしなくても、ARTのLUT新機能が使えるようになります! なお、既に述べているように、このツールはコマンドラインから使用するツールですのでご注意ください。ダウンロードして、自分の分かりやすいディレクトリにコピーしたら、コマンドプロンプトから起動してください。
使い方、およびサポートフォーマットに関しては以下のページをご覧ください。
なお、ociomakeclf.exe の使い方ですが、基本的には、コマンドラインから、
ociomakeclf 変換元LUTファイル名 変換先LUTファイル名.clf --csc 変換元色空間名
と打ちます。 --csc オプションをつけないと変換元LUTの色空間がそのまま変換先に引き継がれてしまうので、ARTで使用するには適しません。
また、変換元として指定できる色空間名は下記の通りです。
ACEScct
ACEScc
ACEScg
ACESproxy10i
ADX10
ADX16
ARRI_ALEXA-LOGC-EI800-AWG
CANON_CLOG2-CGAMUT
CANON_CLOG3-CGAMUT
PANASONIC_VLOG-VGAMUT
RED_REDLOGFILM-RWG
RED_LOG3G10-RWG
SONY_SLOG3-SGAMUT3
SONY_SLOG3-SGAMUT3.CINE
SONY_SLOG3-SGAMUT3-VENICE
SONY_SLOG3-SGAMUT3.CINE-VENICE
なお、Raw現像ソフト等で利用できる cube形式のファイルも公開されていますが、それらはsRGBやAdobe RGB等を前提としている可能性が高く、かつ以上の変換オプションにこれらの色空間が見当たりませんので、物理的にclf形式に変換できても ART (ACES 2065-1 に設定する必要) で使用するには不適かと思います。それらについては、ImageMagic 等別ソフトを使って HaldCLUTに変換するのが良いと思います。
これについては、以下をご覧ください。