pixls.us のオンラインディスカッションを見ていたらちょっと面白いスレッドが立っていました。
紫外線による露光過多でクリップした画像をどうやって補正したらよいか、という話題です。
問題提起者によると、コロンビアのロスネバドス国立公園の標高5000m近い場所で花の蜜を吸うハチドリの写真を撮ったところ、現地で人の目には紫色一色に見えた花びらの色が、白っぽくなってしまったというのです。
darktable 上でヒストグラムやベクトルスコープをつかって確認すると、どうやら標高も高いこともあって、紫外線のため、sRGBのハイライトの上限を超えて色がクリップしたため白っぽくなったらしいとのこと。これをどうやって Raw 現像ソフトを使って、元の色を回復させることができるか、という問題提起です。
様々な参加者が、darktable, ART, RawTherapee, Filmlator などを使って紫色の回復を図っていますが、ハイライトクリップの処理の参考になるのではないでしょうか。興味のある方はご覧ください。
しかし、紫外線によってハイライトクリップが起こる、ということがあるんですね。あるいは私たちが日常撮っている写真でも、太陽光が強い場合、見た目では色が濃いはずなのに、白っぽく写ってしまうというような場合は、同様なことが起こっているのかもしれません。
デジタルカメラでは UV フィルターは不要ともいわれるようですが、それはローパスフィルターを通しているためのようです。ということは最近のローパスフィルターレスのデジタルカメラではやはり UV フィルターは必須ということではないでしょうか。但しこの写真はローパスフィルター付きの EOS R6 で撮られているようなのですが... そもそもデジタルカメラ UV フィルター不要論も疑う必要があるかもしれません。