さて、NX Studioを使って画像処理エンジンの違いをいろいろ検討してきましたが、次は夕焼けの写真を扱ってみます。なお、夕焼けを撮る時にカメラでオートホワイトバランスを使うと、色被りを取ろうとするので白っぽくなってしまいます。そこで晴天に設定しています。カメラはD3200です。
まず、Expeed3相当と6相当の違いです。
6相当の方が明るいところは明るく、暗いところはより沈み込みコントラストがより出ています。赤みは3相当の方がより強いようです。
次はExpeed3相当と RawTherapee + Adobe Standardです。
最明部はほぼ両者同じです。Adobe Standardは空の方の暗い部分はより暗くなっていますが、ネット上では分かりにくいかもしれませんが、陸地の沈み込みはやや浮いています。
ヒストグラムでも確認してみます。
ヒストグラムですが、かなり偏っているので分かりにくいですが、Expeed6が明るい部分が一番明るく、暗い部分は暗いのははっきりしています。もっともコントラストが高くなっています。それに対してコントラストが弱いのはAdobe Standardで、ニュートラルに似ています。最暗部の沈み込みが最も弱いです。中間がExpeed3です。
なおAdobe Standardはハイライト域でBとG値の差が少ない傾向にあります。またシャドウ域でのRの値は他より高めですが、見た目では彩度が非常に低いので、その特徴はよく分かりません。Expeed3はハイライト域で、BとRの差が大きく最も赤みが強くなっています。
それなりにヒストグラムの差は大きいと思われますが、分布が極端なため見た目ではそこまで差があるようには見えません。コントラストやグラデーションの差、およびExpeed3が赤みが強め、程度しか見た目上は分かりません。とはいえ、Adobe Standardのハイライト域でのBとGの差が少なめという特徴は青空と共通のようです(但しBとGの値の高さは逆転)。
明るい空のグラデーションに限って言うと、もっともコントラストが高いのがExpeed6, 次が Adobe Standard、そしてExpeed3の順です。
どれが適切なのかは難しく、完全に好みの問題になります。また見ているデバイスで結構違って見えそうですので、さらに判断は困難になります。