省型旧形国電の残影を求めて

戦前型旧形国電および鉄道と変褪色フィルム写真を中心とした写真補正編集の話題を扱います。他のサイトでは得られない、筆者独自開発の写真補正ツールや補正技法についても情報提供しています。写真補正技法への質問はコメント欄へどうぞ

御殿場線 旧形国電 電車運用図表 (1977)

 既に身延線の旧形国電電車運用図表は公開していますが、やはり同時に沼津機関区から頂いた青焼きから、御殿場線の運用図表を掲載します。やはり元の青焼きが読みづらいので、原図から改めて書き起こしました。

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御殿場線電車運用図

 沼津機関区の御殿場線73系運用はすべて4輌で、それを2つつないだ最大8両の列車が運行されていました。上の図で青線が73系の運用です。御殿場線の73系の特徴としてはトイレ付きのサハ78が入っていたことで、これは他には呉線用の73だけだったと思います。また御殿場線のクモハ73に関してはかなり頻繁な入替がありました。当初は常磐線など関東から捻出してきた車輛を集めてきたようですが、身延線用にクモハ60を捻出するために、関西から身延線用のクモハ51とともにクモハ73も入ってきて、それを契機に関西からより状態の良い (全金属車など) クモハ73をいれて、半鋼製車、検査期限切れの近いクモハ73と置き換えることが繰り返されたようです。

 他に南フナ113系の乗り入れが濃緑色で、小田急からの乗り入れが赤で入っています。水色は試運転のスジです。御殿場線内から小田原へ直通する列車もありました。今は、8両編成などは到底考えられず2-3輌で運転されていると思いますし、東京直通列車もなくなってしまいましたが、御殿場-沼津間に関しては平均30分に1本程度運転されているようで、利便性は大幅に向上しているようです。国府津口も、当時のダイヤだと日中1時間半強ほど間隔が開くときがありますが、現在は最長でも1時間になっています。

 なお、御殿場線の73系は、1979年10月 115系の投入で終焉を迎えました。たしか中央東線用にPS-23付きの115系を新製投入して、捻出された800番台低屋根車が御殿場にやってきたように記憶しています。

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御殿場線 クモハ73 (関西仕様の全金属改造車) 国府津駅

 運用番号が69なので、630M→633Mで折り返すところですね。

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 以下のページに、旧形国電時代の沼津区の所属車輛の変遷(1970~79)を書いておきました。併せてご参照ください。

yasuo-ssi.hatenablog.com