省型旧形国電の残影を求めて

戦前型旧形国電および鉄道と変褪色フィルム写真を中心とした写真補正編集の話題を扱います。他のサイトでは得られない、筆者独自開発の写真補正ツールや補正技法についても情報提供しています。写真補正技法への質問はコメント欄へどうぞ

GIMP

現像失敗モノクロフィルム写真のデジタル救済の試み

手持ちの写真で現像処理に失敗した写真があります。これをデジタル的に救済できないかと考えて、まずまずの結果が得られたので、その補正過程を公表したいと思います。 まず現像に失敗したオリジナル画像です。 オリジナル画像 現像タンクの中でフィルムのリ…

GIMP 写真補正テクニック / モノクロネガフィルム画像のほこり取りを行う

先日拙作のツールとGIMPを使ったデジタル化したモノクロネガフィルム画像のカビ取りの方法について書きましたが、本当はその前にGIMPでの写真編集作業に慣れていない方に向けて、一般的なGIMPでのほこり取りについて解説したほうが良かったように思います。…

GチャンネルへのRチャンネルのミキシングは様々なフィルムスキャン画像の色被り補正に使える!?

先日、マゼンタがかったネガフィルムスキャン画像の補正にチャンネルミキサーを使ってGチャンネルにRチャンネルの情報をミックスすると、結構補正ができるという記事を書きました。 ところが、どうやら微妙なマゼンタ被りに限らず、様々なフィルムスキャン画…

モノクロフィルム・デジタル化画像のデジタルカビ取り補修方法

[おしらせ] この記事には、ツールのバージョンアップに対応した、以下の改訂版があります。 yasuo-ssi.hatenablog.com ------------ すでにカラーポジフィルムをスキャンした画像のカビ取り補修の方法については以下のページに公開しています。 yasuo-ssi.ha…

マゼンタ (紫) がかったネガフィルムスキャン画像の補正

ネガカラーフィルムをスキャナでスキャンすると、フィルム、フィルムスキャナやドライバによっても異なりますが、全体にマゼンタ(紫)がかることがあります。以下のページでもそのような現象に出会って困っていると書かれておられる方がいるので、これはある…

GIMP 2.10.30がリリース

GIMP 2.10.30が12/21にリリースされたようです。当初19日公開予定だったものが2日ほど遅れたようです。そのためダウンロードページの公開日は2021.12.19付けとなっています。 www.gimp.org 大きな点としては、AVIF, HEIF, PSD, DDS, RGBE および PBMファイル…

決定版! 不均等黄変・褪色ネガ写真のデジタル補正術 (6-2) (2021.12バージョン)

お知らせ この記事には、以下の改訂版(2023.2)があります。 yasuo-ssi.hatenablog.com ------- 本記事は 2021年12月に改訂した新バージョンです。いろいろな情報を追加で盛り込んだ結果分かりにくくなってしまいましたので、整理しなおしました。なお改訂前…

決定版! 不均等黄変・褪色ネガ写真のデジタル補正術 (5-1) (2021.12バージョン)

お知らせ [2022.7] 当記事には、以下に2022.7.28公開のハイブリッド補正対応版補正ツールに対応した、新たな改訂版があります。ハイブリッド補正版を使われる方は以下の改訂版からプログラムのダウンロードを行ってください。 yasuo-ssi.hatenablog.com ーーーー…

決定版! 不均等黄変・褪色ネガ写真のデジタル補正術 (5-2) (2021.12バージョン)

お知らせ [2022.7] 2022.7.28にハイブリッド・アルゴリズムを実装した新しいImageJ用プラグインを公開しました。それに対応した説明は以下のページをご参照ください。 yasuo-ssi.hatenablog.com [2021.12] 当記事は、2021年12月にアップデートした、ImageJ用…

Bチャンネル再建法プラグインバージョンアップ (2021.12)

ほぼ補正方法が固まってしばらくバージョンアップしていなかった、不均等黄変ネガ写真ファイルを補正するBチャンネル補正法 ImageJ用プラグインを、久しぶりにバージョンアップします。 バージョンアップ内容は下記の通りです。 1. バックグラウンド補正レイ…

G'MICで、AIによるノイズ低減モジュールが搭載されたようです

先日AIを使った話題となっている市販のノイズ低減ソフトウェアについて情報紹介しましたが、フリーソフトウェアでも、GIMPのプラグインソフトウェアであるG'MICで、AIによるノイズ低減モジュールが今月 (11/9) 搭載されたようです。情報は以下にあります。 d…

GIMP 開発版 2.99.8リリース

GIMPの公式サイトを覗いてみたところ、10.20に次期 3.00に向けた、2.99.8がリリースされたようです。 www.gimp.org 改良事項としてClone-type(スタンプで描画)が複数のレイヤーで実行できるようになったこと、Windowsでファイル入力元がより広い範囲から選べ…

GIMP 2.10.28がリリース

GIMP安定版、2.10.28が18日にリリースされたようです。 www.gimp.org 大きな機能追加はなく、大半はバグ修正ということです。

決定版! 不均等黄変・褪色ネガ写真のデジタル補正術・チュートリアルビデオ

不均等黄変ネガ写真のBチャンネル再建法による補正術に関する解説ページを開設していますが、分かりにくいと感じられる方もおられるようです。たしかに、徐々にアイディアを膨らませて、解説もどんどん旅館の増築のように増やしていますので、マニュアルとし…

汎用色チャンネル再構成ツール 公開

[お知らせ] 本ツールの 32-bit 画像ならびに ImageJ Ver. 1.54 (2023.7以降自動アップデート開始) 対応バージョンを以下に公開しております。今後は、以下のページにあるバージョンをダウンロードしてください。 yasuo-ssi.hatenablog.com------------------…

ImageJ対応 相対RGB色マスク画像作成ツール 新バージョン公開 (輝度マスク作成機能追加)

[本ツールの最新マニュアル] 本ツールの最新マニュアル (2023.7) は以下にあります。最新版 (0.52) のダウンロードも可能です。 yasuo-ssi.hatenablog.com お知らせ (2022.8) 本ツールのユーザインターフェース改善バージョンアップ版(Ver. 0.25)を以下に公…

蔵出し画像 福塩線 クモハ51053 (1977年3月)

先日GIMPのスクリーンモードの活用法が分かりましたので、再び同様な条件(逆光による露光不足)の写真を補正してお出しします。福塩線のクモハ51053です。 クモハ51053 (岡フチ) このような条件の写真の補正には、RawTherapeeの「CIE色の見えモデル2002」より…

GIMP 写真補正テクニック / レイヤーモード: スクリーン - 粒子の荒れを抑えて画像を明るくできる

Akkana Peck氏の "Beginning GIMP: from Novice to Professional" というGIMPの入門書が良さそうなので入手しました。Apressという、コンピュータ解説書を中心に出しているアメリカの出版社から出ていたものですが、既に絶版になっています。そこで中古をAma…

GIMP / Python Tips: 現在アクティブなimageやdrawableを取得する

GIMPのPython-fuで、現在アクティブなimageオブジェクト (GIMPにおけるimageとは、ほぼ画像ファイルのことを指す) をどうやって取得したらよいでしょうか? つまり、複数のimage つまり画像ファイルが読み込まれている状態で、現在アクティブなimageオブジェ…

不均等黄変ネガ写真補正技法総覧 - そもそもレイヤー編集って何?

今、不均等に黄変したネガ写真を前にして、写真のデジタル補正の経験もほとんどないのに、どうやって補正したらよいだろうと途方に暮れている方もいらっしゃると思います。この連載記事ではレイヤー編集について分かっていることを前提として書いてきました…

決定版! 不均等黄変・褪色ネガ写真のデジタル補正術 (5-3) (2021.6 GIMP用RGB合成プラグイン対応)

この記事には、下記に改訂版があります yasuo-ssi.hatenablog.com 目次 1. 本連載記事の概要 2. 今まで紹介されてきた経年劣化による変褪色写真の補正術 3. 写真補正の原理 4. Bチャンネル再建法による不均等黄変・褪色ネガ写真補正の方法 5-1. 具体的な補正…

その他のGIMP用プラグインもアップデート

一昨日、可視レイヤー直接エクスポートプラグインをバージョンアップしましたが、他の、GIMPを便利にプロジェクトの自作2本のプラグインもアップデートしました。既存のページのリンク先ファイルを変更していますので、そこからダウンロードして下さい。 yas…

不均等黄変ネガ写真補正技法総覧 - 画像情報や色域指定を活用したマスクを使ったローカル補正法

画像情報や色域指定を活用したマスクを作って変色部分の補正範囲を指定し、それに対して局所的(ローカル)に色彩補正機能を適用することで変色部分を補正します。マニュアル補正法とは異なり、マニュアルではなく、画像情報等を活用して範囲を指定するので補…

GIMP用 可視レイヤー直接エクスポートプラグイン バージョンアップ

2021.2.26に公開した、可視レイヤー直接エクスポートプラグインをバージョンアップしました。既存のページのリンク先ファイルを変更していますので、そこからダウンロードして下さい。 yasuo-ssi.hatenablog.com なお、バージョンアップ内容は以下の通りです…

Bチャンネル再建法 チャンネル合成 サポートGIMP用プラグイン

久しぶりにGIMP用のプラグインを公開します。今回はGIMPで黄変ネガフィルム写真をBチャンネル再建法を使って再建する際に便利なプラグインです。既にImageJで作成した素材ファイルを一気に読み込み、マスクまでかけるプラグインは公開していますが、今回は、…

不均等黄変ネガ写真補正技法総覧 - 明度ゾーン別補正編

フォトレタッチソフト等では、明るさのゾーンごとに色の調整をできる機能を持っているものがあります。不均等黄変が特定の明るさのゾーンに限られている場合、例えば、空の部分だけ黄変がみられるようなケースでは、このような調整機能が有効な場合がありま…

不均等黄変ネガ写真補正技法総覧 - マニュアル色塗り補正法

マニュアル色塗り補正法は、変色した範囲に対し、マニュアルで色を塗ったり、マニュアルで範囲を指定して色を変換させたりしてローカル(局所的)に補正する方法です。変色範囲が広かったり、形が複雑だと膨大な手間と時間がかかります。また補正範囲と非補正…

不均等黄変ネガ写真補正技法総覧 - グローバル補正編

当サイトでは不均等黄変ネガカラー写真について主としてBチャンネル再建法を中心に技法についてお伝えしてきましたが、ここでそれ以外の技法を含めて整理してみたいと思います。事例については、他サイトの事例へのリンクも含め紹介していきます。まずはグロ…

画像ファイルの色数をどうカウントするか

ここ最近、補正の結果に対して画像の色数をお示ししていますが、画像ファイルの色数のカウントは簡単そうに見えて実は意外に難しいです。そもそも画像の色数をカウントするツールが意外にありません。Raw現像ソフトである、RawTherapeeもdarktableも、ファイ…

選択範囲を新規レイヤーとして複写, 切り抜くプラグイン - GIMPを便利に! プロジェクト

以前、ドイツの方が作成した選択範囲を新規レイヤーとしてコピーするプラグインを紹介し、その日本語化の仕方もご紹介しました。内容的にはその時紹介したプラグインとかぶりますが、今回、ロシア(おそらく)の方が作った同機能の別のプラグインを発見しまし…