省型旧形国電の残影を求めて

戦前型旧形国電および鉄道と変褪色フィルム写真を中心とした写真補正編集の話題を扱います。他のサイトでは得られない、筆者独自開発の写真補正ツールや補正技法についても情報提供しています。写真補正技法への質問はコメント欄へどうぞ

2021-01-01から1年間の記事一覧

ART / RawTherapee 機能紹介 - トーンイコライザ

トーンイコライザもやはりRawTherapee5.8に登載されていない機能です。因みに、これはdarktableで先行して採用されていて、darktableのシーン参照ワークフローではトーンカーブの代わりに、フィルミックRGBやトーンイコライザを使うことを推奨しています。い…

ART / RawTherapee 機能紹介 - 対数トーンマッピング

[お知らせ] 本記事は、2022.12に一部記述(トーンマッピングを使った割り付けをめぐる ART とdarktable の差に関する情報)を補訂しました。 ------------ ARTの対数トーンマッピング(log tone mapping / 露出タブにあり)も、RawTherapee本家5.8には搭載されて…

田園風景 - Expeed3 /6 / Adobe Standard 相当処理の違い

さて、先日芝生の緑における Expeed3 /6 / Adobe Standard の違いを見ましたが、緑のある風景ではどうでしょう。という訳で簡単に結果を見ていきます。カメラはNikon D3200です。 NX Studio Expeed3互換 NX Studio Expeed6相当 NX Studioで、最新のピクチャ…

芝生の緑 - Expeed3 /6 / Adobe Standard 相当処理の違い

先日D5500のRawファイルを使って、水田の緑の各処理の違いを比較検討しました。今回はD3200のRawファイルを使って、芝生の緑の処理の違いを比較検討します。要はExpeed3の植物の緑表現を検証しようという訳です。この前の検証では、青空に関しては、Expeed3…

冬の森林 - Expeed3 / 6 / Adobe Standard 処理比較

今まで、NX Studioのピクチャーコントロールを変えた処理と、Adobe Standardを使った処理を比較してきましたが、次は冬の森林の写真の処理を比較したいと思います。 冬の森林の写真は茶色や灰色が多く、人工物を写した写真に似ています。従ってあまり色相の…

鉄道写真の事例 - Expeed4 / 6 / Adobe Standard 処理比較

ここまで、NX StudioやAdobe Standard DCPファイルによる現像処理の比較事例をお見せしてきておりますが、今回は鉄道写真です。以前お見せした、人工物の多い食堂の室内写真でも色相の差自体は少ないのが確認されました。今回もほぼ人工物オンリーなので色相…

darkable3.4 - フィルミック RGBモジュール解説

darktableの目玉機能であるフィルミックRGBモジュールのレファレンスです。デフォルトのグラフには、緩いS字カーブが示されますが、これはトーンカーブです。但し、他の現像ソフトやフォトレタッチソフト等のトーンカーブとは異なりカーブを直接いじれません…

ART / RawTherapee 情報インデックス

[ART の最新バージョンは、 2024.4.10にリリースされた1.21.3です。また Ver.1.11 より (2021.11.30リリース) Raw読み込みエンジンがLibRawとなり、対応カメラ数は、フリーウェアRaw現像ソフト中最強となりました] [New! 2024.4] ・2024.4.10 に Ver. 1.21.3…

ART / RawTherapeeのマスク編集方法

ART / RawTherapeeには、本家5.8にはない、ローカル編集タブが追加されています。ローカル編集タブは本家5.9開発版には搭載されているようですが、5.9の安定リリース版はまだ出ていないので、先取りして搭載されています*1。 このローカル編集タブにあるモジ…

決定版! 不均等黄変・褪色ネガ写真のデジタル補正術・チュートリアルビデオ

不均等黄変ネガ写真のBチャンネル再建法による補正術に関する解説ページを開設していますが、分かりにくいと感じられる方もおられるようです。たしかに、徐々にアイディアを膨らませて、解説もどんどん旅館の増築のように増やしていますので、マニュアルとし…

ART / RawTherapeeによるネガフィルム画像のネガポジ反転編集 (付スポット除去編集の方法)

[お知らせ] ART Ver. 1.17 (2022年11月リリース) 以降、ネガフィルムモジュールが刷新されました。新しいネガフィルムモジュールの解説は以下の記事をご覧ください。なおスポット除去編集に関する当記事の記述は依然有効です。 yasuo-ssi.hatenablog.com ---…

夕焼け写真のカラー差 - Expeed3 / 6 / Adobe Standard 処理比較

さて、NX Studioを使って画像処理エンジンの違いをいろいろ検討してきましたが、次は夕焼けの写真を扱ってみます。なお、夕焼けを撮る時にカメラでオートホワイトバランスを使うと、色被りを取ろうとするので白っぽくなってしまいます。そこで晴天に設定して…

ART / RawTherapeeの日本語ファイル大半を訳し終わりました

先日応急日本語訳を公表したART用のJapanese Languageファイルですが、未翻訳の部分の大半を訳し終わって公開しています。と言っても全体の2/3以上は、本家RawTherapeeのJapaneseファイルを利用させていただいて、本家とは異なる残りを翻訳しただけですが...…

埋め込みヘッドライトが残されていた新前橋区のクモハ41044 (1975.10)

今回取り上げるのは、新前橋電車区にいたクモハ41044です。更新修繕の際、ヘッドライトの大型化(250W化)が実施されているにもかかわらず、なぜか埋め込みのままだったという珍車です。実は今回取り上げる車、以前のブログで取り上げていました。 blog.goo.ne…

肌のカラー差 - Expeed4 / 6 / Adobe Standard 処理比較

Raw現像を処理エンジンを変えて検討してみるシリーズの次は、肌の色です。おそらく空の青、植物の緑と並ぶ、写真の3大自然色要素の一角です。以下のサンプルはNikon D5500で撮影しています。 肌の色 左: Expeed6相当 / 右: 4相当

室内写真のカラー差 - Expeed3 / 6 / Adobe Standard 処理比較

さて、青空と、植物の緑の処理で、NX Studioのピクチャーコントロールや、Adobe Standardとの差が結構見られましたが、他の画像ではどうでしょう。以下食堂の室内を写した何の変哲もないスナップ写真ですが、こちらで処理の違いを見てみます。 なお、Luminar…

フリーの現像ソフト ART / RawTherapeeの応急日本語化ファイル

2021.12追記 ART Ver. 1.11~12対応の日本語翻訳ファイルのアップデートに関しては、以下のページからダウンロードして下さい。 yasuo-ssi.hatenablog.com 2021.10追記 ART Ver. 1.10対応の日本語ファイルに関しては、以下のページからダウンロードして下さ…

フリーのRaw現像ソフト ART - a folk of RawTherapee

[最新版情報: ART の最新バージョンは、 2024.4.10にリリースされた1.21.3です。またRaw読み込みエンジンが2021.11アップデートのVer. 1.11より LibRaw となり、対応カメラ数は、フリーウェアRaw現像ソフト中最強となりました] ARTの特徴 ・darktable と同様…

水田のカラー差 - NX Studio Expeed4 / 6相当処理の違い

さて、今まで青空表現を中心にNX StudioのExpeed4相当処理と、6相当処理の違いを見てきましたが、今回は植物の緑を代表する、水田の表現を見ます。下に左半分が4相当、右半分が6相当の画像を掲げます。撮影はNikon D5500です。 左半分: Expeed4相当 右半分: …

Raw現像の比較検証 インデックスページ

・Nikon NX Studio を導入する (2021.8.11) ・同一のRawファイルをプロファイルを変えたりソフトを変えて現像してみると... (2021.8.15) ・darktable3.6で、NikonのRawファイルをExpeed4, 6処理に近づけてみる (2021.8.17) ・Nikon NX StudioでExpeed3, 4, 6…

高崎-横川間専用で運用されたクハニ67900 (1975.10)

こちらは信越本線、高崎-横川間専用に運用されていたクハニ67です。とはいえ原型ではなくクハ55から改造されたグループです。元々は伊東線用にクハ55から改造されたようですが、後に伊東線の新性能化および信越ローカルの電車化で新前橋に転属したようです。…

R成分の少ない青空 - NX Studioでの処理の違い

さて、先日見た青空ですが、比較的R成分が少ないように肉眼で見えましたので、Nikon D5500で撮ってみました。それをNX Studioを使い、Expeed4相当と6相当で現像してみます。 左: Expeed4相当 / 右: Expeed6相当 左: Expeed4相当 / 右: Expeed6相当 やはり、E…

カメラメーカー純正現像ソフトだとノイズ低減処理はダメというのは本当か?

Nikon純正現像ソフトをNX Studioに変えてから、いろいろと比較現像などを行っていますが、どうも最近のCapture NX-DやNX Studioは思った以上に高性能なのではないか、という気がしてきました。そこで、次は、ネットなどに書かれているカメラメーカー純正ソフ…

色収差補正 Raw現像ソフト間比較 / Nikon NX Studio, darktable, RawTherapee, Luminar3

先日、Nikon D5500のRawファイルを使い、Raw現像ソフトの間で空の色がどう異なって処理されるかを検証しました。その際、デフォルトで色収差の補正が掛かったりかからなかったりしました。 今回、Raw現像ソフトの色収差補正機能がどうなのかを調べてみます。…

Gチャンネル再建補正法 最近固まってきた定番補正手続き

ここのところ、Gチャンネルがおかしくなっている(Gチャンネルの暗部飽和を起こすとともに、全体的にマゼンタがかる画像)ファイルを立て続けに補正してきて、大体定番となる補正手続きが固まってきました。 因みにこのようなGチャンネルの異常は、どうも露光…

Nikon NX StudioでExpeed3, 4, 6相当処理の差

さて、先日D5500でExpeed4と6相当の処理の差を調べてみましたが、Expeed3との差はどうでしょうか。ということでいまサブ機になっているD3200を使って調べてみました。先日空の写真を撮ったときと同時に同じレンズを使って撮ってみました。 D3200による Expee…

Bチャンネル再建法を使った画像の補正メモ

以下、Bチャンネル再建法 (+汎用色チャンネルマスク作成ツールによる追加補正) を使ったファイル補正の記録です。個人的な備忘録ですが、他の方の参考になるかもしれませんので、公開します。 飯田線 クモハ53003画像 オリジナル画像 空~駅ビル部分に黄変が…

darktable 3.6から3.4へバージョンダウンしました。ところが...

darktableを3.6にバージョンアップしてみましたが、不便なので3.4に戻しました。一番困ったのは、ファイルの取り込みです (なお、Windows上で使っています)。ファイル取り込みには、add to libraryとcopy & import という二つの選択肢があるのですが、add to…

darktable3.6で、NikonのRawファイルをExpeed4, 6処理に近づけてみる

先日の検証で、darktable3.6のデフォルト設定が、Expeed4と同様、かなりニュートラル志向であることが分かりました。ここでdarktable3.6で、NikonのD5500のRawファイルを読み込んで、Expeed4, 6に近づける設定を試してみます。たぶんD5600もセンサー等は同じ…

飯田線旧形国電 辰野→豊橋直通 1230M 6時間半の行程 全録音

以下のyoutube URLにて、飯田線旧形国電辰野→豊橋直通 1230M 6時間半の旅程の全録音動画を限定公開しました。この録音は飯田線旧形国電置き換え直前の1983年6月10日に録音したものです。限定公開のためyoutube上から検索はできません。 現在飯田線には全線を…